マガジンのカバー画像

只今作業中

63
作業用倉庫。マガジンは21冊まででしょうか。
運営しているクリエイター

記事一覧

[全文無料] 捨てる神あれば - 小さなお話・第n回

[全文無料] 捨てる神あれば - 小さなお話・第n回

一、行き違いと掛け違い

人とのつき合いの中では様々な行き違いが起こり、あれやこれやとボタンの掛け違いも生じる。今回のいさかいについて言えば、ぼくが無精なのがいけないのかもしれない。武将でないのは幸いだけど。

とはいえ、ぼくの無精性というか「やりたくないことは少しでも先伸ばし」と無意識のうちにしてしまうような行動規範は、短くもない人生の中でしっかりと心に染みついてしまったものなのだから、そう簡単

もっとみる
R20指定の雪国

R20指定の雪国

「ヘンタイ」という言葉は「ツナミ」と同様、海外でそのまま通じるらしい。どうやら日本固有の文化として認知されているようだ。
日本人として、嬉しいやら哀しいやら、複雑な心境だ。

「ヘンタイ」の国、日本。
その認知を世界にひろめた立役者のひとりに、川端康成の名を挙げたい。
私見によると、川端は世界公認の変態作家だ。

川端は1968年にノーベル文学賞を受賞している。
その理由は、

受賞理由は、「日本

もっとみる
[全文無料: 小さなお話 0.03] 放浪の代償

[全文無料: 小さなお話 0.03] 放浪の代償

[約2,000文字、3 - 4分で読めます]

どういうわけかこの三年ほど、奥さんと二人アジアをふらふらとしています。その前も、半年はマレーシアで日本語教師をしていたり、何年もアジアを中心に、遠くはカリブ海まで足を伸ばしたりと、何やら旅暮らしの人生です。

どうしてこんなことになったのか、簡単に振り返ってみましょう。

  *  *  * 

子どもの頃に「何になりたいか」と聞かれた記憶はないので

もっとみる
タルホと月⑧ 地上とは思い出ならずや

タルホと月⑧ 地上とは思い出ならずや

『きらきら草紙』は稲垣足穂の掌編小説である。
これも都合何回か改訂されたり、タイトルの変更があった。

足穂の作品は内容は掲載誌や掲載本が変わるに従い、度々改訂される。つまり、複数のバージョンが存在し、全集だけでは捕まらないのである(全集未収録作品もあるため、全て読んだ人間は恐らくは作者の足穂だけ)。
タイトルも同様であり、作品とは生きているもので、姿かたちを変えていく。

さて、『きらきら草紙』

もっとみる

フルボ酸は酸化グラフェンの解毒剤

コロナワクチンの後遺症に悩む人が数多く来院される。とはいえ、僕にも確立した治療メソッドがあるわけではない。あれこれ試行錯誤しつつ、有効な方法を模索している。ワクチン接種が日本より先行している欧米では、すでに様々な治療法が試みられている。ネットを調べれば多くの情報がヒットし、僕もそういうところからヒントを得ている。

ワクチン後遺症に向き合う際、常に考えるのは、ワクチンの毒性機序である。つまり、コロ

もっとみる
辻潤著作集月報1

辻潤著作集月報1

親記事>『辻潤著作集』月報の入力作業と覚え書き
――――――――――――――――――――――――――――――――――
辻潤著作集 月報1
昭和44年11月

オリオン出版社
東京都中央区銀座8丁目19番地3号・和泉ビル

とうふと辻潤
添田知道

 西小山から近かった辻潤の住み家を訪ねたことがあった。まだお母さんもゐた頃であった。そこは二階家で、あとで、<天狗になった>の伝説となる家だった。
 冷

もっとみる
川端康成と梶井基次郎 伊豆湯ヶ島での邂逅

川端康成と梶井基次郎 伊豆湯ヶ島での邂逅

一九二六年──それは元号が大正から昭和に変わった年の大晦日、梶井基次郎が単身伊豆湯ヶ島を訪れる。梶井はこの時25歳。東京帝大を中退し、持病の養生のためにやってきた。
年が明けた元旦、彼は湯ヶ島を拠点にしている川端康成に会う。川端はこの時27歳。東京帝大在学中に同人活動に取り組み、菊池寛を訪ねてその才能が認められてから数年が経つ。「新感覚派」と呼ばれた当時最も若い作家たちの旗手と目され、前年には秀子

