ダウンはエンジニアに向かない説

 1週間文章を書き続けて分かったが、具体的な事を書く時ほど筆がするする進む。抽象的なテーマほど書き進めるうちにアラが出てきて筆が止まりやすい。

 さて、ということで今日から呑み会4連続なので具体的なテーマでライトにやってく。

 自分の周りの人は知っているかと思うが自分は服オタクである。こういうと「お洒落好きなんですね!」などとにこやかに言われる。
 違うのだ。お洒落ではないのだ。只々服というプロダクトが好きなのだ。ゆえに服オタクなのだ。レコード収集とDJの違いに近いかもしれない。ステッチや生地の組成、打ち込み、触感、服のディテールなどを見て「うおおお...!!」とか唸るのだ。完全にオタクに分類される行動であろう。お洒落な行動とはとても言えまい。

 プロダクトとして、かつ自分のライフスタイルにぴったりの服だけあれば良いのが自分のような服オタクである。Tシャツもジーパンも上着もなんなら1個完璧なものがあれば良い。なので自分の生活スタイルと美的感覚、そしてもちろん機能性、この3つをしっかり満たす服が一揃いあれば満足なのだ。それをひたすら探してクローゼットが膨らんでいく。
 で、本題だ。最近まで冬場はダウンがミニマル生活、ミニマルクローゼットにベストチョイスだと思ってたのだがどうやら違うようだ、という結論に達した。

 何故かというと私は2kgのPCが入った3kg以上のリュックを毎日背負うからだ。これをすると背面ダウンはかなり速い速度で圧縮されて
機能を失う。機能が失われるだけならまだ良いが、その状態でクリーニングや洗濯(最近はダウン用の洗濯洗剤とかもある)をすると、ダウンが中で球体になってしまうのだ。

 こうなってしまったダウンはかなり駄目だ。機能がなくなってる上にぺっシャンコで、さらに一部が丸く盛り上がってるのだ。かなり見た目的に残念な代物になってしまう。

 一部気の利いたブランドやメーカーは背面だけプリマロフト(こちらはダウンと違ってスポンジみたいにお互いにくっついているので丸まってりしない)にしてくれてたりするが、やはり世の中の95%ぐらいのダウンは背面までダウンがぎっしりなのである。

 では、どういう構造が良いのか。個人的な今の到達点は「ゴアテックスのアウター+インナーダウン(もしくはプリマロフトなどの化繊ミッドレイヤー)」のセットである。重ね着で解決するのだ。

 これであれば雨風や摩耗にも強くなる上、ダウン的な暖かさも享受でき、ダウンだけ寿命がきたら交換できる。これとウールインナーとポーラテックのフリースがあれば真冬でもいける。真冬の設営にもら耐えられる。現場で釘にダウンを引っ掛けてダウンをばら撒くこともない。我々のようなエンジニアにぴったりだ。

 問題点を挙げるとするならゴアテックス+インナーダウンを真面目に探すとノースフェイスみたいな山着メーカしか選択肢がなくなる点だ。なんで山着がダメなのかって?ロゴの主張が激しすぎるからだ。ロゴのついた服を自腹切ってまで着たくないという強い信念が自分にはある(嗚呼、なんで面倒くさいんだろうか!)。

 ということでゴアテックス+インナーダウン仮説にたどり着いたものの自分の着れる服が2年くらい見つからず、一昨年やっとみつけた。

 tilak社のraptor mig jacketだ。tilak社はチェコの山着メーカで、しかもこのmigシリーズはチェコ軍への納品物をベースとしているため、ロゴはほぼなく、一箇所だけあるが同色ステッチでほぼ見えない。これとtilakのトラベルラ(写真ではワッペンがついてるが取り外し可能だ)インのpoutnikのインナーダウン(正確にはダウンじゃないのでインサレーション)を着て、ここ2年は非常に満足している。

 もう冬場の着るもの問題は解決した...と思いたい。ゴアテックスとインナーダウンの組み合わせはお勧めですよ。終わり。


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