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第62回宝塚記念(別の切り口)

宝塚記念というレースを改めて考え直してみました。


まずは、中距離G1とのレースラップの比較を行います。

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スタート地点から初角まで525mという長い距離を走るせいで、テンの3Fが速くなります。
そこから4F目で一気に12秒台半ばまでペースが緩みます。そしてそこからじわじわとペースが上がって、(前半のハイペースが影響するのか)後半の3Fは遅くなります。

同じ中距離G1の大阪杯や天皇賞秋と比較すると、宝塚記念の特徴は、「最も前半3Fが速く、中盤は最も緩むレース」といえます。
つまり緩急のペースチェンジ能力が問われるレースなんじゃないかと思います。

一般的に距離が短いほど、緩急差は無くなり距離が長いほど緩急差が大きくなります。しかし、距離が長いほど前半のペースは遅くなりやすいです。
ある意味相反する能力が求められます。

そこで、上記の特徴を踏まえて次のデータで調べてみました。

①芝2200m~芝2500m G1で3着以内(14か月)
②芝2200m~芝2500m G2で2着以内(14か月)
※14か月という中途半端な期間にしたのは前年のダービーやオークスを集計期間に含めたいからです。
芝2200m以上にしたのは、緩んだペース対応力を問うため
芝2500mまでにしたのは3,000m以上のレースはまた違う能力が問われると判断したため

まずは2020年を見ていきます。

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※AVE-3Fの欄は36秒以下は赤色、36.9以下は黄色に塗っています。
単純にスローの長距離戦ではなく、前半が速いペースの長距離実績がわかりやすくするためです。(前回記事の初角までが長いコースはハイペースになりやすい)

1着2着のクロノジェネシスとキセキは赤色のG1実績があった馬です。
3着のモズベッロは残念ながら赤色も黄色も該当してませんが、データに2回該当している馬でした。

■2019年

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1-2-3着馬は、全てG1の赤色該当馬でした。
4着5着馬は黄色該当馬です。

■2018年

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G1でのデータ該当馬が1頭しかいないレベルの低い年といえると思います。実際7-10ー12人気の49万馬券になりました。
1着はミッキーロケット。データには該当してませんが、集計期間外なら日経新春杯1着(黄色該当)がありました。

2着は外国馬ワーザーです。宝塚記念は香港の2400mG1実績馬が良く好走しています。
19年 リスグラシュー
18年 ワーザー
17年 サトノクラウン
似た適性を問われるのかもしれません。
3着は黄色データ該当馬です。

■2017年

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キタサンブラックが赤色該当馬で惨敗したのは、天皇賞春好走からのステップが疲労で好走しにくいからだと思います。
1着は香港2400m好走馬のサトノクラウン
2着は黄色該当馬のゴールドアクター
3着はミッキークイーン。実は京都2200mも宝塚記念と相性が良いようです。エリザベス女王杯好走馬や京都記念好走馬が宝塚記念では良く好走しています。

■2016年

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赤色データ該当馬がいない年です。
1着はエリザベス女王杯1着のマリアライト(黄色データでも該当)
2着は黄色データ該当馬ドゥラメンテ
3着は(死のステップ天皇賞春からの)キタサンブラックです。

5年分見てきましたが、1-2着は基本的に赤か黄色データ該当馬になる確率が高いです。
自分的には割といけるんじゃないかと思ってます。

さて、今年ですが出走登録馬のデータ該当馬は次の通り。

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赤色該当馬はいません。

G1 黄色データ該当馬
クロノジェネシス
キセキ
モズベッロ
G2 黄色データ該当馬
ミスマンマミーア

個人的にミスマンマミーアがかなり面白い存在ではないかと思っています。
中京芝2200mも初角まで長いコースです。
大阪―ハンブルクカップもレコード勝ちしてますが、前3Fは34.9とかなり早いです。(阪神2600m外は阪神2200m内と同じスタート位置)
前3Fが速く、中韓が緩むレースラップ実績が豊富です。

今年はこの馬の激走に期待したいですね。




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