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~PINK デビュー30周年企画~「PINK BOX」全曲クロスレビュー(7):未発表音源集「TRAVELLER-DAYDREAM TRACKS AND MORE-」

 「PINK BOX」はオリジナルアルバムのリマスターだけでも嬉しいのに未発表音源まで付いてくるというので、さすがに色めき立ったものでした。まさか1枚丸ごととは思っていませんでしたので。蓋を開けてみれば「Daydream Tracks」が半分だったわけですが。1stがアルファムーンからのリリースだったので忘れ去られがちなEPIC時代のPINK。それらをまとめたのが「Daydream Tracks」でしたが、中途半端な時期(PSYCHO〜とCYBERの間)のリリースだったこともあって立ち位置も宙ぶらりんで評価が難しかったのですが、ここで再評価できたのが今回のクロスレビューの良かった部分かと思います。
 それではBOX最後の7枚目、お楽しみください。

◆「TRAVELLER-DAYDREAM TRACKS AND MORE-」

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〜オープニング〜

@tpopsreryo:
PINK BOXレビュー企画も遂に最終コーナーを回りました。本日は最終7枚目の「TRAVELLER-DAYDREAM TRACKS AND MORE-」です。初期PINK音源とその他というところですね。junnoviさん、いよいよ最後、用意はいいですか?

@junnovi:
ハーイ、結構です。ヨロシクお願いします。それにしても昨日は私の予想に反して意外にも盛り上がらなかった。それも私自身が一番気に入ったアルバムであったのに、今回こうして全てを振り返ったときに、全体を鳥瞰したら余りその意義を見出さなかったから。

@tpopsreryo:
こんばんは。いやね、やはり1つのバンドの歴史を振り返る際にどうしてもああしたリミックスみたいなのはメインにはなれないから仕方ないんですよ。個人的にはオリジナルアルバムとシングル、これだけで十分だと思うんですね、PINKに限らず。LIVE盤とかも必要ない。

@junnovi:
ホントにね。remixって言いながら結構地味な選曲だし、肝心の「光の子」でも「オオオオオオオ・パーン!」が「ワワワワワワワ・・・」ってなって音程まで上昇するし。昨日も言ったけどコーダに入るところで激しくハンドクラップ入れてくれてスッキリしたけどw
だからセンセの言うとおり、リミックスとかライブ盤って、要はサイドワークやねんね。それは角松でいう「Sea is a Lady」みたいなもんやねw

@tpopsreryo:
ああ、あのギターインストね。あれは違うでしょ!w  角松に例えるのなら「T's 12inches」とかなんだけど、アレは正直レベルが違うからなあ。あの金色CDの「Before the〜」のremix盤みたいなもんかな。

@junnovi:
あ、そうかw T'sとかVoices from the Daylightみたいな奴ね。確かに持ってない。でもセンセの言うとおり「T's 12inches」はすご過ぎたよね。名作やった。例外やね。ベー・ゲッチョラー。ガッチョラー。ハーウアウイエーw

@tpopsreryo:
まああそこでクラップ入れるセンスはさすがわかってる、って感じだけどねw 「FINAL MIX」は結局ベスト盤っていうのが昨日の結論の1つだったわけだけど、意外とユルめの曲が代表曲と認識されてたんだなあと再確認したわけで。で、早速7枚目なんですけど・・。

@junnovi:
そうやね。あんまりこのバンドでのメロディアスなことに対して期待はしてないんだけど、もっとリズミカルでコズミックで無国籍であってくれた方がワクワクしたんだけど。で今夜の7枚目ね「TRAVELLER」。昨日のリミックスにも登場したね、この12インチ。

@tpopsreryo:
この7枚目の「TRAVELLER」は12インチTRAVELLERのジャケね。「PSYCHO-DELICIOUS」の色違いジャケという手抜き感がまた・・。収録曲は1st前のPINK音源をまとめた「Daydream Tracks」に未発表音源を加えたものですが・・。

