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行きたくなかった、天塩川

こんにちは!
北海道美深町を流れる天塩川でカヌー・ボートツーリング、ドリフトボートフィッシングツアーのガイドをしているトヤガクトです。
HPはこちら→https://gac-river-tours.com

この間のツアーの話。
ゲストから電話で天塩川ボートツーリングに4名で申し込みいただき、当日を迎えました。しかし、いざ集合してみると、みなさんなんだか浮かない表情。

一般的なゲストなら、朝集合するなり「今日はお願いしまーす!」と元気であることが多いんですが、今回はなんだかネガティブな雰囲気が漂っている。集合するまでに喧嘩でもしたのかなと思いつつ、ゴール地点にガイド車輌とゲスト車両で向かいました。

ゴール地点にゲスト車両を置き、まずは出発の準備。足元はどうしても濡れるので長靴に履き替えてもらいます。すると、ゲストの方が「今日ってカヌーで行くんですか・・・?」と神妙な面持ちで質問されました。

私が「いや、今日はラフティングボートで行くのでカヌーではないですよ。カヌーより安定性が高いので、ひっくり返る可能性がかなり低いです」と答えると、さらに、「今日は川がこんな色(泥濁り)してますけど大丈夫ですか・・・?」と強張った表情は変わらずに質問されました。天塩川は前日の大雨で増水し、水の色は洪水の映像でよくみる色になっていたので無理はありません。

私が「こんな水の色はしていますが、水量が多い方が岩が隠れて、水が少ない時より引っかかることが少なくて安全ですよ」というと、なんだかゲストはホッとされたようでした。

全員の準備が終わり、ガイド車両でスタート地点に向かいます。
車の中でゲストから「水も多いし、水に落ちたら嫌だし・・・と思って、今日は実はキャンセルしようかと思ってたんです。」と告白されました。

そういうことか!とやっとわかりました。
私が「どうも、みなさんの表情がおかしいと思ったんです。楽しそうな雰囲気じゃないなぁと思って、今日のツアーはどうなることかと思いました」と言ったらみなさん笑っていたので、楽しくツアーはできそうだなと安心。

スタート地点につき、レクチャーをしてスタートしてみると、ボートの安定性に安心したのか、みなさんの表情が明るくなってきした。

ツアー当日は気温は27度くらいで、乾いた北風が吹く気持ちのいい晴れでした。空は秋のような薄い雲が空高くにあり、川の両サイドには緑が生い茂り、空には野鳥が舞い、人工物は何も見えない天塩川を独り占め状態。

この環境と景色にゲストはだんだん楽しくなってきて、「今日は天塩川下りは全然行きたくなかったけど、いざ乗ってみたら気持ちがいいし乗ってよかった!」と言っていました。

とにもかくにも、ツアーができてよかったのと、ゲストの皆さんが喜んでいたのでよかったなぁと思います。

何にも期待していないところで、意外に楽しかったりすると、感動の幅が大きくなって逆にいいのかなと思いましたが、ツアーで集合する時は曇った表情より、「今日はよろしくお願いしまーす!」っていう感じのテンションで出会った方がガイドは安心します。ぜひ川下りしたいという気持ちで来ていただけると助かります笑



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