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東芝UIデザインチームに転職しました!体験談やポートフォリオづくりのコツなどをご紹介します

こんにちは。UIデザインチームのヒロハルです。
普段はマーケティングデータ分析ツールの開発や社会インフラ事業向けサービスの体験設計とUIデザインを担当しています。
こちらの記事では、私の転職体験談をお伝えしていきます。私自身が転職活動をしている時、他のひとの転職体験を具体的に知りたいのに!!と思っていましたが、そういった情報を集めるのは特に大変でした。今回、私の体験談やポートフォリオづくりで気を付けた点などを知っていただくことで、少しでも皆さんの転職活動のヒントになればいいなと思っています。

1.転職のきっかけ

私は、総合大学の芸術系の学部でデジタルを活用したアート表現を専攻していました。また、研究会にも所属し、サービスデザインやグラフィックレコーディングの研究を行っていました。
4年制大学を卒業後、食に関係するECサイトを運営する企業にUI/UXデザイナーとして新卒で入社。
4年ほど業務に携わらせていただいていたのですが、日々を過ごす中で少しずつ転職という言葉が自分の中で大きくなってきました。理由としては、「もう少しデザインに時間をかけたい。」と思う機会が増えたからです。仕事は時間が絶対のルールであることはどの分野でも同じだとは思うのですが、特にECサイトの運営はとてもタイトなスケジュールの中で動くことが求められました。そうすると、デザイン面であきらめなければいけないことがあったり、効果を計測する間もなく次の施策に移らなければならなかったり・・・もう少しじっくり時間をかけてデザインをしたくなったのです。(もちろん、時間をかける=良いものができるではないことは理解しています。)

次々と流れてくる案件に追われ、最後までやりきれないことも。

2.東芝との出会い

転職先を探すなんて初めてのことなので、右も左も分からず何をしたらよいのかまったくわかりませんし、新卒での就職活動とは少し勝手が違うであろうということは想像していました。そのため、まず情報を集めようと思い、転職サイトへの登録、転職エージェントへの相談を行いました。
転職サイトにてお声をかけていただいた企業と面談をさせていただいたり、自分に合いそうと思った企業の採用フローに進ませていただいたりしている中で、ある転職サイトでひとつの求人に目がとまりました。
それが東芝との出会いです。
「こんな大きな企業が、こういった転職サイトに登録しているのは珍しいな」それが第一印象です。
さらに詳細を読んでいく中で、社会インフラ関連システムのUI/UX設計を行うこと、Customer Value Designという東芝独自のデザインプロセスを大切にしていることなど、どんどん興味を惹かれていきました。
 
募集条件には当てはまりませんでしたが、せっかくの出会いをここで終わらせるのはもったいない!と思い、エージェントの担当の方にチャレンジしてみたい旨、勇気を振り絞って伝えました。エージェントとしてはハードルの高さを心配されていましたが、私の勢いに気圧されたのか最終的には応募してくださいました。その時の私はそれだけで満足でした。
ほとんど期待をせず、別の企業の選考に進んでいたある日、審査通過の知らせをいただいたのです。ダメ元で応募していたので、私だけでなくエージェントの担当の方もとても驚いていました。(転職後聞いたら募集要件とは違っていたけれど、タイミングとポテンシャルがマッチしたからとのことでした。ダメ元でも挑戦してみてよかったです。)

3.転職のためのポートフォリオの作り方

書類審査で提出したものは最初にポートフォリオと職務経歴書、少し間を空けて履歴書です。
ポートフォリオは既に作ってあったので、提出の際に焦ることは無かったのですが、このポートフォリオ作りがデザイナーの転職にとって一番のネックですよね。
私も転職を考え始めたころ、なかなか一歩が踏み出せなかった理由のひとつにポートフォリオがありました。
だって大変ですよね・・・。自分が今までしてきたことを書き出して、その時のコンセプトやプロジェクト規模や効果を探してきて、さらにデザイナーだからこその見やすさを求められます。自分の仕事の記録を毎回つけていればそんなに大変ではないんですけれど、私はできていなかったので苦労しました。
日々の仕事に追われているのにさらにポートフォリオなんて・・・と散々苦しみつつ、デザイナーの友人や先輩に助けていただきながら、何とか形にしました。
 
そんな私のポートフォリオで、構成や内容で気を付けたことをご紹介したいと思います。
私の場合は学生時代の情報は入れず、社会人になってからの材料で制作しました。まず面接の際にポートフォリオの内容として必ず聞かれることが「どうしてこのデザインになったのか?」です。もちろん最終的な美しいデザインを見ていただくことも重要なのですが、審査をする社員の方々はそれよりもどんなプロセスを経てこの形になったのかを重視します。
 
・課題:定性面、定量面両方の課題
・要件定義:ユーザーと自社がどうなったら嬉しいのかの理想像
・仮説立案:理想像を叶えるために、具体的にどう課題を解決するのか
・リサーチ:ユーザーヒアリングやユーザーテストなど
・アイデア展開:理想像を叶えるために具体的にどう課題を解決したか
・成果:どの程度数値が改善したかなど
 
