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強く生きるための名言際立つ本No.4:フランツ・カフカ【城】


こんにちは。
「強く生きるための名言際立つ本」を紹介するシリーズを連載しています。全部で4冊の本を紹介。(約束通り連載しきった!)

No1:岡本太郎著【自分の中に毒を持て】(2020/01/26公開)
No2:ミラン・クンデラ著【存在の耐えられない軽さ】(2020/01/27公開)
No3:ヘルマン・ヘッセ著【デミアン】(2020/01/28公開)
No4:フランツ・カフカ著【城】(2020/01/29公開)


No1:岡本太郎著【自分の中に毒を持て】(2020/01/26公開)

No2:ミラン・クンデラ著【存在の耐えられない軽さ】(2020/01/27公開)

No3:ヘルマン・ヘッセ著【デミアン】(2020/01/28公開)

それぞれの本はずっしりと、とても読み応えがあります。
そのため読み通し、自分の文化と融合させる=理解する段階に至るまでにはなかなか苦労しました。
しかし、それだけに読者の人生にかなり大きな力を与えてくれる力作であると感じています。
ぜひ、一度手に取って読んでみてください。

それでは、最終回。
4冊目のスタートです。


この連載の想定読者

✔︎強く生きるための支えになる本や言葉を探している
✔︎強く生きるとは何なのか知りたい
✔︎人生を力強く生き抜くために必要なスキルを身に付けたい
✔︎自分が決めた目標(=ゴール)まで突っ走りたい
✔︎人生において大切にしたい軸を考えるきっかけが欲しい

導入

出典:
【城】
フランツ・カフカ著 前田敬作訳 新潮文庫   
ラストを飾るのは、カフカです。
今回の本の中では一番ページ数が多い。
 
導入:
最終回。4冊目。城。
これは、大学時代に安部公房にハマった時期に合わせて読んでいたものです。
訳のわからなさ、不条理、という点で似通うところがあるんですよね。
読み進めていくうちにだんだんとその世界観が自分の中で一般化されていく恐ろしさも。(本当にこわいよ!)

ここまでの連載を読んでくれている人にはピンとくるところがあるかと思いますが、連載で紹介している本はすべて大学時代に出会ったものですね。
大学時代に読んだこれらの本によって、自分の生き方の核が作られたのです。

内容:

登場人物
K:測量師

 
Kは,ある「城」から仕事を依頼されたのだが、どうしてもその「城」に辿り着けない。
 
話の概要はこれだけ。
紹介がなんとも楽な作品!笑
 
しかし中身はというと・・・ʕ•̫͡•ʕ̫͡ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ̫͡ʔ-̫͡-ʔ
こんな一言では済ませません。

強く生きるための、名言の引用

「私は、測量師です」

作品全体に渡って、

saomeone: 「あなたは誰なの?」
K:「私は、測量師です」

これが、繰り返されます。 
お城から仕事で呼ばれた測量師だから、今ここにいるのです。
じゃあ、測量師じゃなければ?
ここにいる理由はありません。
まったくもって。 

さらに、主人公はKという名前を持つものの、
「測量師さん」
としか呼ばれない。
 
つまり、測量師としてしか存在しない。
Kは測量師であって、そうじゃなければそこには存在してはいけない人間であるということ。
 
ふう~~~~
やられました!!

 
 
たとえば、会社の役員であるA取締役という男がいます。
ある日部下にこう打診されました。

部下「この企画、どうしてもやりたいんです!
  押印してくださったら、あとは僕らでやりますんで!
  お願いします!!」
 
A取締役「私は何もやらなくていいのかい」
 
部下「ええ!僕たちに任せてください!!」

 
なるほど、彼にとって必要なものはA取締役が認めたという印鑑だけであって、A取締役が積み上げてきたノウハウではないのだ。
その時、A取締役の存在意義は「役員である」というこのことのみに集約されるのである。
この構造は「Kは測量士である」ということと変わりない。

【城】の作品中、Kは自分の存在意義を問い続ける。
自分とは何か?
何なのだ、と・・・。


【城】書評まとめ


 かつて、僕は自己紹介をするときに
 
早稲田(大学)に通っています。
 
ということを強く主張していたように思う。
それは、その肩書にこそ、職業にこそ社会的に強い意味が込められていたからだ。(と、感じていたからだ。)
 
しかし、その肩書に寄せられる信用を元手にして何かをしようとしたところで、何ともうまくいかないものです。
 
そんなとき、このカフカの「城」を呼んで、
あ~あ~。これはまずいなあ。
と、自分の考え方、生き方を改めたのです。

連載のまとめ【強く生きるための本4選】

自分の生き方に迷いが出たとき。
なんだろう、このどうしようもない不安感は!と思ったとき。
自分の本当の生き方、生きる道は何なんだろう、と考えたとき。
 
これら4冊を読んでみてください。
きっと、あなたの力になってくれます。
 
とはいっても、みなさんやはりお忙しいでしょう。
そんななかの特にオススメの本がこちら。
即効性が期待できるという意味で、
 
【自分の中に毒を持て】
【デミアン】

この2冊です。
強く、たくましく、生きていきましょう!ʕ•̫͡•ʕ̫͡ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ̫͡ʔ-̫͡-ʔ

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