朝霧で世界がかすんで見える。このまま自分も溶けてしまえそうな気がした頃に、「早起きなんだな」我に返った。祖父がコーヒーを片手に戸の前で立っている。「べつに」YESでもNOでもない言葉を残して、部屋の中に戻ろうと足を踏み出した瞬間、頭上を大きな鳥が羽ばたいた。「新入りを見に来たな」

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