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全固体電池研究の最前線

2019年7月時点の内容です

電気自動車(EV)普及の鍵として注目を集める全固体電池。ポストリチウムイオン電池として出力特性、エネルギー密度などの性能面に加えて、急速充電、安全性、作動温度を改善できる究極の蓄電デバイスとして実用化に大きな期待が寄せられています。現在、世界各国で研究が盛んに行われ、2035年には2兆円を超える市場規模とも言われています。その全固体電池研究の最先端を走る東京工業大学 菅野教授が語る全固体電池の研究開発の現状とその未来とは。


全固体電池について

― 全固体電池とはどのような電池なのか教えていただけますか。
全固体電池というのは名前の通り、部材全てが固体で構成される電池です。蓄電池は例外を除いて正極と負極が固体で、正極と負極の間の電解質が液体という構成で、それをケースで包み一つの電池になっています。その液体の電解質を固体に置き換えると、構成部材の全てが固体になります。これが全固体電池です。

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図1:リチウムイオン電池と全固体電池の違い(東京工業大学提供)

― 電解質を液体から固体にすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

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