見出し画像

紫苑ステークス 2020【予想】

フローラステークス 過去

2016年から重賞に格上げされて秋華賞への優先出走権が1枠増えて3枠になったことで、前半緩めでラスト1000mぐらいからの持続力勝負になりやすくなった。

馬場に関しては開幕週だが、朝から雨の影響で現在は稍重発表。時計的にも掛かっているような印象もあって微妙なところではあるが、道悪を想定したい。

①ショウナンハレルヤ(⋯)

連対した3戦はいずれも緩い流れからの瞬発力戦を先行したもので展開の恩恵があった印象もあるが、強風を伴う消耗戦となったフローラステークスでも0秒4差の④着に健闘。

昨夏の中山でのデビュー戦勝利、牡馬相手に勝利を挙げたセントポーリア賞、中団からメンバー3位の上がりで差し込んで④着のフローラステークスはいずれも高速馬場。稍重の菜の花賞では1秒6差の⑬着に敗れており、馬場の渋化は歓迎ではなさそう。

仮に展開の恩恵があったとしても、稍重での2000mとなると厳しい印象。

②マジックキャッスル(⋯)

重馬場の桜花賞が1秒5差の⑫着で、距離が長いと思われたオークスは高速馬場で0秒4差の⑤着に健闘。

そのオークスは直線でデアリングタクトに先にスペースに入られるロスがあってのもので、良馬場ならGⅠでも好走できるだけの能力があることを示したが、小回り急坂2000mで道悪となると、能力全開とはまずいかないし、秋華賞出走への賞金は足りているだけに無理はさせないだろう。思い切って消す。

③レッドルレーヴ(◎)

春までは坂路メインの追い切りだったが、この中間はウッドで追い切るを敢行。
新馬戦は重馬場とはいえ速い時計の出る馬場で道悪はほとんど未経験といってよく、津曲助手が「開幕週の馬場も向きそう」と話していることから疑ってかかることにするが、開幕週の稍重ならこなせるか。

前走のフローラステークスは果敢に勝ちに行く中で強風をモロに受けたこともあり、少なくとも0秒8差の着差ほどは負けていない。
評価したい点は同じ中山コースで行われた前々走のフラワーカップで、差しにくい向かい風の中でも3/4馬身差まで迫った内容。

2000mの稍重となると心配ではあるが、それもあっての9番人気。思い切って狙ってみたい。

④ホウオウエミーズ(⋯)

勝ち上がりを決めた未勝利戦が稍重馬場で、1勝クラスの前走が重馬場。いずれもメンバー最速の上がりで差し切っており、道悪はプラスだろう。

高速馬場のスイートピーステークスは⑧着に敗れており、良馬場では力関係から厳しそうだが、雨が降り続いて重馬場以上に悪化するなら。

⑤コトブキテティス(⋯)

前々走が不良馬場で③着。直線で不利があった5走前を除けば②③②③②④③①と相手なりに。
ただ、未勝利を勝ったばかりではさすがに厳しい。

⑥ラヴユーライヴ(⋯)

全兄リアルスティール、全姉ラヴズオンリーユーの超良血馬。前走の1勝クラスは逃げて上がり最速をマークしていることや、2着馬が次走で勝ち上がったことからも恵まれたわけでもレベルが低いわけでもない。

ただ、道悪はデビュー戦の重馬場で1秒差の⑤着。まだキャリア3戦で未知数とも言えるが、良馬場向きの印象もあり、穴で狙うにはオッズとリスクのバランスが悪い。今回は見送ることにする。

⑦ストリートピアノ(⋯)

初芝。連勝で挑む勢いはあるかも知れないが、前走ダート組の成績は過去10年でも【0.0.0.11】

⑧ミスニューヨーク(⋯)


同世代との白百合ステークスを③着に敗れているだけに、GⅠ出走組との比較では分が悪いように映るが、古馬相手の2勝クラスを快勝しており、これまで挙げた3勝すべて小回り1800m。

同世代同士なら通用しても良さそうだが、これまで道悪は稍重と重で2戦2勝も発表ほど悪くはなく、むしろ良発表ながら重い今冬の京都の芝で唯一の馬券圏外。
馬場状態に一抹の不安がある今回は様子見とする。

⑨スマートリアン(⋯)

勝ち上がりが不良馬場で、高速馬場だったスイートピーステークスでも0秒3差の②着。
チューリップ賞では⑩マルターズディオサ、クラヴァシュドール、レシステンシアを相手に0秒3差の⑤着。

春は一線級相手に小差の競馬をしているが、いずれもスローからの瞬発力戦。持続力が問われる今回は簡単なレースにはならないと見る。

⑩マルターズディオサ(△)

2歳時には阪神ジュベナイルフィリーズで②着に好走し、年明け初戦のチューリップ賞ではスローペースを味方につけてレシステンシアを逆転。

前走のオークスは⑩着に敗れたが、これは距離が長かったことに加えて桜花賞を最大目標に置いたローテーションでお釣りが残っていなかったのだろう。桜花賞で4kg減った馬体はさらに6kg減らしていた。

