「バカなる」こそが戦略の本質
おはようございます。シンです。本日は「バカなるこそが戦略の本質」について。
社会人になる前の方へ。「戦略」と聞いて抵抗がある方がいるかもしれませんが、人は誰しもこの「戦略」というのを持って日々の生活を送っています。意識的にか、無意識的にか、それはその人次第ですが。どういうことか簡単に説明しますね。
①そもそも戦略とは
戦略ってなんかスポーツやビジネスで使う言葉のイメージですよね。日常生活では全く関係ない言葉だと思う方も多いかと。
ただ、あなたも戦略を無意識的に持って日々生活をしているはず。
そもそも戦略の意味は「目的を達成するために自分(or 会社)の資本(人材、スキル、お金、知識、経験など)をどのように使うか決めること」。
例えば、友人とケンカしたけど、仲直りしようという目的があります。どっちが悪いか客観的にみたら「あなた:友人、4:6」で少しだけ友人の方が悪い。
だからといって友人に「君の方が悪いんだから先に謝って」と言うと間違いなく逆効果ですよね。
あなたは自分の知識と経験をもとに「先に謝る」という戦略を立て、実行します。そして見事に仲直りという目的を達成する。
他の例だと、あなたは40歳までに資産を1000万円に増やしたいという目的があります。
ここであなたは毎月4万円ずつ貯金する(4万円×12ヶ月×20年=960万円)か、株式投資をするか、その他の方法を選ぶか。色々な選択肢からあなたの戦略を決めます。
20年後無事に目的を達成したら、あなたの戦略は上手くいったということ。
なんだ、戦略って簡単じゃん。
と思われた方。ビジネスやスポーツの世界ではここに競争相手がいるから難しいんです。
例えばサッカーの大会がありました。10チーム参加します。全チームの目的は優勝すること。ただし優勝できるのは1チームだけ。
各々優勝するための戦略を立てます。自分のチームの選手を1番最適なフォーメーションで配置し、時間帯別に誰をどこに投入するか。いつ点を取りに行くかなどです。
最終的に優勝したチームは戦略が良かったということ。
なんとなく戦略の意味がわかってきましたか?
②バカなるの意味
一橋大学の教授である楠木建さん。彼の本「ストーリーとしての競争戦略」でこの言葉を知りました。
「バカなる」とは、一見して非常識(=バカな)だが、よくよくみると合理的(=なるほど)な戦略という意味。
競合(ビジネスやスポーツの)にとって、非常識に思える要素が含まれる戦略の場合、やろうと思う人が出てこないのも当然。
「理に敵わないこと」であれば周りの人もすぐには真似しない。すると「他と違った良いところ」が維持される。つまり競争優位が持続する。
その時間が長ければ長いほど自分と敵の差は開き、敵が気付いたころにはもおどうにもできないという意味です。
まさに「バカな、なるほど!」。
僕はこの内容を読んだ瞬間、目から鱗でした。
確かに、良い戦略はすぐに真似される。特に資金のある会社や人はすぐに真似できる。
しかし一見して非常識でバカな戦略に見えるけど、実は合理的で良い戦略だとすれば別。
これは戦略の本質だ。と納得しました。
③世の中のバカなる戦略
では具体例をあげてみましょう。
先日お話したユニクロの「ベーシック商品を軸に商売を組み立てる」のがそれにあたります。ZARAやH&M、その他の企業からするとアパレルブランドなのにベーシック商品しか品揃えがないのはありえない(一見して非常識な)戦略でした。
しかしユニクロは違った。そのベーシック商品を根本からアップデートし、ヒートテックやウルトラライトダウンなど生活に欠かせない「LifeWear」へと進化させた。
「ベーシック商品を中心に販売している」という部分的な視点ではなく、「素材を改良し、大量に仕入れてコストを抑え、在庫リスクを軽減し、コスパ最強のベーシック商品を販売している」という全体的な視点でみると、この戦略は合理的で秀逸。
ユニクロの今の実績を見るとその戦略の凄さが伝わりますね。
このように他社(or他の人)がやっていないのに自分だけがやっている時間をどれだけ長くできるか。
そしてその間に他社(or他の人)が真似する気もなくなるくらいの「差」をつけられるかどうか。
戦略の本質はここにあるということです。
それでは良い1日を!
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