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大切な朝の時間

僕は毎朝日の出前に起きます。夏なら3時くらい。それは天気にかかわらずです。家族を起こさないようにそっとベッドを抜け出し、窓から山を見るのが習慣。家の前に広がる丘に漂う空気感で今日の天気がなんとなくわかります。

とんでもない土砂降りでもない限りはまずは出かけます。もうこれは息をするようなもので、そうしないとダメな体になってしまっています。そしてここが大切なのですが、撮影はノープラン。その日、その光に身体的に反応したいので車を走らせながらいつも考えています。

あまり響かなかった日は一回りして事務所に戻り、コーヒーを飲み、本を読み、原稿を書き、現像作業を進めます。僕にとってはこの時間がとても大切。まだ家族も寝静まっている時間に、静かに脳内を整理し、次にやるべきことの想像を膨らませていく。窓からはいつも山が見えているので、空気の流れを時々確認しながら、しっかりと自分の時間に没頭できる大切な朝の時間。

SNSしかりTVしかり、雑音がおおい世の中になったけれど、自分がどうするべきかは自分できめるしかない。憧れの人の背中を追ってずっと走ってきたけれど、プロとしてやっていくためには自分らしい道を見つけなくちゃならないのです。他の誰でもない自分にしかできないこと。その答えはSNSにはないと思っています。便利なツールは時に思考を浅くします。簡単に見つかる答えなどこの世にあるのでしょうか。

パクられるようになったら一人前、とその昔言われたことがあるけれど、そんな偉大な存在に早くなりたい。パクられるということは、他の誰とも違う「らしさ」が溢れ出ているからでしょう。だからパクりやすい。そしてパクられればパクられるほどに、パクられた側のオリジナリティが立ち上がってくるのかもしれません。「あ〜、あの人みたいですね」と。これまでにパクられた経験は何度かあります。WEBをまるっとパクられたこともありました。作風もパクられたこともあります。でも、今思えばまだまだ。その程度の人間でしかなかったのです。

ちょっと話がそれました。何を言いたかったのかというと、朝の5時に飲むコーヒーは美味しいという話です(笑)。

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