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豊島「瀬戸芸会期外 半日アート旅」

Youtubeでは、初めて訪れた豊島のアート巡りの様子を動画にしました。
noteの方では、「会期外にゆったり過ごす」という瀬戸内国際芸術祭の楽しみ方について解説します。

豊島は瀬戸芸会期外がおすすめ

瀬戸芸(瀬戸内国際芸術祭)の春会期が終わりました。来場者数は前回(2019年)の約6割と報じられていましたが、それでも、会場となった各島はなかなかのにぎわいだったようです。まぁ、「にぎわい」とは「混雑」でもあるので、せっかくのんびりした島の雰囲気を楽しみにしてきたのに、フェリーでは座れず、レンタサイクルは貸出中、ランチのお店は行列…なんてこともあったかと思います。

そう考えると、「瀬戸芸の会期外」に島を訪れるというのは選択肢としてありです。瀬戸芸の島をランク付けすると、直島が横綱、豊島が大関、小豆島が関脇という感じですが、これらの島はアート作品や施設は屋外や通年開館のものが多く、会期内外を問わず楽しめます。また、「アートの島」の代表格の島々なので、春~秋の週末であれば閑散としていることはなく、ほどよいにぎわい感の中でアート作品をめぐることができるでしょう。
ちなみに他の島はというと、沙弥島は春会期で終了、女木島・男木島・大島は会期外には鑑賞できない作品がほとんどです。

そんなわけで、瀬戸芸春会期終了直後の週末に「やっと空いた~」と豊島へ向かいました。

音でアートを楽しむ

豊島(てしま)は、高松からの高速船が発着する「西の家浦地区」と豊島美術館などがある「東の唐櫃地区」にアート作品が分散しており、家浦港で電動自転車をレンタルして島を横断するのがポピュラーな楽しみ方です。
今回は撮影しながらめぐる予定だったので、家浦港からシャトルバスで「唐櫃地区」まで移動し、そこからは徒歩で見学、最後は再びシャトルバスで家浦港まで戻るという行程にしました。

ってのは、単純に見たい作品が全部「唐櫃地区」だったからってことなんですけど(笑)
アート作品めぐりは全部見ようとすると忙しないので、直感で「これ!」と選んだ2~3作品を必須として、残りは道中にあれば見るくらいのつもりで出かけた方が余裕があってよいように思います。「行ってみたら思いのほか遠かった…」なんてことはよくありますからね。

今回の見たい作品は、えらく静かに鑑賞しないといけないらしい「豊島美術館」、森の中で音を聞くらしい「ささやきの森」、心臓音がアート作品になったらしい「心臓音のアーカイブ」の3つ。どれも音系だなぁ~(豊島美術館は「無音」)ということで、何となくコンセプトが『音でアートを楽しむ旅』に。
訪れてみると、集落の湧き水、虫の声、森のざわめき、食堂のBGM、浜の波音など、アート作品以外にも色々な「島の音」を感じられた一日(滞在は半日)となりました。日常ではそんなに音を意識することがないので、これもアートの力(副産物)でしょうか。

インスタ映えの心理って…?

ところで、今回の旅では、instagramでよく見かけるいわゆる「インスタ映え」の撮影風景に遭遇しました。(下の写真)

これって、あらためて考えてみると不思議なカルチャーだなぁと思うんですよね。
以前の「西讃ゴールデントライアングル事件」でも、いくつかの「インスタ映えスポット」を訪れましたが、それらは『絶景』タイプというべき美しい風景を写真に撮れるスポットでした。

ですが、今回のスポットはそれらとタイプが違うような感じもして…、特に右の写真は「ただの海辺の道路標識」で、確かに海を背にしていい景色だけど『絶景』って感じではない。そして、どちらのスポットでもみんなジャンプしたりバンザイしたりと、「自分を入れてポーズを取った写真」を撮っています。『絶景』タイプに対して『背景』タイプって感じでしょうか。

若者とのジェネレーションギャップを埋められなくなって久しい身としては、「『絶景』撮りたい!」まではついて行けるんですけど、「『背景』にしてポーズ取りたい!」は謎なんですよね…。
でも、こういうことは各地で無数に起こってると思われるので(そう言えば、『絶景』の父母ヶ浜でもポーズ取ってる写真を撮る若者はたくさんいました)、「『背景』タイプのインスタ映えを撮る心理」はどんななのかは気になるところ。今度、学生たちにリサーチしてみようかな。


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