コミュニティマネジメントのプロに、失敗しているアカウントの典型的な落とし穴を聞いてみました

今回は、コミュニティマネジメントのプロフェッショナル集団であり、企業SNS担当者の副業を支援する新サービス NAVICUS Plus をリリースされたりと超注目企業の NAVICUS の代表武内さんにお話を伺ってみました。

『「公式ツイッターあるある」みたいなお話を聞きたいです笑。』

武内さん「うまく行っているアカウントと失敗しているアカウントみたいな話はどうでしょうか。」

『聞きたい!』

武内さん「失敗しているアカウントを運用する方は、"うちのアカウント、ユーザーさんが全然反応してくれないんですよ" ということをよくおっしゃいます。でも、言葉を選ばずに言うと、”当たり前じゃん”っていう状態のことが多いんですよね。」

『それはパッと見て分かる感じなんでしょうか。』

武内さん「多くの場合はそうです。そういう方に”今何やってますか"と尋ねると、"最新情報を発信してます"とおっしゃいます。それって、悪く言うとチラシなんですよね。すごい意地悪な言い方すると、あなたチラシに話しかけたことありますか?ということなんです。」

『wwwwwwww』

武内さん「【チラシにしか見えない。そこに対してコメントしたところで、読んでもらえているかどうかすらわからない。】ユーザーさんから見たらそんな状況の中、”でもうちのチラシに全然話し掛けてくれないんだよね”って言ってる。」

『いろいろカオスですね。』

武内さん「話しかけてほしいんだったら自分から話題を振る、ということだと思ってます。会話の基本みたいな話になっちゃうんですけど笑。」

『でもそれが本質な気がします。もう少し詳しく聞きたいんですが...このアカウントはすごい!と思う例はありますか?』

武内さん「スマホゲーム公式アカウントのコトダマンさんはすごいと思います。そもそもアカウント名が、【コトダマン運営会議】。アカウント名からして、【みんなで話をしようよ】というニュアンスが伝わるアカウントになっています。実際に、普段から”どう思いますか?”とか”皆さんで選んでください”というコミュニケーションをされています。【コトダマンは話し掛けてもらいたいんだな】ってフォロワーさんに理解されてると思います。」

『そこまで寄り添えるのはすごいですよね。』

武内さん「一方で、【高いレベルの議論ばっかりしがち】という陥りがちな罠もよく見かけます。コミュニティー戦略やら、共創マーケティングやら。」

『確かにありそう笑。』

武内さん「その前に、今チラシである現実をもう一度見つめ直した方がいいのではなかと思います。」

『アカウントをゲーム内のキャラクターにしたり、広報担当者やプロデューサーにしたりと、キャラ付けをするケースもよくあると思います。それをしろ、ということではないんですよね?』

武内さん「必ずしもキャラをつける必要はないと思います。”リプライで教えてください””感想をハッシュタグ付けて投稿してください”といった単純なものからで良いと思います。」

『なるほど』

武内さん「僕がDeNAでやっていてうまく行っていたのが、ユーザーさんからの要望を集めてプロデューサーに進言するというコミュニケーションでした。具体的にいうと、【みなさんから届いているこういう要望をプロデューサーにぜひ進言したいので、自分もこの機能を付けてほしいっていう人はいいねを押してください】という投稿をしていました。1~3000件のいいねがついたりするので、それをプロデューサーに持って行ったりしていました。」

『自分がユーザーならとても嬉しい話ですね。』

武内さん「【自分がいいねすることでちゃんと見てもらえてる、関わることができている】とユーザーさんに感じてもらうことで、初めていいねをしてくれるようになります。どれだけ綺麗な宣材写真を添付しても、大きなことを言ってみても、リアクションする意味をユーザーさんが感じていなければ、いいねしてくれません。」

『いいはなし。』

武内さん「あとは、SNSで色々できることも多い一方、結局はゲームが楽しいかどうかだって言う現実を受け止めるっていうのが意外と大事な気はしてますね。」

『それは深い。』

武内さん「ゲームのコンディションが悪い時は必ずあります。そういう時に、ユーザーさんは運営のスタンスを見ていると思います。ごめんなさいをするのがいいのか、楽しいことをするのがいいのか、発信自体を止めるのか、そこには正解はなく、状況によりけりです。ただ、ゲームのコンディションが悪いことに面と向き合ってないケースは凄い多いなと思っています。ゲームのコンディション悪いのはマーケの責任じゃないからマーケの施策はやります、みたいなスタンスが透けて見えてしまうことがある。それを感じてしまうと、ユーザーさんからすると、【面白いキャンペーンやってるけどその前にゲームのここ何とかしろよ】という気持ちになりますよね。そこは気を付けた方がいいかもしれないとおもいます。」

『肝に銘じます汗。』

後半はくだらない話になりました:コミュニティマネジメントのプロに、今までで一番「嘘でしょw」とSNSを運用してて思ったことを聞いてみました


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