ごくせんとコードブルー

 テレビドラマの中で時間枠を変更してヒットを飛ばしたといえば、「ごくせん」(日テレ)と「コードブルー ドクターヘリ緊急救命」(フジテレビ)だろう。
 「ごくせん」は、2002年日テレの水曜ドラマ(夜10時)でパート1が放送された。森本梢子の同名漫画を仲間由紀恵主演でドラマ化したものである。義理人情に厚い任侠一家の三代目の孫娘、山口久美子(通称、ヤンクミ)が名門高校の不良達のいる3年D組の担任教師に。はじめは生徒達に無視されるも、生徒達をいじめたり傷つけたりする敵に立ち向かう姿を見せて彼らの心を掴んでいく物語であった。
 パート1が好評だったため、その3年後に土曜ドラマ(当時は土曜夜9時)でパート2が制作された。別の高校に赴任したヤンクミが一人の生徒をクラスに引き戻し、生徒達の心を掴んだ。そのまた3年後にはパート3が作られた。今度は別の高校でグループ同士の対立を解きつつもヤンクミが不良達を心から更生させていく物語が展開された。
 一方の「コードブルー」は、「ごくせん」のパート3終了後に木曜劇場(木曜夜10時)でスタートした。主演は山下智久で、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介といった若手俳優が顔を揃えた。パート1や月9に移ったパート2ではフライトドクターを目指す4人の若き医師が様々な困難に立ち向かいつつも
それぞれの道を歩いていくという設定であった。パート1では柳葉敏郎扮する黒田脩二が厳しい言葉を浴びせつつも成長を見届け、パート2では椎名桔平扮する橘啓輔が時に厳しく時に優しく彼らの成長を見守った。
 そして、2017年のパート3では彼らがフライトドクターを目指す3人の医師達を教える立場になった。教わる側から教える側になる。彼らの成長を嬉しく思いながら、感慨深く見守った。
 「ごくせん」も「コードブルー」もパート3終了とともに映画にもなった。機会があれば是非DVDを借りて鑑賞したいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?