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例えば、韓国人がやる和食店とタイ人がやる和食店を比較するとわかる国独自のマーケティングスタイル

 バンコクに来たら必ず立ち寄る和食店居酒屋がある。ここは北海道スタイル炉端焼きの居酒屋で北海道から全て食材を仕入れているそうだ。ビールやサワーなどドリンクも北海道から来ている。日本の異常なくらい安すぎる居酒屋と比較すると少し割高と感じるかもしれないが味は悪くない。

 むしろ海外でこのレベルの和食が食べられるならまだ安い方だ。北海道から毎朝鮮魚を航空便で仕入れるにもコストがかかるので仕方がない。しかしこのコストで言うとタイは韓国や中国と比べて日本からの距離があるので多くの国内企業にとって輸出コストが更にかかると思われがちなのだが、日本製品反対運動や思想がある韓国や規制大国の中国に比べると親日のタイへは多くの物質で輸出割合が多いため割安なのだ。

 他の国の和食店よりは安いのでおすすめだ。こういう比較をしているともう一つ面白いのが韓国の和食店だ。ソウルには多くの和食店が軒を連ねているがタイと違うのは全て日本には無い和食なのだ。例えば、タイの和食店は食材から日本食材を仕入れているのでもうほぼ丸々真似た感じになるし変わりがなく美味しい。しかし、韓国は持ち前の先進性とアイデア力を存分に利用し新しい形の日本食を提案している。

 彼らも日本へは近くよく行けるため日本の和食とは異なることくらいは理解してると思うが、トンカツなんかは独自にアレンジしてもはや韓国食だと言わんばかりに国民に愛されている。刺身の切り方もとにかく分厚くし新鮮さをアピール、ラーメンは韓国ドラマなどのコンテンツを利用して韓国のものへと定義を変えている。要は韓国人に和食店をやらせるとアイデアと実行力ですぐ新しいものが生まれるのだ。

 一方タイではなんでもありなのでとことん丸パクリをされる。もっというと集客もなんでもありなのでとにかく人を集めることだけにフォーカスを置く。例えば日本でもあるがハッピーアワーや無料券なんかは、タイになると1杯50円でビールが飲めたり、前菜的なもの3つまで次回無料みたいなチケットもくれたりする。本当になんでもありなのでおそらく効果測定的な分析も何もしていないだろうけど、効果が出なければ直ぐ違う方法を試せるのでむしろ最短距離のマーケティング法なのかもしれない。

 面白く美味しい日本食を食べたいから韓国で比較的安くて質の高い日本食を食べたいならタイで食べられるので是非!

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倉岡利樹(Toshiki Kuraoka)
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