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私家版・近代将棋図式精選(107)

           (224)山田修司

224 山田修司

          (近代将棋 平成16年7月号)

18銀、16玉、27銀、同玉、16銀、26玉、38桂、同銀成、28龍、同成銀、
27歩、同成銀、15銀迄13手詰。

 構想派の大家として知られる山田氏だが、短編にもその技の冴えは遺憾なく発揮されている。所謂「逆実戦形」であるが、内容は至って正統的。邪魔駒消去の後の38桂-28龍には、何とも言えない味わいがある。


           (225)井上徹也

225 井上徹也

          (近代将棋 平成16年9月号)

 96金、94玉、85金、93玉、94歩、同桂、84金、同桂、85桂、82玉、
「64馬、73桂、同桂成、92玉、93歩、同玉、85桂、92玉、65馬、91玉、
 82成桂、同玉」
「55馬、73桂、同桂成…56馬…82成桂、同玉」
「46馬、73桂、同桂成…47馬…82成桂、同玉」
「37馬、73桂、同桂成…38馬…82成桂、同玉」
 28馬、83玉、38馬、82玉、37馬…74馬、82玉、72金、91玉、64馬、
 82桂、92歩、同玉、65馬、91玉、82金、同玉、74桂、83玉、62桂成、
 82玉、64馬、83玉、74馬、82玉、72成桂、同角、同銀成、同玉、
 54角、71玉、72歩、61玉、73桂、51玉、41馬、同玉、31香成、51玉、
 62銀、同玉、63金、51玉、61桂成、同玉、43角成、51玉、52馬迄
 119手詰。

 看寿賞を3期連続で受賞し、もはや長編界の第一人者となった感もある作者の近代将棋デビュー作。手際の良い序に始まり、85桂を据えて趣向手順が始まる。桂中合を絡めた12手サイクルの馬鋸は新鮮さがあり、新しいものを作ろうとする若手作家の表現意欲が強く感じられる。
 ちなみに、この趣向手順中の桂中合は同馬と取れないので、所謂「メタ奔馬型」の変形とみなすことができる。 参考までに、「メタ奔馬」及びその原形となった「奔馬」を挙げておこう。

参考図

           田中鵬看「奔馬」

225-a 田中鵬看「奔馬」

          (近代将棋 昭和46年2月号)
           看寿賞奨励賞

 51龍、81歩、同龍、同玉、45馬、91玉、55馬…63馬、91玉、46馬、同桂、
「64馬…46馬…64馬、81玉、73桂、71玉、61桂成イ81玉」
「64馬…55馬、81玉、71成桂、同玉、44馬、ロ81玉、54馬…64馬、
 81玉、73桂、71玉、61桂成、81玉」
「64馬…46馬、81玉、71成桂、同玉、35馬、81玉、45馬…64馬、
 81玉、73桂、71玉、61桂成、81玉」
「64馬…37馬、81玉、71成桂、同玉、26馬、81玉、36馬…64馬、
 81玉、73桂、71玉、61桂成、81玉」
 64馬…28馬、81玉、71成桂、同玉、17馬、61玉、63香、51玉、
 62馬、41玉、52馬、32玉、42馬、22玉、33馬、12玉、13歩、同玉、
 24金、12玉、23金、21玉、22馬迄147手詰。

イ同玉は62歩、71玉、63銀成、75龍、61歩成、81玉、72成銀、
 同龍、同金、同玉、71飛、83玉、74飛成、92玉、72龍、82合、
 同馬、同銀、98香以下。
ロ62合は同馬、同玉、73銀成以下。

伊藤正 「メタ奔馬」

(詰棋めいと第1号 昭和59年6月)
*余詰あり

 34角、21玉、12銀、31玉、42と、同玉、43角成、31玉、42馬、22玉、
 23銀生、21玉、32銀生、11玉、12歩、同玉、23銀生、21玉、
「43馬、32歩、同銀生、11玉、12歩、同玉、23銀生、11玉、44馬、21玉」
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
「76馬…66馬、21玉」
「65馬…55馬、21玉」
「54馬…44馬、21玉」
「43馬…11玉、88馬、77歩、44馬、21玉」
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
「76馬…11玉、77馬、同桂成、同馬、21玉」
『76馬、11玉、66馬、21玉、65馬…44馬、21玉、33桂打、11玉、41桂成、21玉』
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
 31成桂、同玉、42香成、同玉、52歩成、31玉、75馬、21玉、
『65馬…44馬、21玉、33桂打、11玉、41桂成、21玉』
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
「76馬…77馬、21玉」
 31成桂、同玉、86馬、21玉、
『76馬…44馬、21玉、33桂打、11玉、41桂成、21玉』
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
「76馬…77馬、21玉」
「87馬…88馬、21玉」
 31成桂、同玉、97馬、21玉、
『87馬…44馬、21玉、33桂打、11玉、41桂成、21玉』
「54馬…55馬、21玉」
「65馬…66馬、21玉」
「76馬…77馬、21玉」
「87馬…88馬、21玉」
 32銀生、同玉、42と、21玉、31成桂、12玉、89馬、56歩、23銀、
 同玉、24金、同銀、56馬、同と、34銀、12玉、13歩、同玉、24龍、
 同玉、25歩、13玉、14歩、同玉、15歩、同玉、16歩、14玉、15銀、
 13玉、24銀、12玉、23銀成、11玉、21成桂、同玉、32と、11玉、
 22と迄371手詰。

・余詰
3手目より22歩、31玉、41と、同玉、52歩成、31玉、42と、同玉、43香成、31玉、42銀打、22玉、23角成、同玉、89馬、同桂成、24金以下。
又、337手目31成桂のところで31ととすると、23銀の代わりに21銀とし、以下22玉、88馬、33合、同馬…という余詰も成立するようだ。

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