@junnovi:
そうか、これを手抜きと言うんだ。私、ここでもまたしても良心的に考えてて、これは「PSYCHO-DELICIOUS」とのシリーズ企画モノで、ジャケまで一貫性を持たせた強いポリシーの表れなんだなんて思ってたw

@tpopsreryo:
なるほど。そういう解釈もできるのか・・。確かにこの絵柄をPINKのアイコンとして周知させようとしてたのかもね。まあどうでもいい話なんですがw ではそろそろ各曲についていきましょうか?まずは初期PINK「Daydream Tracks」の5曲から。


1.「ZEAN ZEAN #0

 作詞・作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
では1曲目から。「Daydream Tracks」から「ZEAN ZEAN #0 」。1st収録の同名タイトル別バージョンですね。原曲も良いですが、これも非常に良いですね。渋谷ギターも目立ってるし。しかしリマスターでかなり音が立ってる。この恩恵は素晴らしいなあ。

@junnovi:
すごくソリッド感があって荒削りで、かつ溌剌とした勢いのあるテイク。初期の新鮮で、自分たちの表現したいことがいつになく簡潔に曲に落とし込まれてて、非常に好感を持てます。良いですねコレ。
既にこの曲でPINKというバンドの完成された形が現れていて、あとは、やっぱり焼き直しと言うと乱暴だけど、練り直して精度を上げたりした程度のものがおおよその大勢だったと思えるわ。何もかもが元気に炸裂してて、聴いてるこっちもチクチクと興奮する名演やね。

@tpopsreryo:
こういうのを「FINAL MIX」に収録で良かったんだけどね。まあレコード会社移籍前だし権利関係でダメなんだろうけど。「Daydream Tracks」って音がそんなに良くない印象だったから、このリマスターは良かったなあ。一番効果が出てると思う。

@junnovi:
元のミニアルバムを聴いてないので、判らないけど、他の6枚目までと比べて、耐え難い落差がある音質ということもないから、センセの言う通りなんだろうね。大体さ、あの頃お金のない高校生だったから、たった4曲かそこらしか入っていないようなミニアルバムを借りるのに同じレンタル金額を出してまで聴こうかと思うと、他にどんどんとリリースされるフルアルバムを聴きたいって思うやん。世の中何もPINKばかりがミュージシャンじゃないんだし。しかも昔の作品だから限られた予算の中で今現在進行形の新譜を先に聴きたいと思うのが人情。

@tpopsreryo:
あの当時は次から次へ楽しい作品が毎月のようにリリースされてたからね。ワタシは昼飯代ケチってまでレンタル代を捻出してましたが、これも借りて聴いてたよ。でも音質がいまひとつで(ウチの機材の質も関係してると思うけど)印象はそれほどでもなかった。だから今回は良かったよ。

@junnovi:
音質が悪いだけで、音楽自体への評価へもかなり影響するので、今回のリマスター企画は本当に感謝感謝。PINKという既に当の昔に完結したバンドに対する自分の考えや位置づけが根底から覆されたわ。歴史というものは文脈如何でどうにも解釈が変わるんだね。

@tpopsreryo:
恐らく本人達もこの曲には自信があったんだと思うね。この方向性でバンドが成長していくのを夢見ていた、というところかなあ。こうして聴くと1st収録の方はいろいろと洗練されているなあと思いますね。さあ次いきましょうか。


2.「Moonstruck Party(The Magnificent Seven)」

 作曲:Elmer Bernstein 編曲:PINK

@tpopsreryo:
2曲目「Moonstruck Party(The Magnificent Seven)」。有名なサントラ「荒野の七人」のテーマが原曲ですね。あんまりこうしたインストには興味はないのですが、音質向上のためか演奏がパワフルに聴こえるw

@junnovi:
ちょっとしたシャレのつもりなのかも知れないけれど、ギターやドラムではメリハリのある演奏もあって、片手間にやった感じでもない印象。でもこのコーラスは好きじゃないし、そもそもこの曲について彼らの演奏で聴きたいとは思わない。ライブで良く演奏したらしいけど。

@tpopsreryo:
この曲はもうこれ以上は特にないので次いきますがいいですよね?

