リモートワークの条件について考えてみた

 大学も新型コロナウィルス対策で教職員ともに在宅となり、準備がほぼ無いままに在宅勤務になりました。私の職場はもともと一定の期間を地方で過ごす実習が組まれているために、サーバー上にデータを置いて業務を行うクラウドワークを進めていました。そのおかげか、今のところは情報共有を含めて大きな違和感を生じずに実施できています。

 そんな中で、個人的にリモートワークができる条件付けを整理したことがあったので書いてみます。

リモートワークを行うための前提条件となる対等性
①コミュニケーション量の充足(日頃から十分な対話ができている)による対等な信頼関係
②リモートワークに必要な技術の習熟度、共通できるシステムなどの対等性
③通信速度やシステム、労働環境、労働に対する意欲の対等性

前提条件を満たすための課題

①上意下達において指示が具体的で何をするべきか言語において明確に伝えられる技術が相互にあるか
 業務を指示し、受け取って業務を行うわけですが、コミュニケーションの前提となる言語のすり合わせができていないままに指示を出す、質問せずに曖昧に理解すると、成果物において大きなずれになります。いちいちTV会議で共有するとなるとリモートワークの利点が出ませんので、業務の具体化と細分化によって指示を明瞭にする。言語のすり合わせをきちんとしてお互いの理解を確認する作業が必要です。

②世代間で情報技術に関する大きなギャップがあることや、若年層においてもPC技術において差が大きいこと
 やってみて思うのは例え若い学生だとしても、新しいソフトに対応するのは簡単ではないということでしょう。高齢であると理解に時間はかかるかもしれませんが、経験で応用が利く場合もあるので必ずしも不利と言い切れません。とにかく使い方を丁寧に伝授する方法をよく検討しないといけないと思います。

③SOHOとしても家庭において職場とする環境を持てているか、通信環境を整えているか、指示するもの、指示されるものの業務に対する労働意欲に差があると理解にも差が出やすい
 私も子供が多いほうなので、在宅における職場環境が必ずしも良好とは言えません。自宅が勤務に向いた環境であるかは重要な要素です。新型コロナがなければ方法はいっぱいありますけどね。また、労働意欲の差は埋めがたいものがあります。①にもつながりますが、連絡を入れても長期間返事がない、返事が端的で要領を得ないなどなど、意欲が高いと応答もよく、分からないなりに分かろうとする姿勢によって仕事を進めることができますが、これは解決がなかなか難しい問題です。

 新型コロナウィルス対策によって在宅勤務が長引いている中で、地方移住が進むのでは?都会にいる意義が失われるのでは?と話題になることが増えました。その一方でリアルなつながりの重要性も再確認されていると思います。できれば東京と地方を対立ではなく、共存で見られるような議論になってほしいなと思います。

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