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女木島花見 with 香川しましま倶楽部

Youtubeでは、顧問をつとめる大学のサークル「香川しましま倶楽部」のメンバーと女木島の花見を楽しんだ様子を動画にしました。
今回のnoteでは、動画に登場する「香川しましま倶楽部」について詳しく紹介します。

「香川しましま倶楽部」とは

「香川しましま倶楽部」は、香川大学にできたサークルです。
私は顧問を担当しています。
2021年秋に発足しましたが、コロナ禍であまりお出かけできない時期があったことため、本格的な活動はこの春からスタート。
「しましま」の名の通り、香川県の特徴である瀬戸内の島々にでかけよう!そして学生ができる貢献をしよう!ということで、これまでも「女木島でハロウィンコスプレしながら海岸ゴミ拾い」なんて学生らしいノリの活動をしてきました。

誕生の背景

香川大学では島嶼部をはじめ県内各地を拠点にする「地域活性化プロジェクト」が盛んで、直島でカフェ運営する取り組みや、伝統工芸の讃岐提灯を自作して各所をライトアップする取り組みなど様々なものがあります。
これらはどれも、学生たちの力でがっつり地域貢献できて、やりがいもある良いプロジェクトばかりなのですが、「もうちょっと軽い取り組みがあってもいいのでは」と思ったりしていました。

香川大学の学生に対する地域(香川)からの期待は、
①在学中に地域課題解決への協力
②他県出身の学生が香川に就職
③他県出身の学生が地元の家族や友人などに香川の良さをアピール
あたりだろうと思われます。

それに対して、①は「地域活性化プロジェクト」やゼミ活動、②は県内企業へのインターンシップやアルバイトなどで、大学は期待に応えています。では③は?というと「学生それぞれが大学生活の中で香川の良さを知ってね~」というおまかせになるわけですが、ここを後押しするような仕掛けにはまだ工夫の余地がありそうです。

女木島すもも狩り

そんなことをうっすらと考えていた時に、知り合った女木島の「お休み処 龍潜荘」さんから「学生を連れてすもも狩りしに来ない?」と誘ってもらいました。地面に落ちたすももの実を食べにイノシシが山から下りてきて危ないのだそうです。
ゼミの学生に声をかけたところ、友人連れで参加したいという学生もいて、6月後半に十数名で「女木島すもも狩り体験」実施となりました。

木の周りの雑草取りからはじまり、2時間ほどで、段ボール箱からあふれんばかりのすももが収穫でき、その後は「お疲れさーん」で早速すももを食べることに。

「龍潜荘」は元別荘の古民家を活用したそうめん屋さんですが、「古民家に興味あるかな?」「雑草取りなんて嫌だったんじゃないかな?」という教員の心配をよそに、学生たちは満喫のご様子。
それに気を良くして、『香川の色んな島で遊んだり体験したり貢献したりするサークルができるといいな』ということを「数年後の野望」として話してみたのでした。その時に『サークル名は、香川の色んな島に行くから「香川しましま倶楽部」なんつって(笑)』というアイデアもぽろっと言ってみたり。

やりましょう

それから数カ月後、「女木島すもも狩り」に参加したある学生から相談のLINEが来ました。

「バイト先のお客さんから粟島を紹介されて行ってきたらすごく良いところで、学生に手伝ってもらえるとありがたいこともありそうなので、何かできませんかね」
『それなら、この間の女木島で話した「香川しましま倶楽部」ができると、そういった話の窓口になっていいんじゃないかなぁ』
「いいですね、やりましょう。サークルの作り方を明日大学で確認してみます」
(えー、ちょっと展開はやくない?)

というわけで、教員もおののく早業で「香川しましま倶楽部」誕生に至ります。若者の行動力をあなどっていました。

「香川しましま倶楽部」への期待

さて、これから先は学生たちが「香川しましま倶楽部」をつくりあげていく段階ですが、ぽろっと話したら「香川しましま倶楽部」が実現しちゃったので、「こんなサークルになったらいいな」という姿をここでつぶやいておこうと思います。

●学生が前、教員は後ろ
前任校では色々な地域活動をしてきましたが、ついつい自分でやっちゃう性分で、やっていくうちに「先生がやっている地域の活動を学生が手伝っている」感じになってしまいました。
それを戒めとして、「香川しましま倶楽部」での私(顧問)は相談役、サポート役として黒子に徹したいと思います。
恩の売り買い
駅前商店街の服屋の息子だった私は、商店街の中でお互いに割引き価格で買い物する人たちの姿を見てきました。「?」って感じですが、それは「恩の売り買い」で、それが地域の人たちのつながりをつくっていたのではないかと思います。
学生の地域活動は「ボランティア」で提供するばかりになりがちですが、「香川しましま倶楽部」では「島で楽しく遊ばせてもらったから、次は何か手伝いたい」「この間手伝ったら、今度はこんなことしてもらっちゃった」という『恩の循環』を経験してほしいです。
●色々見るから違いがわかる
どこかに拠点をさだめて深く関わるプロジェクトではなく、自由度のあるサークルという形態だからこそ、遊びに行くという軽いスタンスでよいので、多くの島を経験してほしい。
島と言ってもそれぞれ歴史や環境が様々ですから、個性や魅力を自分の実感のこもった言葉で語れるようになってくれたら、「香川しましま観光大使」の出来上がりです。これは、大学で学んでほしい『知れば知るほど、さらに奥が見えてくる』実践でもあります。

この春、はじめての新入部員を迎える「香川しましま倶楽部」。今後の活動に期待しましょう。

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