一つのプロジェクトの説明に上記の項目を追加することで、自分のスキルだけでなく思考方法も伝えることができます。ただでさえポートフォリオを作るのは大変なのに、こんなことまで考えてたら終わらないよ!!と感じるかと思うのですが、ここで踏ん張って作っておくことで面接の際にかなり役立ちます。なぜならここに書いたことをそのまま話せば良いのですから!!
また、今までやってきたことを全て記載するのではなく、自信を持っているスキルや効果が出たプロジェクトをピックアップし、さらに一番食いついてもらえそうなプロジェクトを最初の方に持ってきました。
大きいプロジェクトで自身の参画割合が高く、効果が表れたものを最初に置き、私自身のスキルの具体例(イラストレーションやグラフィックレコーディングなど)を最後の方に持ってくる構成です。
そうした理由としては、審査する社員の方は忙しく、ポートフォリオを隅から隅まで見ることは難しいだろうと考えたからです。もし全て見もらえなかったとしても、最初の数ページだけ読んでもらえれば私がどんなキャリアを積んで、スキルを持っているのかが伝わる。そんなポートフォリオにしたかったのです。
 
ポートフォリオの作り方について長々と書いてしまいましたが、これが正解ではなく、あくまで私はこう作ったという内容をお伝えしました。
この形に縛られず、ぜひご自身の強みが活きる形で作っていただけたらと思います。
自分で作って自分で評価するのはやはり難しいので、友人や先輩に意見をいただくことがおススメです!

4.いざ面接へ

書類審査通過を果たし、いよいよ面接がやってきました。
当時私が受けた選考フローはこんな感じです。丁度コロナ禍だったこともあり、全てオンラインで行われました。
1.     書類選考
2.     一次面接
3.     二次面接
4.     最終面接
5.     オファー面談
 
⒉の一次面接では、募集があった部署のマネジャー、デザインディレクター、人事担当など計4名が面接官でした。
まさか一次面接から偉い人が来ると思わなかったので、一気に緊張が増したのを覚えています。
この面接では私から自己紹介とポートフォリオの説明をし、面接官から募集ポジションの説明とポートフォリオに関しての質疑応答が行われました。
面接官みなさんがフレンドリーに話してくださったので萎縮してしまうことは無かったのですが、自分より何倍もの経験を積んでいる方たちを前にデザインの説明をするのは、やはり怖かったです(笑)
 
⒊の二次面接では一次面接の4名に加えて、デザイン統括室のゼネラルマネジャーが面接官でした。また偉い人が増えた・・・内心怯えながらもやはり皆さん優しく接してくださったので、自分の伝えたいことをしっかり伝える余裕を持つことができました。
この面接では主にスキルチェックに重きを置いた質問を受けたように思います。(正直緊張しすぎてあまり覚えていません)
 
そしていよいよ⒌最終面接。
この面接ではデザイン部門と採用部門の部門長が面接官でした。大詰め感をひしひしと感じます。
最終面接ではどんなキャリアを積んでいきたいのか、東芝でどんな力を発揮できそうかなど、将来の展望や人間性に重きを置いた質問が多くありました。
 
長いようで短かった選考フローをすべて終えた数日後、ダメ元でのチャレンジだったにもかかわらず内定をいただくことができました。
 
全てのフローを終え内定をいただいた後、受諾をするかどうかの検討をする際、どうしても気になることがいくつか出てきました。
中でも「一緒に働く人がどんな人たちか分からない」が一番の不安でした。というのも、面接官が上司にあたる人たちだったため、実際に現場で一緒に手を動かす人とは会っていません。
そこで、エージェントを通じてオファー面談の場を設けていただき、実際に同僚となる方々5名ほどにお話をお聞きする機会を作っていただきました。こういう時、率直な要望を出しづらいものですが、気になったことは臆せず質問・依頼をすることが大切だなと感じています。もやもやしたまま内定を受諾して、実は思っていたのと違った!となってしまってはお互い不幸ですし、せっかく頑張って転職活動したのにもったいないですよね。
一緒に働く方々の声を聞き、疑問点も解消したことで、東芝で働く自分の姿が具体的にイメージできました。こうして、私は転職活動を終え、東芝UIデザインチームの一員になったのです。

5.転職を悩んでいる方にお伝えしたいこと

東芝に入社しもう少しで一年が経ちます。転職活動を始めた理由である「もう少しデザインに時間をかけたい。」は、時間的にも社内の理解度的にも叶えられています。さらに、一緒に働く方々がデザインにとても誠実に向き合っており、その姿勢からたくさんの学びをいただいています。
一年前の体験を振り返ってみて、転職活動の中で一番大切だと思ったことは「味方をつくって全力で頼ること」です。
転職エージェントサービスの担当者の方、デザイナーの先輩、友人、同期、家族など本当にたくさんの人助けていただいて転職を終えることができました。書類やポートフォリオを見てもらったり、面接の練習をしてもらったり、転職の体験談を話してもらったり。周囲にたくさん甘えて、たくさん意見をもらって、妥協をせず転職活動をしてみてください。意外とみなさん、楽しんで協力してくれますよ!

今この時も、転職をしようか悩んでいる方がいるかと思います。その方たちに、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。その時はぜひ、東芝UIデザインチームも候補に入れてくださいね。
 
それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました!

私も皆さんの味方です。



東芝UIデザインチーム公式HP