@junnovi:
センセの言うとおり私も今後積極的に聴くことはないと思う。確かにこういう曲調は珍しいけど、彼らのキャラクターはもっと別のスタイルで遺憾なく発揮できると思うので、敢えてこの西部劇の名曲で聴こうとは思わないです。ということで次お願いします。


3.「Private Story」

 作詞:福岡ユタカ・菅原武彦 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
3曲目「Private Story」。2ndシングルです。映画「チ・ン・ピ・ラ」主題歌らしいですが、見たこともないので変な先入観もなく聴けます。当時は物凄い地味だなw と思いましたが、今回聴いても印象は変わらないな、と。吉田美奈子の間奏ボイスは大人の事情かな?

@junnovi:
私この曲好きですわ、一部を除いて。ギュギュというギターの音がとても好きやし、滑らかなメロディラインと軽妙なリズムも良いです。ただそれらを完全に打ち消すようなあの間奏の女性のヴォイス。何か、世間を怨んで死んでいく女の断末魔みたいで空恐ろしい。

@tpopsreryo:
どこか歌謡テイストなんだけど、あの吉田美奈子ボイスの挿入であえてポップ性を拒否しているのかなと。売り出したいんだろうけどそうはいきませんよ?っていうw 彼らのオリエンタルミディアム路線の1つのプロトタイプになった曲とも言えますね。

@junnovi:
そうそう。この曲もその後のPINKの曲の1つの原型が見えるよね。いや~本当にあのお方はどういう了見でそういうことをわざわざ盛り込んでくるのか、判らないですw 異次元の解釈なのか単なる性悪なのか・・・w

@tpopsreryo:
もともとはあの吉田ボイスは福岡ボイスだったんじゃないかな?で、諸々試した上で吉田美奈子が最も呪術的であったということなんでしょう。まあそれが成功だったのかはさておき、インパクトは増しましたよねw それでは次へ。


4.「砂の雫」

 作詞:實川翔 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
4曲目「砂の雫」。これが記念すべき1stシングル。これは当時から好きでしたよ。構成がわかりやすいし、何より熱さがいいですね。サックスが唸り、渋谷の元気なハードギターも炸裂してるし、若さ溢れてます。珍しくベースよりも目立ってるw ロックですね。

@junnovi:
これはね~やるね!のっけから鬼気迫る勢いで始まるんだけど、そこで一気に作った緊張感がサビのところまで疾走して行くんで、グ〜ッと引きずり込まれる。ベースラインがさ、前々から言いたかったんだけど、こういうパターン、マスゲームで駒を進めるようなやつ?それが既に現れてるよね。この7枚目にもたとえば「Don't Stop Passengers」のサビ部分にも出てくるパターン。右行って、左行って、後ろ下がって、前に出て、ハイ、元どおり、みたいな。

@tpopsreryo:
ああ、そういう意味か?何を言い出したのかわからんかったわw そうスラップなしで良く言われる「縦横無尽に駆け巡るベース」ってヤツね。この曲はギターの渋谷が熱演で引き込まれます。ああいう荒々しいのもいいね。でも最後に急激にフェイドアウトするのだけが納得いかないw

@junnovi:
えへへ失礼失礼。回りくどいたとえしかできないです。で、センセの言うとおりロック色強いんだけど、この曲については拒否反応というか違和感は感じないです。ドラムのスネアも前のめりで炸裂してるよねぇ。エンディング?わ!す、すごw キューーーン(終わり)w

@tpopsreryo:
やっぱりこのバンド、終わらせ方が淡白なんですよw 濃密なサウンドと楽曲に比べてあっさりし過ぎ。収拾がつかなくなってえいっ!ってぶん投げてるかのようなw もう少しエンディングで盛り上げてくれればもっともっと好きになってたなあw では次いきますよ〜。