もっとみる

【迷路】眠れぬ夜の奇妙なコメント師と次回テーマ決定

いづこより眠れぬ夜の奇妙なコメント師達が現れて、奇妙なコメントを残して行きました。
眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー第36回。テーマは【迷路】でした。迷路にちなんだ作品が全21作。美品珍品稀覯の数々。コメント師様達の嗜好は如何に。眠れぬ夜の奇妙なアンソロジー後夜祭の開幕です。
コメント師の皆様、この度も熱烈のコメント有難う御座います。眠れぬ夜の奇妙なアンソロジーは偏愛のコメント師様を募集中でございます

もっとみる
[全文無料: 小さなお話 003i] 聖(きよし)切れ端

[全文無料: 小さなお話 003i] 聖(きよし)切れ端

※萩尾望都『一度きりの大泉の話』について、ふろむだ氏が紹介記事を書いている。
https://note.com/fromdusktildawn/n/n062d863a6358
「他者の作品が自分の作品の盗作だと、過剰に思い込んでしまう作家の心理」、「自分の作品が盗作だと疑われたときの、作家の驚きと傷つき」について、よく記述されているので、参考としてこちらにアドレスをしるしておきます。
☆萩尾望都『

もっとみる
撮りがいのあるギャルに感銘をうけた日

撮りがいのあるギャルに感銘をうけた日

とかく変わったもの、突飛なものはネタにされやすい。

先日の話。成人式の前撮りにいった。前撮りとはいえ、この蒸し暑い時期に振袖とは珍しい。

聞けばおじいちゃんの体調がよろしくないそうだ。元気なうちに振袖姿を見せたいという御家族の心遣い。いい話だ。きっと黒髪で清楚でどこか古風な芳根京子みたいなお嬢さんが、はにかみながら待ってるはずだ。そう思い、ご自宅にうかがった。

芳根はいなかった。代わりと言っ

もっとみる
note.com/new で、思いついた瞬間に記事やメモを書きはじめられます!

note.com/new で、思いついた瞬間に記事やメモを書きはじめられます!

Webブラウザのアドレスバーに「note.com/new」 と入力してアクセスすると、noteの新規投稿ページ( https://note.com/notes/new )に転送され、すぐに記事を書きはじめられるようになりました!

これまでは、記事を書くには「noteへアクセス → [投稿] ボタンを押す」というアクションが必要でした。noteにアクセスすると、気になる記事が目に入り、なんとなく読

もっとみる
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる

下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる

ツイッターに学んだのは、とにかく毎日つぶやき続けるのが大事だということだ。

ネットという虚空に放つ発言の「分母」が増えれば増えるほど、その中の一言がたまたまバズる確率は高くなる。下手な鉄砲で良いから、とにかく数を撃つことだ。

ちなみに当方、過去に最もバズったのは猛暑の日につぶやいた、このツイート。

いや、音楽家としては「こんな戯言よりも、ライヴやアルバムの告知を拡散してくれ!」なんて思うわけ

もっとみる
「オリヴァー・サックスの著作を読むたびに気になっていたことがある」『幻覚の脳科学』精神科医・春日武彦文庫解説

「オリヴァー・サックスの著作を読むたびに気になっていたことがある」『幻覚の脳科学』精神科医・春日武彦文庫解説



(書影はAmazonにリンクしています)

 宙を舞う青いハンカチや楽譜、体長15センチの小人、光り輝く幾何学模様。話し声や音楽、悪臭、失った手足の感覚——現実には存在しないものを知覚してしまう「幻覚」。これらの多くは狂気の兆候などではなく、脳のメカニズムを解明する上で貴重な手がかりとなる現象であることを、脳神経科医サックス先生が豊富な実例を挙げながら解説してくれる『幻覚の脳科学』(大田直子訳

もっとみる

掲示板でのキャラ設定

【桜川さくらこ】19○○年3月生まれ(今年50歳)
年収800万円の会社員夫、大学生の子供2人
専業主婦

【うめこ@猛禽類の社畜】だったら
私はnoteを続けていただろうか

ふと
数年前の掲示板でのエピソードを思い出した

掲示板のスレッドでは雑談が賑わった
しかし
メンタルが病んだ女子の提案で
レンタル掲示板に引っ越す事態に陥った

雑談スレッドの中でアラフォーの私は
一番歳上だった
10

もっとみる