今回も距離がカギとなるが距離短縮自体は良いはずでギリギリ守備範囲だろうか。
桜花賞の敗因を馬場に求めているぐらいだが、それでも③着スマイルカナとは0秒6差。
稍重程度であれば能力でカバーできる範囲かも知れないが、この距離ならスピードを活かせる高速馬場であって欲しかった印象で、賞金的に無理をする必要もない今回は軽視することにする。

⑪スカイグルーヴ(▲)

東京2000mの新馬戦は逃げる形から最速の上がりでまとめる5馬身差の圧勝。
続く京成杯は2番手から押し切るかと思われる中で強襲に屈して②着。負けたとはいえ、キャリア2戦目で牡馬相手だったことを思えば濃い内容だった。

3か月ぶりとなった3戦目はオークスの出走権をかけたフローラステークス。伸びを欠いて⑤着という結果にルメール騎手は「坂を上がって疲れが出た」とコメントを残したが、敗因は坂や距離というより状態面。

オークス直行を主張するオーナーサイドとフローラステークスでのひとたたきを主張する木村調教師で意見が対立。結果を求めるあまり課したハードワークが裏目に出てしまい、レース当日はマイナス14kgでデビュー時の440kgを10kg下回るほど。

馬場については京成杯②着が今回と同じ稍重だから対応可能と考えられるし、立て直して挑む今回はキャリア4戦目での上積みも含めて期待したい。

⑫クロスセル(△)

新潟マイルのデビュー戦は⑥着に敗れたが、2000mに距離を延ばして勝ち上がると、続く水仙賞ではガロアクリーク(休み明け)ら牡馬相手に勝ち切り2連勝。

骨折休養明けになるが、勝ち上がった未勝利戦が4か月ぶりで水仙賞も3か月ぶり。まだキャリア3戦で底を見せていない未知の魅力があって、道悪についても未経験ではあるが連勝した際のレース上がりが36秒0と36秒1。パンパンの高速馬場よりは合う可能性も。
14番人気なら穴で期待したい。

⑬ホウオウピースフル(☆)

2000mの百日草特別を33秒6の最速上がりで連勝。年明け初戦のクイーンカップはマイルの流れについて行けずに⑥着。約2か月空けて挑んだフローラステークスは上手く向かい風を回避できたが、少し行きたがったこともあってクビ差の②着。

当時騎乗したレーン騎手から「2400mは長い」と判断されて本番のオークスでは乗り替わったが、危惧されていた気性が災いして⑧着。敗れたとはいえ、0秒6差と着順ほど負けておらず、2000mへ距離が短くなる今回は巻き返しがあっても不思議はない。

⑭チェーンオブラブ(⋯)

道悪は桜花賞での重馬場1秒4差の⑪着のみだが、鞍上が感じた手応えほど伸びなかったのは馬場が原因だったことは否定できず、良馬場のオークスでは0秒5差の⑥着に巻き返したことからも良馬場でこその印象。

⑮フェルマーテ(⋯)

勝ち上がりまでに3戦を要し、昇級した前走の1勝クラスでは④着。さすがに厳しいだろう。

⑯シーズンズギフト(⋯)

前走のニュージーランドトロフィー②着後に右前管骨の骨折が判明したことで夏場を休養に充てることになったが、暑い中でも食欲を維持できたことで積極的な調整を続けても馬体が減らなかったことは精神面での成長があったのだろう。

道悪の経験はデビューから2連勝となった稍重の若竹賞勝ちのみだが、エピファネイア産駒でパワー型の印象もあるだけに問題ないと見る。
ノーザンファームの意向か当人が選んだかは定かではないが、⑪スカイグルーヴではなく、こちらにルメール騎手が騎乗することには勝負気配を感じるが、今回は骨折休養明けでもある一戦。

また、GⅢ昇格後の距離延長馬の成績が【0.1.1.28】と芳しくもなく、持ち前のスピードが活かせる開幕週の高速馬場ならともかく、今回は様子見とする。

⑰ウインマイティー(○)

新馬戦の452kgから 458kg→460kg→462kg→464kg→468kg→474kgと牝馬にしては珍しく、体重を増やしながら好走しており、1年で22kgも馬体が成長している。

忘れな草賞に続いて、オークスも立ち回りの巧さも光ったが、7-5-5-4 とポジションを上げながら③着を確保した持続力こそが本馬の武器。
中山2000mは牡馬相手に勝利を挙げたデイジー賞と同じ舞台で問題にしないはずで、オークスの高速馬場にも対応してみせたが、稍重の忘れな草賞では勝利を収めて、ゴールドシップ産駒だけに本質的にはタフな馬場の方が合いそう。

⑱パラスアテナ(⋯)

④着に敗れた前走のラジオNIKKEI賞はレース後に武豊騎手が「フットワークが綺麗でキレる脚を使うので、馬場が悪くなり過ぎました」と稍重馬場を敗因に挙げており、今回は開幕週とはいえ稍重はやはりマイナスになるだろう。広い東京コースや阪神外回りならともかく、小回りの中山2000mでは厳しいだろう。

【結論】
単複 ③レッドルレーヴ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?