@junnovi:
確かに。とはいってもプリンスとか後期の靖幸みたいに、グダグダでなし崩しの内部崩壊を起こすのを待っているようなエンディングはイヤだ。小学校の音楽発表会じゃないけど「ジャン!」で終わっても良いから、あんなムダに長ったらしいものは要らんなぁ。
ということで、次お願いします。


5.「Hinemos」

 作詞:福岡ユタカ 作曲・編曲:PINK

@tpopsreryo:
5曲目「Hinemos」。砂の雫のB面ですが、これはまた宅録っぽいシンプルな、テクノの匂いも感じる軽快な曲です。音の分離が良いですね〜。スラップも小気味良いし、ドラムマシンやチープなシンセやサンプリングの入れ方も軽やか。これも彼らのファンクネスを非常に感じますね。

@junnovi:
この曲はアルバムの「Red & Blue」の「Rolling Stone」に繋がる曲調で、ぴょんぴょん跳ねる軽妙さがあって、中々好き。センセの指摘どおり、ベースも切れ味良いし、前奏から既にシンセがかなりポップ。うん、良いね!

@tpopsreryo:
やはりこのバンドはリズム感が命なので、シンセがポルタメントで駆け上がってからのBメロの入り方なんてのは、真骨頂ですよね。「ェアンタだろぅッ♪」っていう発音の仕方とか、「ノリ」というものを歌い手も演奏者も常に意識している、だからこそのあのクオリティなんだと思うよ。

@junnovi:
ゲラゲラ。「ェアンタだろッ!」てか?!www  なるほど。というのも、前にも書いたけど、福岡ユタカがどっかのインタビューで言葉で伝えられるようなことを無理から歌詞に落とし込んだりしないということの別の意味として、言葉に必要以上に意味を持たせない言葉を音楽のリズムの中に組み入れて、全体のノリを力強く構築することを狙っていたんだなって。納得したよ。

@tpopsreryo:
こういう言葉に意味を持たせず語感のリズムだけでノリを生み出す手法は、今でも80'sリバイバルな某ユニットとかでも取り入れられてますが、やはりPINKのようなバンドはそのリズム感覚が飛び抜けていたと思います。さあ、それでは未発表曲の次曲いきます。


6.「Reflections」

 作曲・編曲:ホッピー神山

@tpopsreryo:
6曲目「Reflections」。未発表曲。これはPINKというよりホッピー神山のデモ曲ですねこれは。申し訳程度に各パートは入ってますけど、DX-7な鐘の音とかあからさまに80's。ホッピー氏によると本当にDX-7のデモ曲だったのかw 納得いきました。それ以上の感想はないですね。

@junnovi:
えっとね、こういう、4小節で1括りにして、その1括りがかなりカッコ良く出来たが故に、延々とそれを使い回すという手法は、今時の音楽もそういうの多いけど、好きじゃないです。確かにゴツゴツとした堅い音世界で面白いし、どっかの寺院の鐘が延々鳴り響いて厳かさを醸し出してて、当時良くったシリアスな音を電子楽器でどこまで表現できるかっていうものをやってのけた感じです。そう、DX7ね。懐かしいねぇ~センセ!w FM音源ラブやったもん。リッチな小浜さん(注:高校の同級生)とかどうしてるんやろ。
デモ曲とか抜きにしても、未発表曲であって当然の出来の曲ですね。どうして今回コレを入れたんだろう。要らんでしょう。もしかしてホッピーのちょっとしたシャレなんやろうか?それとも過去の自慢をしたかったのかな?ってここまで書くと意地悪に過ぎるねw

@tpopsreryo:
このいかにもデモって感じだけど、PINKのPの字も感じさせないのは、やはり彼の声がないからかなw こうしたインストはまあよくあるものなので未発表と言われてもふーむ、としか言いようが・・DX7の音は好きだけどw じゃあ次いきましょう。


