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【第20話】新たなステージ! 札幌から小樽へ!

こんにちは、旅する自転車です。
今週もよろしくお願いします!

8月お盆休みの1週間を使った北海道ツーリング。美瑛をスタートし青い池や望岳台を巡り、旭川から三国峠を越え帯広へ到着。そして特急に乗り札幌までやって来ました。ツーリングにおいて人混みを避けてきた私が、はるばる札幌までやって来たのには訳があるのです…。

↓前回のお話はコチラ↓

最後の舞台は積丹半島

2017年北海道ツーリング最後の地に選んだのは、西部に位置する積丹半島。複雑な海岸線が多く交通網が発達しなかったため、札幌から近いにも関わらず豊かな自然が残されている。積丹岬神威岬といった景勝地が点在し、「シャコタンブルー」と称される透明度の高い海が広がっている。今回はこの積丹半島を海岸に沿って、倶知安から神威岬、小樽へと時計回りに走ろうと思う。しかし予報を見ると、どうも夏休みの残り3日間の天気が怪しいのだ。8月13日は曇りと雨、14日が曇り、15日が曇りと晴れ。予定通り倶知安からスタートしてすると、雨空のなか半島を走らなくてはならなくなる。それでは来た意味が全くない。そこで考えたのが、札幌で1日潰して、残りの2日間で積丹半島を巡るというプランだ。札幌なら1日使って見るものはたくさんあるし、雨が降っていても歩いて観光すれば問題ないという訳だ。ということで、ツーリング5日目は自転車のことは忘れて札幌観光をしよう。

8月12日、夜の札幌を走る

札幌に着いたのは16時30分頃。今日泊まる宿はもう予約済み。札幌駅から1㎞ほどにある民宿だ。素泊まり2900円と今までで一番安い宿だった。さっそく宿に荷物を置き、もいわ山山頂展望台を目指すことに。大通公園から市電に乗り、ロープウェイの乗り口へやって来た。しかし、受付を見ると営業時間は終わっていた。ちゃんと調べれば良かった。下調べをせずに行動するのは自分の悪い癖だ。大通公園まで、とぼとぼと帰った。テレビ塔の展望台に登ったり、時計台のライトアップを見たり札幌の夜の観光を満喫した後は、サッポロビール園へ向かった。おつまみと一緒にビールが飲みたかった。個人的に、札幌で一番来たかった場所はここかもしれない。入ったレストランは格式が高く、おひとり様には居心地が良くなかったが、味は確かなものだった。ビール園から宿は近く、歩いて15分ほどの距離だった。宿には浴室はなく、2軒隣の銭湯に無料で入れるシステム。激アツの湯船で体を温め、年季の入った畳敷の和室で眠りについた。

居酒屋と一体となっている「あおやま旅館」。現在は残念ながら閉業となっている
大通り公園すぐ近くの駐輪場に自転車を停め市電に乗車。リアライトは壊れて、オフにできなくなっていた
夜の札幌の街を周遊。20時30分の北海道庁赤れんが庁舎前にはもう人はいなかった
ビール園にあるレストラン「ガーデングリル」。結構なお値段はしたが美味かった
今朝の宿でもらったハンバーグをまだ食べていなかったので、札幌の宿で夜食に食べた

8月13日、札幌で歴史探訪

北海道5日目の朝を迎えた。今日はスケジュール通り札幌の街を観光する。幸い雨は降っていないようなので、自分のMTBで名所を巡ることにした。札幌時計台北海道庁赤れんが庁舎豊平館…。市街地に点在する重要文化財は、北海道開拓史を今に伝える非常に興味深いものだった。一眼レフを首にぶらさげて一人で館内を回っていると、マニアだと思われたのか係員に気に入られ、展示パネルだけでは分からない詳しい情報まで教えてもらった。おかげで各施設30分〜1時間ほどかけてじっくり観光し、お昼に札幌ラーメンを食べたりしたが、ついに見るものがなくなってしまった。自転車のチェーンと変速機の調子が悪かったので修理に預け、時間潰しに床屋に行ったりした。北海道まで来て髪を切るとは、ずいぶんと贅沢な時間の過ごし方だ。それでもなお時間は余った。1000円カットなんて15分もあれば終わってしまう。そこで良いアイデアを思いついた。小樽まで行ってしまおう。札幌-小樽間は36㎞そこそこで、市街地と山間部を走る。道中のみどころは旧跡や施設系なので曇天でも問題ない。今日のような日にはぴったりだ。

