心のディスタンス

朝イチでラジオ番組を完パケて納品して、久しぶりの休みらしい休みだった。ずーっと忙しくしている。忙しいふりをしているのかもしれない。お昼から本を読んだり、Youtubeで動画を見たり(最近好きなアーティストの蔵出し映像がすごい)、買ったままで積んであった「大人の科学マガジン」トイ・レコードプレーヤーを組み立てるのに2時間くらいかかったりして、気づいたら夕方。呼び鈴がなり出るとお隣さんが「あなたみたいな仕事は今ほんとに大変でしょう?」と庭で採れた春菊とさやえんどうをおすそ分けしてくれた。こないだは卵とお米もくれたお母さん、この町は本当にいい町だな。僕からは紅茶やお菓子をお返しに。いい休日だった。

知らないうちに気が張ったりイライラしたり、誰かの何気ない言葉が胸にひっかかったり、反対に誰かを嫌な気持ちにさせるようなことを口にしていたり、非日常のなかで心の距離のような、それこそ感情の “目盛り” のようなもの目を凝らすこと。想像力が必要な季節だと日々感じる。「思い思いの言葉を紡ぐことで/誰かしら誰か傷つけてゆくのなら/僕は黙っているよ」と「手と手、影と影」のなかで歌った15年目の自分もそんな気分だったんじゃないかと思い返す。一日のなかで夕飯に何を食べるかがここ最近のもっぱらの楽しみで、インスタグラムに春菊とさやえんどうの写真を載せたらコメントで返ってきた「新鮮な春菊は生でサラダに」という提案に白羽の矢が立ち、苦味が効いた最高のやつになった。美味しいご飯を食べるのってやっぱり根源的な幸せであり喜びだ。明日は何を食べようか。

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