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ダラダラ生きていきたいという初心をゆめ忘るるなかれ

上の写真は人っ子一人歩いてない西和賀町の町道で撮影しました。

下の写真は紅葉シーズン前に、人っ子一人歩いていない牧草地で撮影。

DSCF3159のコピー

だいたい人っ子一人歩いてない。この町はバグってんじゃないか。モブ消失バグか。

本題。

昔の人は言いました。「月日は百代の過客にしてなんちゃら」。

地域おこし協力隊の任期があと5ヶ月で終わるって話よ。逆に言えばもう2年7ヶ月も西和賀町で地域おこし協力隊をやってきた、ということに。光陰矢のなんちゃら。

とはいえ、去年11月からの1年間はヤギに餌をやって1日が終わる、みたいな。

さすがに言い過ぎた。

でも、ヤギを飼い始めてから、町を離れた時間は最長で23時間くらい。「コロナのせいで遊びにいけない」とか言われていたが、もともと出不精で、さらにヤギを飼い始めた俺には関係ない話だったな。

「どうしてヤギ飼ってるんですか」と聞かれることがよくあるけど、「自分で草を刈ることを想像したら死ぬほど嫌だったので、ヤギに食わせようと思った」というのが答え。

「結果、草刈りより面倒なことになってるじゃん」と指摘されると、反論の余地はない。

ただ、俺が西和賀にやってきた原因はいくつかあるけど、目標はひとつだけで、それは「自分が面白いと思える町にして、そこでダラダラ暮らす」。

草刈り機で草を刈るよりも、ヤギに草を食わせてる町のほうが俺は面白い。

乳を搾ったり、肉にしたりというのは、いずれできたらいいな、とは思うし、ヤギの飯代がかかっている現実からすれば、いずれどころかすぐに取り掛かるべきなのだろうが、俺にとっての面白さとはちょっと距離があるので、主体的にやりたいとか、協力してやりたいと言い出す人が出てくるまでは後回し。飯代で破産しそうになれば別だが。

ヤギを飼い始めてから、町を離れた最長の23時間ってのは、先月の宅地建物取引士資格試験のため。なんで宅建士を取りたいかって、不動産屋をやりたいから。

でも、不動産屋をやることは目的じゃなくて手段。

今、町にコワーキングスペースを作ろうとしてるのも、目的じゃなくて手段。

すべては俺にとって面白い町を作るため。そしてその町でダラダラ過ごすため。

西和賀町には「この町でそれをやることに、何でそんな熱意を持てるの?」ってやべーやつがいっぱいいる。

だけど在来のやべーやつだけだと、俺にとっての「ダラダラ過ごしたい面白い町」に足りない。在来のやべーやつに加え、出戻りのやべーやつとか、外から来たやべーやつも増えてるが、まだ足りない。

だからやべーやつをもっともっと連れ込むための素地を作んなきゃいけない。

やべーやつは勝手に仕事や楽しみを見つけるので、家と、やべー時間を過ごす場所だけ用意してやればいい。

やべーと言えば、宅建士試験小旅行で見たものでは、盛岡駅の広告が一番やべーかった。

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その帽子は罰ゲームですか?
どしたん? 話聞こうか? ^_^

閑話休題。

心の底からやりたいと思ってるかどうかで、結果は違うと思うんですよ。今できなくても、やりたいと思ってちゃんと努力すれば、いずれできるようになる可能性がある。

俺の場合、「心の底から事業をやりたい」とは思ってない。「目的のためにやらざるを得ない」と思ってる。そんな気持ちでやってると、いずれ必ず辞めたくなる。

理念や理屈だけでやってる公共事業が失敗するのだって、やってる側が「それがないと死ぬ」「達成できなかったら生きてる価値がない」と思ってないからでしょ。

だから今後立ち上げる事業については「心の底からやりたい」と思える人を早いうちに捕まえなきゃいけない。

そのためにはせめて、「俺だったら絶対それ使うわ」って事業を立ち上げなきゃいけない。そうじゃないと、「おまえが運営しろよ、絶対面白いから」って言えない。

だから今頑張んなきゃいけない。頑張るって状態は死ぬほど嫌だけど。

最近盛んに言われてる「ソーシャルグッド」とか「SDGs」とかって、俺は基本的に賛同してるんだけど、「そういう精神はもともと日本にあった。日本の精神を取り戻そう」みたいな主張はクソだと思ってる。

回帰するんじゃねえよ。先に進むんだよ。変わるんだよ。『オトナ帝国の逆襲』を見ろ。

なんで進むのかって、その先に見たことのない面白い何かがあるかもしれないからだよ。戻ったって、あの瞬間に見た景色とは二度と会えないからだよ。

なんで俺がダラダラとネットの海を漂うのが好きかって、見たことのない面白い何かに出会えるかもしれないからだよ。

俺の愛バのナリタタイシンもこう言っている。

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ダラダラするしかないからじゃ、ない。
他に何もないからじゃ、なくて――

ポジティブに、積極的にダラダラしたい。
(訂正・タイシンはそんなこと言ってない。)

そして、ダラダラする場所はどこでもいいわけじゃない。

自分が関与したのに、自分では思いもよらなかった可能性が実った町でダラダラしたい。

ダラダラ生きていきたい。最高のダラダラ人生を送りたい。

自分の可能性よりも他者の可能性を引き上げることに注力すれば、そのぶんだけ、俺はきっとダラダラできる。

自分が何者かを見失わず、目標を忘れず、やりたいことをやるために、やりたくないことをやるんじゃなくて、やりたいことをやるために、やりたいことをやろう。

えい、えい、むん!

唐仁原 俊博 a.k.a. 西和賀町のやべーやつ / とうじんばら としひろ
岩手県西和賀町 地域おこし協力隊 / 演出家 / フリーライター / ヤギ飼い

大学生・怠惰な生活・演劇の三足のわらじで、京都大学を10年かけて中退した、フリーライター。ほんとは大してやばくないけど、最長3年の任期をフル活用するためにも、やべーやつを名乗ることにした。
ほんとに大してやばくない。

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