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[00円] 新型コロナ心配ですか? こんなときこそマインドフルネスで乗り切ろう!

[全文無料・投げ銭コラム]

新型コロナが猛威を振るい、みなさん先行きに不安を抱えながら生活していらっしゃるでしょうか?

日本は独自路線で行動の制限はまだゆるい状況ですが、世界中で外出禁止が当たり前になり、「戦争状態」という言葉も決して大げさではありません。

けれども、こんな状況だからこそ心の落ち着きが肝心です。

まずは鼻からゆっくり「三回深呼吸」をして、肩から力を抜いてください。

そうして緊張を解いたところで、話を進めることにしましょう。

** 恐怖と不安が人類を進化させた

わたしたち人類は、ほかの動物と比べると極めて大きな脳を持っています。

そしてこの大きな脳が持つ、危険を察知する能力が、わたしたちの抱える「恐怖と不安」に密接に関係します。

恐怖を避け、不安な状態から逃れることで、ヒトは危険を回避し、安全を確保し、その結果巨大な文明を創り上げることになったのです。

ですから「恐怖と不安」はわたしたちにとってまったく自然な心の状態であり、進化論上の必然なのです。

** 恐怖と不安に打ち勝つための「マインドフルネス=気づき」

マインドフルネスという言葉は、もともと仏教の「念(サティ)」を英語にしたものです。

日本語では「気づき」と理解したらよいでしょう。

この「気づき」は、今この瞬間に自分の体に起きていることに、価値判断を加えることなく、感じているままに気づくことを意味します。

例えば、新型コロナウイルスのことを考えて、「怖いな、不安だな」と思っていたら、「今自分の中に恐怖や不安の気持ちがある」ことをただそのまま意識するのです。

「怖がっちゃいけない」とか「不安に思ってちゃダメだ」というような価値判断をしないことがポイントです。

なぜこのような気づきが大切かというと、自分が恐怖や不安を抱えているのに気づかないまま行動すると、悪い結果に結びつくような行動をしてしまいがちだからです。

自分が感じている恐怖などの負の感情も、きちんと体のレベルで味わうことができれば、いずれ収まって心は落ち着きます。

心が落ち着いてからなら、冷静に良い結果に結びつく行動を取るのも、難しくないでしょう。

** 体の感覚に気づくことの大切さ

あなたは自分が喜びや楽しさを感じていればそれに気づき、恐怖や不安、あるいは悲しさを感じていればそれに気づくことでしょう。

だからわたしたちは自分の感情にいつも気づいているつもりでいるのですが、実際には自分の感情を押し殺していてそれに気づかない場面も多々あります。

そういう埋もれた感情を確認するためには、自分の体に現れる変化に敏感になる必要があります。

マインドフルネスの一番ポピュラーな練習法は、呼吸に意識を向けるものです。

人間は驚けば息が止まるし、怒れば息が荒くなるし、悲しいときには息が弱々しくなるでしょう。

呼吸に意識を向けることで、そのような変化に気づけるようになると、いろいろな場面で感情が体の感覚として現れていることにも気がつけるようになるのです。

息を吸うときには、息を吸っていることを意識し、息を吐くときには、吐いていることを意識する。

息を吸うときに鼻の穴を通る空気が冷たいのを意識し、吐くときには少し暖かい空気が通るのを意識する。

息を吸うとお腹や胸が膨らむのを意識し、息を吐くとお腹や胸がしぼむのを意識する。

そうやって、体の感覚を意識し、気づきを保つことによって、心は徐々に落ち着いていくのです。

** マインドフルネスの具体的な練習法

マインドフルネスの練習は、価値判断という頭の働きを止めて、今自分の体に起こっていることに気づけばいいだけのことなので、例えば毎朝起きたら「鼻からゆっくり三回深呼吸する」だけでもかまいません。

夜寝る前にもやったらいいですし、昼間ちょっとした空き時間や、仕事や勉強で疲れたときにやってみるのもおすすめです。

緊張した状態で長時間作業をしていると、どうしても「頭」が疲れます。その「頭の疲れ」を取るためにも、呼吸に意識を向けることが役立ちます。

頭で考えるのをやめて呼吸に集中し、そのとき体に起こっている感覚に注意を向けるだけで、自然に体はリラックスし、頭の疲れも解消していくのです。

三回深呼吸に慣れてきたら、5分から10分呼吸に注意を向け続ける練習をするのもいいでしょう。

この場合は意識的に深呼吸をする必要はなくて、自然な呼吸を観察すればオーケーです。

初めのうちは、5分間呼吸を観察するのはとても長く感じるかもしれません。呼吸を意識しているはずが、いつの間にか考えごとをしている自分に気づくことでしょう。けれどもそれでかまいません。「いけない、呼吸に意識をむけなくちゃ」と思うのではなく、「あ、考えごとをしているな」と確認だけして、呼吸に意識を戻せばよいのです。

そうして練習を続けて慣れてくれば、5分間の練習のあとには心がすっかり落ち着いて、とてもすっきりした気持ちになっていることでしょう。

** 慈悲の瞑想で、あなたの落ち着きを周りの人にもおすそ分け

マインドフルネスで心を落ち着けることができたら、慈悲の瞑想で周りの人にその落ち着きをおすそ分けすることもできます。

そして、慈悲の瞑想で培われる、ほかの人への共感の気持ちが、自分自身の精神の健康にも役立つのです。

慈悲の瞑想はたとえばこんな感じに心の中で言葉を唱えます。

「私の中にいつも落ち着きがありますように。そしてそれが周りの人にも広がっていきますように」

こうした祈りの言葉は、自己暗示効果によって、実際にあなたの中の落ち着いた気持ちを少しずつ安定したものにしていき、そしてそれを感じる周りの人にも落ち着きを広げていきます。

新型コロナの騒動で、不安な空気が漂っている今だからこそ、あなたがまず落ち着いた気持ちになり、それを周りに広げることができれば、初めは小さな変化でも、やがては大きな流れとなっていく可能性が生まれます。

まずは「鼻から三回深呼吸」を試してみて、どうぞ心穏やかに日々をお過ごしください。

それではみなさん、ナマステジーっ♬

☆心理学的なアプローチとしてのマインドフルネスの背後にある、初期仏教のヴィパッサナー瞑想について詳しく知りたい方にはこちらがおすすめです。
具体的な瞑想法の本ではありませんが、人生においてマインドフルネスの持つ意味が、仏教の持つ世界観を通して合理的に説明されています。

「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門: 豊かな人生の技法」ウィリアム・ハート (2,530円、1999 春秋社)

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