SSFFZのこと その1

スペキュレイティブ・フィクション (Speculative Fiction) とは、さまざまな点で現実世界と異なった世界を推測、追求して執筆された小説などの作品を指す語。フィクションの複数のジャンルにまたがって使用される。出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia):2019年9月26日(木)15:01 UTC

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

『ZINEのように気軽に買えるフィギュアを作りたい』 

そう思ったのは去年の春頃だったと思う。

そこから(フィギュアにZINEつけちゃえばいいのでは?)と思ったのが夏の終わりの9月、仕事帰りに川沿いのベンチに腰掛け、Twitterで作品を読んで以来のファンであり、いつか一緒に何か作りたいと考えていたマンガ家の電気こうたろうさんに「力犬(自作のオリジナルフィギュア)にZINEを付けて販売しようと思うのですが、力犬のマンガを書いていただけませんか?」とDMを送るとすぐにテンション高めに快諾の返信が来た。

その時点でマンガとフィギュアのセット、いわゆる激ヤバ即ゲットな往年のブリスターフィギュアインスパイア的な物を作ることはできそうだなとわくわくしたのを覚えている。

そしてその流れですぐにもう一人に原稿をオファーした。片想いのオラリーだ。

『ZINEをどういうものにするか』1番に思ったのは僕が上京したての頃に開催されていた伝説の月イチのライブイベント『月刊ウォンブ!』のような、変てこで雑多でわくわくするような物にしたい、という事だった。

オラリーはその月刊ウォンブで販売されていたZINE『ゴーストワールド』の制作に携わっていて、さらに言うと常日頃から好きなものの好みが自分と似通っているなーと勝手にシンパシーを感じていた事もあって、もし文書を書いてもらったらどんな物ができあがるのかとても興味があった。

そして必ず自分の作ろうとしているZINEにぴったりのものが出来あがってくると確信していた。

オラリーにDMでその時まだ自分の中でふわふわした状態のZINEの構想を伝えると、こちらも快諾、しかも書きたい物がすでにあるという。カクバリズムの了承も得られた為正式にオファーを行った。

ふたりの参加が決まった後、最後の一人にオファーしたのはシャムキャッツの夏目くん。

夏目くんといえばシャムキャッツのソングライターであり素晴らしい歌詞世界を紡ぐ大好きな作詞家のひとりである。この人がもしSF的なテキストを書いたら、どんなものができあがるのだろう。とても興味があった。ただし時は2019年の秋、10周年ライブを前にリリースやイベント、取材などで超多忙な時である。Nui.でのポップアップのライブの後、ダメ元で「ZINEに文書書いてほしい、それもフィクションの」と、今思えばかなり雑なオファーだった。にも関わらず、ふたつ返事で快諾してくれた。ただし、年内いっぱいは忙しくギリギリでの入稿になるという条件付で。

(もしこの人たちに参加してもらえたら最高なんだけどな)、と考えた人全員の参加が決まったことで、どう転んでも良い物が出来上がることは保証されたようなものだった。勝ち確。

しかし各作家陣からの原稿が届くにつれ、その考えが甘かった事を実感するのである。

その2につづく


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