フロムスクラッチ4

フロムスクラッチのマーケティングトレースをやってみた。

今回、データマーケティング会社である「フロムスクラッチ」を取り上げて、マーケティング分析をしてみたいと思います。

おぎやはぎさんのCMが印象的で記憶に残っていたことと、SNSなどの広告で良く見るので興味を持ちました。

なにより、僕自身がフロムスクラッチのフロント商品をポチってしまったので、トレースをしてみようと思います。


フロムスクラッチとは?

まずは会社概要です。

会社名 株式会社フロムスクラッチ
設立年月 2010年4月6日
事業内容
・マーケティングプラットフォーム『b→dash』の開発、並びに導入支援
・人工知能を用いたマーケティングソリューション開発
・マーケティングテクノロジー領域の基礎研究・開発
資本金 3,750,052,000円(2019年8月1日現在)


もともとフロムスクラッチは、マーケティングのコンサルコンサルタントをやっていた会社です。

ある日、クライアントから「CPAだけで判断するのではなくCPOまでを含めたすべての数値を見たい!」的な要望を受け、「やります!」と受け持ったことが事の発端だそうです。

当初は、そんなツールが世の中にあるだろうと楽観的だったそうなのですが、調べても調べても、データを一気通貫で分析・管理できるツールはなく、当初の担当者はかなり大変な思いをしたそうです。

そこから、これは本当に人間がやるべきなのか?と疑問を持つようになり、まず自社で使うために自動化、簡易化のシステムを作ったのが始まりとのこと。

そして、このシステムが後の、次世代型マーケティングプラットフォーム「B→Dash」になっていきました。


なぜ、フロムスクラッチが話題になっているのか?

わずか数年で100億円を超える資金調達を達成したフロムスクラッチ。
時代の背景と商品の特徴についてみていきたいと思います。


働く人口の減少と労働改革

働く人口が減少している日本では、対策として
・労働人口を増やすか
・労働生産性を向上させるか
のどちらかが必要と言われています。

労働人口を増やすのは外国人労働者の受け入れなどが考えられますが、中長期的な戦略となり今すぐ日本の人口を増やすのは現実的ではありません。

一方で、労働生産性の向上は短期的な解決策にもなります。
生産性向上の対策として業務の自動化や効率化が注目されています。


働き方改革

電通問題はまだ記憶に新しいかもしれませんが、社員一人一人の負担をいかに減らしながら生産性を向上させていくのか?は重要な経営課題になっています。

使い捨てのように社員を使う企業は、今後減っていきそうですよね・・。

つまり、労働時間の最適化と労働生産性向上の戦略がセットで必要になってくる時代になっているということですね。

しかも、待ったなしの状況なので、大手ほど対策が急務になっていると考えられます。


マーケティングオートメーションの市場は?

労働人口の減少や労働生産性の向上といった観点から、多くの業務・業態にて自動化・効率化が注目されています。マーケティングの分野ではマーケティングオートメーション(MA)への注目が集まっています。

マーケティングオートメーションとは、企業のマーケティング活動において、旧来は人手で繰り返し実施していた定型的な業務や、人手では膨大なコストと時間がかかってしまう複雑な処理や大量の作業を自動化し、効率を高める仕組みのことです。


MA業界の市場規模は?

フロムスクラッチが参入しているBtoBのSaaS市場は、年平均成長率約15%。

2021年には5800億になると見込まれている成長市場です。

スクラッチ

引用:https://boxil.jp/mag/a5170/


社会的な背景もあり成長市場になっている

・労働人口の減少
・生産性の向上
という背景もあって、自動化への期待は高まっており、マーケティング分野ではMAの市場が伸びています。


フロムスクラッチが提供する「B→Dash」の特徴


「B→Dash」は、企業のマーケティングプロセス全体に渡るデータを統合し、一気通貫で分析/管理/改善/施策を可能にするSaaS型のサービスです。

スクラッチ2

引用:https://jp.techcrunch.com/2015/05/15/jp20150515bdash/

今まで、データの収集や統合、分析、資料作りなどの作業に取られていた時間が、「B→Dash」を使うことでデータをワンタッチで自動連携して収集したデータを誰でも瞬時に変換して即時活用することが可能になるとされています。

これにより企業は工数削減、外注費削減という効果を期待できます。

また、膨大なデータから一気通貫で分析ができるので、ワンツーワンマーケティングを行うことが可能になります。

従来よりも細かいリードナーチャリングを行うことができ、取りこぼしの防止や失注した見込み客に対する効果的な施策を実施していくことが可能になります。

フロムスクラッチを分析していく

では、このフロムスクラッチの「B→Dash」に対して3C分析と4P分析をしていきたいと思います。


まずは3C分析です。

「B→Dash」の顧客は、
・企業のマーケティング担当
・広告代理店
・決裁権限者(経営者層)
となっています。

「B→Dash」をリリースしていくにあたり、顧客にヒアリングを行った結果、データに関しては広告代理店に一任をしているケースが多く見受けられたため、広告代理店もターゲットにしているそうです。

また、失注するケースを分析すると、「B→Dash」を知らないのでリスクがある。という判断を下されることが見受けられたそうです。

そのため、決裁権限者への認知を上げることも目標にターゲットとして想定されています。


次に競合についてです。

競合は海外のMAツールが引き合いに出されることが多いようで、「Hub Spot」や「Marketo」が競合とされています。


自社については、国産の企業のマーケティングプロセス全体に渡るデータを統合し、一気通貫で分析/管理/改善/施策を可能にするSaaS型のサービスという位置づけになっています。


次に4Pで分析です。

スクラッチ4P


・Product

「B→Dash」
企業のマーケティングプロセス全体に渡るデータを統合し、一気通貫で分析/管理/改善/施策を可能にするSaaS型のサービス

「b→dash Lite」
中小企業向けにサービスを絞った、b→dash の機能軽量版


・Promotion

 TVCM(おぎやはぎ)
 経営者層への認知が大事
 企業のマーケティング担当
 広告代理店(7割ぐらいが代理店任せ)
タクシー広告
Web広告
など


・Price
「B→Dash」
月額50万円から

「b→dash Lite」
月額5万円から


・Place
「B→Dash」
直販

「b→dash Lite」
パートナーセールス
共同提案
など


自分がフロムスクラッチのCMOなら

もし私がCMOなら、下記の施策を推進していくかと思います。

・データの量を増やすために、プロフィールデータを保有する企業との業務提携。
より高い精度と多様な業界に展開するためには、データの量が武器になると考えるため。

・分析の精度を上げるために、ユーザーインサイト分析に強い企業との業務提携。
精度の高いワンツーワンマーケティングが簡単に出来るようになることが、フロムスクラッチの武器であると考える。そのため、ユーザーインサイト分析に強い企業との連携は商品価値を高める結果になると考える。

・施策実行スピードを上げるためのコンテンツSEO系やアド系の企業と業務提携
提案だけでは意味がなく、実施をして結果を出して初めて継続の依頼が来ると思うので、施策をスムーズに円滑するための提案ができるようになる必要があると考える。

・海外展開
すでに大手・中小向けのMAツールをリリースしているため、国内だけでは頭打ちになることが想定される。そのため、海外への展開を視野に入れていく必要があると考える。


スピード感もあって、こういった起業でのマーケティング担当はとても面白そうだろうな・・と、色々な記事を見ながらワクワクしてしまいました^^

いざマーケティングトレースをしようと思うと、なかなか上手くいかないものですね。。

他の方の分析を見ながら日々勉強をして、良いアウトプットとクライアントへの貢献が出来るようになっていきたいと思います!

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