時計台としては日本最古の札幌時計台。1878年築
1888年築の北海道庁旧本庁舎。開拓時代の巨大な北海道地図の展示に圧倒された
1880年に高級西洋ホテルとして建造された豊平館

さあ走ろう、小樽まで

札幌中心街を出発して4㎞ほど、最初に着いた場所は北海道神宮だった。巨大な鳥居が出迎えてくれた。続いて6㎞弱、今度は白い恋人パークへとやって来た。みなさんご存知、あの銘菓について歴史を学んだり、工場見学や制作体験もできるテーマパークだ。入場無料で、庭にある売店でソフトクリームを食べた。さすが人気施設ということもあり、敷地内はものすごい人の数だった。建物へは入らず、すぐに施設を去った。それからの道は特に面白くなかった。比較的海の近くを走っているが、やっと遠くに見える程度の距離で、おまけに雑木林が邪魔をしてあまり眺めは良くなかった。なだらかな起伏が連続する地形のため、地味に体力も消耗した。新張碓トンネルを抜けると、前方に小樽の市街地が見えてきた。到着したのは18時30分頃。空は薄暗く小雨が降り始めていた。中心地には傘を差す人々で溢れていた。

北海道神宮は明治天皇を含む四柱を祀っている
静かな住宅街に突如現れるメルヘンな雰囲気の人気テーマパーク
札幌から小樽を結ぶ国道5号。頭上を札樽自動車道通り、向こうに石狩湾を望む

運河の街で寿司を食べる

小樽といえば運河の街。せっかく来たのなら運河の写真をカメラに収めよう。川沿いの歩道に自転車をセットし、通行人がいなくなるタイミングを狙って写真を撮り続けた。およそ45分間も撮影にチャレンジし、気がつくと空は暗く街には明かりが灯り始めていた。もう19時を過ぎていた。夕食の時間だ。小樽の名物グルメが何か全く知らなかったので、過去に訪れたことのある回転寿司へと向かうことにした。寿司といったら欲しくなるのが日本酒。回転寿司店でひとりで日本酒を飲む半袖半ズボンの男がいたのだ。酒一合を空けてしまったが、飲酒運転の心配はない。今日の宿泊地は、ここから1㎞もない健康ランド小樽温泉 オスパだ。酒でホカホカした体に夜風を浴びつつ、自転車を手で押しながら夜道を歩いて向かった。健康ランドというより24時間営業のスーパー銭湯と言った方がふさわしく、1階は大浴場、2階は休憩室と極めてシンプルな造りになっている。長テーブルが配置された大広間で、老若男女誰しもがゴロっと横たわって眠るのだ。環境は良いとは言えないが、値段を考えれば文句なし。風呂から上がるとすぐに眠りについた。

小樽運河で自転車撮影にチャレンジ。一般の観光客には相当迷惑だったと思う
小樽の回転寿司。写真からでも伝わる質のよさ。そしてリーズナブル
回転寿司はイオンの中にある。北海道に来てイオンで食事。これもまた贅沢

北海道5日目は札幌観光で終えるつもりだったが、時間を持て余し小樽まで来てしまいました。しかしこれが判断として正しく、残り2日間ゆとりをもって積丹半島を回れることになるのです。

次回、いよいよ神威岬へ! シャコタンブルーは見られるのか!?
乞うご期待!

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