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温故知新(詰パラ369号-02)

 大学院では相馬康幸氏の特集を組んでいたので、これを2作とも引用しよう。

           相馬康幸

(詰パラ 昭和61年11月号、半期賞)

88金、99玉、98金、同玉、77角、87玉、88歩、97玉、99香、98香、同香、同玉、87歩、同玉、
「89香、88香、同香、97玉、99香、98香、同香、同玉、84香、87玉」
「89香、88香…85香、87玉」
「89香、88香、同香、98玉、86香、87玉」
89香、88銀、同香、97玉、98歩、同玉、87香、同玉、98銀、76玉、56龍、75玉、66龍、74玉、73と、同玉、
『83香成、74玉、73成香、同玉』
『 』×2
95角、82玉、83金、91玉、73角成、82香、同馬、同歩、92金、同玉、84桂、81玉、71金、同玉、72香、81玉、61龍迄85手詰。

 香の柱をこしらえ、それを全部崩して収束する。二つの趣向手順を足し算することで、全体として一つのストーリーを構成している。

           相馬康幸

(詰パラ 昭和61年11月号)

25銀、13玉、14歩、同銀、同銀、同玉、25銀、13玉、14歩、12玉、21馬、23玉、32馬、12玉、13歩成、同玉、14馬、22玉、32馬、12玉、
「13歩、同玉、14歩、12玉、21馬、23玉、24歩、同銀、32馬、12玉、13歩成、同銀、21馬、23玉、24歩、同銀、32馬、12玉、16香、15歩、同香、同銀」
「13歩、同玉…32馬、12玉、18飛、15歩、同飛、同銀」
「13歩、同玉…32馬、12玉、19龍、15歩、同龍、同銀」
 13歩、同玉、14歩、12玉、21馬、23玉、45桂、同と、32馬、12玉、13歩成、同玉、14銀、24玉、23馬迄101手詰。

 こちらは、知恵の輪的な動きが楽しめる軽作。余り深く考えずとも解けてしまうのが相馬流。
 後に上田さんもほぼ同様の機構を持つ作品を作っているが、当然のことながら全然違った雰囲気の作に仕上がっている。これは377号のときに紹介するので、お楽しみに。

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