第56回サンケイスポーツ賞フローラS(好走馬絞り込みデータ②)
もう1つの好走馬絞り込みデータを紹介します。
かなりマニアックで込み入った話になるので、結論だけ知りたい方は途中を読み飛ばして、最後の【紐候補】の箇所をお読みください。
まず次の表をご覧ください。
昨年のフローラSの出走馬の前2走で4角7番手以内だったレースを上からAve-3Fが速い順に並べています。
まずAve-3Fの欄ですが、37.5より遅いレースはグレーに塗ってあります。これは徐々にわかってくると思いますが遅いペースの経験は好走と結びつきにくいからです。基本無視できます。(場合に寄りますが)
右端の結果はフローラSでの着順です。Ave-3Fが36秒台のレース経験馬で1-2-3-4着馬が出ているのがわかると思います。
次に2019年を見てみます。
この年もグレーのAve-3Fが37.5よりも遅いレースの実績は無視して良いことがわかります。2着のシャドウディーヴァ以外はやはり36秒台のAve-3Fで先行していた実績がありました。
どうしてこんな表を作ったのか説明しますと、前回の記事で紹介した「A:芝1600m以上のレースを4角3番手以内で1着馬」という回収値の高いデータがあったと思いますが、データに合致した馬で好走する馬と凡走する馬を比較した場合に速いペースで先行した実績のある馬が好走しているように感じたからです。
2018年を見てみます。
この年はペースの遅いレース経験馬が上位に来ています。レースラップバランスは「-2.7」なのでかなりの後傾ラップです。しかし表を見るとAve-3Fが37.5以下の馬は少なくて、36秒台の馬も多いように思います。ちょっと不思議な感じがするのですが、実はレースラップが特殊でした。
サトノワルキューレが勝った18年は中間の緩みが少なくて、中盤以降は割と一貫ペースで徐々に加速していくようなロングスパートラップです。比較の17年のモズカッチャンが勝った年はラップバランスが「-1.7」なのですが、どっちがよりスローかと問われたらモズカッチャンの年なのではないでしょうか。この辺りが前後のラップだけではレースの本質を正確に反映できない限界でもあります。このレースラップは先行馬にきついラップだと思います。なので脚を溜めることが出来た後方の馬が上位(5着までに3角13番手以下の馬が3頭)に来たんだと思います。
そもそも18年は
そんなにスローになるような年じゃなかったんですよね。上位5頭平均も緑色平均も、全体の平均とほぼ同じくらい。
そして2017年ですが
ラップバランスは-1.7ですが、数値以上にスローだった年だったのは、先ほどのラップグラフを見てもらえばわかると思います。1-2ー3着は37.5以下から出ていますし、4着も逃げた馬だからリストの一番下でも4着に残せたんですね。
もう1つ1年飛びますが2015年を見てもらいます。
この年はラップバランスが-3.4という超スローの年です。
当然Ave-3Fが37.5以下のペース経験馬で上位を占めているのはもちろんですが、2017年との共通点がAve-3F以下のペース経験馬が少ないというのがあります。
これ以外の年も表を作成して見比べてますが、実は今年はこの超スローだった2017年と2015年に非常によく似ていると思ってます。
ぶっちゃけ今年は超スローなんじゃないかと。
そもそも4角7番手以内のレース経験馬が少ない、そしてAve-3Fが36秒台以下の馬が少ない。
■2017年 1-3着馬3角位置
1着7番手、2着2番手、3着3番手、4着1番手
■2015年 1-3着馬3角位置
1着2番手、2着3番手、3着6番手、4着8番手
この2年は完全に前残りの年です。
個人的には現時点では今年も似たような前残りが発生すると考えています。
さて前回の記事で軸馬候補になったオヌールですが、2戦とも37.5以下のペース経験がありません。また後ろから届くような展開にはなりにくいと思ってます。現時点ではかなり消しに近いです。当然ユーバーレーベンも消しです。
【紐候補】
最大の穴馬候補はジェニーアムレットです。
この馬前走2400mですがAve-3Fは36.53です。前走のレースラップは
中間がかなり速くなった、先行馬にきつい流れですがこの馬は2番手で後続を潰して-0.7秒差で勝っています。
ちなみに翌日のゆりかもめ賞(1勝C)より勝ちタイムは速いです。期待してみたいですね。
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