今年もイチャイチャ楽しくね

隣で爆睡しているスズを見て
俺は用意していたコーラを

静かにスズのグラスに当てた。


テレビでは賑やかに
カウントダウンを終えたが

俺は投げやりにテレビを消した。


「…スズちゃーん。

あけおめですよー。」


そもそも、こいつが
『アイドルカウントダウン見ましょう』
とか言ってたくせに。

なんなんだよ!!

最近のスズは韓流とかアイドルとか
イケメン俳優とかイケメン芸人とか
なんか、おかしくねーか??

こいつの働いてるwaveは
イケメンが揃ってることが売りなんだぞ??

こいつのいるギャラスタも
イケメンって割と話題なんだぞ??


なのになにが足りねーんだよ?!


俺なんて高校のとき、

イケメン一位取ってたっつーの!!


…と、まぁ、疑問と不満はあるが

それよりなにより今は
スズが爆睡していることが問題だ。

しかもさりげにひざ枕。

むっちゃ可愛い。

可愛すぎて、さっき写メった。


「…スズ。」


小さく名前を呼んだら
俺の方向いて手が軽く触れる。


…これ、誘ってんのか??
(※違います)


「スズ、起きてー。
先輩こんなに虚しい年越し
予定してなかったよー。」


すると珍しく

パチリと目を開いたスズ。


「あ、先輩!!ごめんなさい!!

ちょっと眠くなりました!!」

「おー…、良いよ。」


起きるのあと二秒遅かったら
多分キスしてただろう。


「…アイドルカウントダウン見ねーの??」

「うーん…、
なんかもう良いかなーって。」


…良いのかよ。

執着ねーのなっ!!


「因みに俺はテレビの前で

一人寂しく年を越したぞ。」


立ち上がり台所に行き
そばを茹でるスズを
後ろから抱きしめて言った。


「俺寂しかったんですけど。」

「う…、ご、ごめんなさい。」

「お前が見たいって言うから
ばっちりスタンバイしてたんだぞ。」

「…いや、それはでも、
謝るつもりはないです。」


そうハッキリ言って

俺を見て笑った。



「よく考えたら

先輩よりかっこいい人

いないなぁって。」


しばらくわざと沈黙流してやったら

恥ずかしそうに顔を逸らした。


「…あぁ、そう。」

「いや、今のは、その、」


逸らした顔をこっちに向けたら

視線だけ逸らす。


「俺はスズが一番可愛いって

ずっと思ってたぞ。」

「あ、そば、」


唇を重ね、抱きしめると

スズもなんだかんだ言いつつ
腕を俺に回す。


まぁ、そばはまずくなるかもだけど

二人で笑いながら

食べれば良いだろ。



今年もイチャイチャ楽しくね






**


なんだか最近、
よりアホらしくなりつつある
私達な気がするのですが


今年も先輩と

明るく頑張ります。






2012.01.01

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?