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【感想】ぜんしゅの跫 (澤村伊智)

比嘉姉妹シリーズの短編集です。

何かがおかしい結婚式の話「鏡」、街角版トイレの花子さんのような「わたしの町のレイコさん」 関西弁の一人称で神隠しを語る「鬼のうみたりければ」 、最後まで怖い「赤い学生服の女子」、お姉ちゃん大活躍の「ぜんしゅの跫」。

短くても、比嘉姉妹シリーズに見られる不安感や不気味な感じは健在。1話ごとに不安を感じるなかで、サッと置き去りにされるように終わっていくのですが、最後は長雨が明けたような爽やかさがあるのはさすがです。

比嘉姉妹シリーズ1作目の「ぼぎわんが、来る 」との関連が端々に出てきます。「ぼぎわんが、来る 」は面白いので、まず読みましょう。私の場合「ぼぎわんが、来る 」「ずうのめ人形」を読んでから本作を読みました。

同じシリーズでまだ読んでいない作品もありますし、最新作「ばくうどの悪夢 」が出たばかりなので、まだまだ比嘉姉妹シリーズ楽しめそうです。


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