7.「水の都」

 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
7曲目「水の都」。これも未発表曲。っていうか「Soul Flight」ハナモゲラ語バージョンじゃねえかっ! ただギターは学生服天才高校生ギタリストだった鈴木賢司、ベースが沖山優司ということで、福岡デモなんでしょうね。うむむ、聴き所は最後のギュルギュルな鈴木ギターソロですかね。

@junnovi:
私はこれは完全にMTVバージョンと受け止めましたw コレも前曲に続いて、要らなかったね。ていうかハナモゲラ語って(爆)!ゲラゲラ。同じ「水」なら、断然「水の絆」やな! もうねセンセ、ここ最近、聴きすぎてもうたでw

@tpopsreryo:
MTVバージョン、それまさに正解らしいよ。ワタシはMTV知らなかったから一応まっさらに聴けたけど、ただやはり既存曲なので。「水の都」ってタイトルには期待したんだけどなあ。まあ完全オリジナルだったら世に出てるか。「RED&BLUE」気に入ってるなあw 次から駆け足でいくよ!

@junnovi:
大体ね、沖山ジューシーは良いけどさ、鈴木賢司は当時からジャージャーいう音ばかりやってて好きじゃなかったよ。センセはギュルギュルーって言ってるけど。ハイ、次w


8.「日蝕譚-Solar Eclipse-(Live)」

 作詞:吉田美奈子 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
8曲目「日蝕譚-Solar Eclipse-(Live)」。もういいわ、3回聴いたw これは収録の意図がわかりませんね。この違法動画全盛時代に、この音質で収録するのはなあ。やっぱりもっと良い音源は残っていなかったのか。これもこれ以上の感想なしで。

@junnovi:
制作者側に立つとこういう曲って好きなのかな? 私は好きじゃない。どうして入れたんだろう・・・。最初の5曲目までの展開が良かったのに、後半がどうしてもなし崩しで、このBoxの締めくくりとして残念至極ですね。福岡の歌のキーがTravellerの夜ヒットの時にもイヤというほど思い知ったけれど、不安定すぎて、正直言ってライブ音源は聴けない。こういう声質の、不安定なキーは、聴く側にすると結構しんどいと思う。未発表音源を含め、どれも余り良くないですねえ。未発表たるゆえんやね。納得。
ハイ、結構です。全くもって異存ございませんw この曲自体がキライなのに、これ以上何をコメントしろとw ホンマしつこい、このサビ。


10.「DOCTOR-D ROCK(Remix)」

 作詞:吉田美奈子 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
10曲目「DOCTOR-D ROCK(Remix)」。これも音の分離いいなあ。パーカッションが強調されて、間奏のボイスの入れ方も異なって、なんかすっきりしてドライブ感が増しましたね。結構好きですこのバージョン。

@junnovi:
そうなん?「DOCTOR-D〜」を取り上げてくれたのは殊の外嬉しいんだけど、私はやっぱり「FINAL MIX」に収録されなかっただけのことはあるなぁってボツに納得したんですけど。メガホン越しに訴えてくるノイジーな歌も不快、どっかの駐車場でやったような音の広がりもイヤ。

@tpopsreryo:
ワタシは全体的にCYBERの音処理が余り好きではないんですよ。この曲も好きなんだけど、なんか色が見えないというか埃っぽいというか、そんな雰囲気がしんどかったわけです。そういう意味ではこのミックスはリマスターのおかげかもしれないけど音がクッキリしていて好みなわけ。

@junnovi:
ふむふむそうかも。確かに「CYBER」はしんどかった。結局長い間「Climb,Baby〜」と「DOCTOR-D〜」しか聴かなかったけど、どこかくぐもってたけど2曲くらいのことだし、「DOCTOR-D〜」でハンドクラップあちこち乱れ飛んでるし良いかなぁと思ってた。センセ失礼。
間奏を思い改め聴き直してます。確かに、相当派手になってて、remixとしての本来果たすべき「任務」を遂行してるw なるほどなるほど。この曲はオリジナルがかなり好きなんだけど、そこにこの間奏をぶち込んで欲しかった。もっと派手にして欲しいって思ってたし。

@tpopsreryo:
そうそう、派手にしてほしかったよね。彼らの魅力ってシャープなサウンドというのもあったと思うので、その鋭さがCYBERでは失われてたような気がするのよね。そこはフォローしてくれているな、と思ったのがこのremixということ。では本当の最後行く?行かない?w

@junnovi:
行きたくないけど、行かないと終わらないよねぇ・・・。何でこの曲なんだ? よろしくです、センセ。


11.「TRAVELLER」

 作詞:吉田美奈子 作曲:福岡ユタカ 編曲:PINK

@tpopsreryo:
では本当の最後の曲。11曲目「TRAVELLER」。これはシングルバージョン。あれ?remixよりいいなこれ。これはリマスター効果だな。なんでもリマスターのせいにしてしまうけどw あの安易な終わり方じゃなくてフェイドアウトにしてこれは正解だと思う。まあそれしか感想ないんですがw

@junnovi:
どうしよう。言葉が出てこない。確かにシングルのこっちの方がスッキリしてて、まだ良いね。く、苦しい・・・w これ以上は。夜ヒットのトラウマが蘇るだけ。(注:上掲の動画がその時の映像)

@tpopsreryo:
すまんすまん、またトラウマを思い出させてしまったw でも結果的にこれが最後というわけで、まあこんな最後も空中分解して散っていったPINKらしくてアリかもね。

@junnovi:
そうやでセンセ。あの夜ヒットの放送を我が家では「あの」アニーと「あの」オカンが一緒に観ていたわけで、その後のやり取りたるや、想像つくでしょ?w まさに「唾棄」でございます。
とにかく、この12インチシングルが出てた頃からずっと思ってたけど、どうしてこのバンドのシングルカット曲はどれもこれも自分との相性が良くないんだろうってことです。色んな「大人の事情」なのかと思い及んだのはかなり時を隔てた後のことだけど、そういうのってリアルタイムで当時聴き進んでいた私にとっては知る由もないし。(知ったところで、だから何なんだと思うけれども。)とにかく、PINKというバンドに私が心底求めるものと「世間」が求めているものとには大きな隔たりがあることを毎度感じたなぁ。

@tpopsreryo:
世間が求めていたものとファンが求めていたものも多少違ってたとも思うけど、まあ我々なんかはもっとこう逸脱した何かを求めていたんじゃないのかな?そういう意味でシングルの(特に後期の)保守的な楽曲は性に合わなかったんだよね。

@junnovi:
そうそう。演奏テクニックについては、申し分ないんだから、お互いが得意とする領域をいよいよ侵し合って、新たな化学反応を起こしたら、こんなスリリングなしのぎ合いな感じになりました的な進化を作品を通じて感じたかった。それが出来るだけの表現力はあったと思うし。

@tpopsreryo:
そう、そしてスリリングになり過ぎて空中分解に至るとw ではまとまらないかもしれませんが、7枚目のまとめといきます。

@junnovi:
しのぎを削ったら、空中分解して、引き返せなくなったって感じですね。はい。まとめをよろしくお願いします。まとまるのかな、7枚目ってw


〜エンディング〜

@tpopsreryo:
7枚目の「TRAVELLER-Daydream Tracks and more-」。リマスターによって「Daydream Tracks」は甦った感がありますが、未発表曲とその他はそれほどの貴重性は感じなかったのが正直な所でした。でもまあボーナスとしてはこんなところかな、と。

@junnovi:
「Daydreams Tracks」は結構佳曲が多くて聴いてて手応えがあって良かったよ。この7枚目は、センセの指摘があったからじゃないけど「Daydreams Tracks」のジャケットの方が良かったんじゃないかなぁ。あのドブ池の水にアイシングした砂糖をまぶしたところを万華鏡で見たようなジャケットw

@tpopsreryo:
そうだね。極論いえばDaydreams Tracksだけでもよかったかもしれない。ていうかそれぞれのアルバムのボーナストラックでも良かったかも。大体ジャケは権利関係が・・w

@junnovi:
そうやったね権利権利。それにしても未発表音源の「つまらなさ」といったら・・・。未発表であったというのには、色々な事情があるのだろうけど、それだけその曲には「縁」がなかったということで、そこまで追いかける必要はやはりないんだなと強く思い知ったよ。

@tpopsreryo:
未発表曲はしょせんボーナスなんすよ。ワタシはやっぱり正規にリリースされた曲を尊重すべきだと思うなあ。やはり正規リリースはそれなりに理由があると思う。それなりに構想を練り時間をかけて練り上げて、数々の候補から選択されて採用されるわけだから。それだけの質なんですよ。

@junnovi:
良かったセンセも同じ意見でw もうね今回の話をする段階からこの7枚目については、この未発表ということについて一言言わなきゃと思い続けてきたので、正直スッキリした。だからどこかで今回のBOXを買うと更に未発表音源のCDが付いて来るのがあったらしけど、全く未練なく、興味ありません(キッパリ)。7枚目を聴くまで、チョットした未練はあったんだけれど、良かったなと納得しました。負け惜しみとかじゃなくて。だってそれだって買おうと思えば選べたんだも~ん。

@tpopsreryo:
「8回だったらピース」のことね。まああれも1つの店だけの特典っていうくらいだから、まあそれなりだと思います。PINKの歴史を辿るBOXなので、ワタシ自身はこれで十分ですよ。では7枚目はこれで終了としますか。で、全部の総括ってやっぱりするの?w

@junnovi:
ありゃ、言っちゃいましたか、ま、いいや。個人的見解だし。ところで、どう思うセンセ、全体の総括?

@tpopsreryo:
時間も時間なので手短にいくけどw こうした先鋭化したサウンドで席巻したバンドの音源は、やはりリマスターによって再発見があるのでよい企画でした。そしてこのがっつりレビュー企画、1曲1曲振り返ることで新しい「気づき」もあって楽しかったです。かなりハードでしたがw

@junnovi:
うぉっ!センセ、今晩というか今からやるの?w
いや~ホントにエネルギー要ったよねw お互い仕事を持つ身であり、いい年になってきたのにさ~。PINKの音楽はやはり当時から相当な評価をされてきたし、センセの言うとおりサウンド勝負な人たちだったから、こうやって当時聴き取ることの出来なかった音までクリアに聴くことができて良かったよね。

@tpopsreryo:
いや、そんな気はないw まあ総括、というか反省会も含めて次回やりましょうか。
結局総括してしまってるけどw、個人的にはもう言いたいことは各回で言ってしまったんですよ。だからもう後は何言ってもそれこそPINKじゃないけど焼き直しになってしまう気がしますね。ここで終わるのがいいかもしれないw

@junnovi:
ありゃ、もう始めつつあったけど、今晩は一旦これで打ち止めにしとくな~。ということで少し話を戻すと、重要な音源の落穂拾いな7枚目だったということですが、後半は残念な感じにまとまってしまいました。という具合です。
そう。そういうところと、アルバムを越えた部分での解釈ということもしても良いかなというところとで、行きつ戻りつしてる。結構言いたいこと書いたしね~。ただどうしても言いたいのは、1st・3rd・5thは名盤であり、特に5thはあの時代の文脈では正当に評価することはかなり難しかったと思うけれど、PINKというバンドはこうでなければならないという固定観念から時を経て解き放たれた時には、実にカラフルで自由で未来に向けて「予感」の扉が開かれた素晴らしい作品だということです!センセ、ブログの点数変えてよw

@tpopsreryo:
と思ったけど後日思い返してみたら何かが思い出せるかもしれない。今はもう飽和状態だからねw では次回やりましょう。できればPINK以外の部分も含めて話が広がると面白いかもね。じゃあ今日はこの辺で。おやすみ〜。
そうだな、「RED & BLUE」は名盤。ブログ変えたよ、9点にw

@junnovi:
重ね重ねありがとう、センセ。ホント今度こそおやすみ!w




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