ZOZOの法務は何をしているかという話

株式会社ZOZO（ZOZOTOWN）法務部長の采木（うねき）です（画像はSlackアプリ「ほうむくん」です）。

今日は法務の方向けに、公開情報を使って、この２年間のZOZO法務部案件を紹介し、実は結構良い職場だよ、と言いたいです。

ざっくりまとめると

ざっくりまとめると、①対象事業はオーソドックスなEコマースが中心＋関連事業や新規事業は結構色々、②法務は景表法、個人情報保護法、M&Aもあり、です。英語案件の量は事業の方向性次第で、2020年現在は少なめです。

もう少し具体的にいうと以下の通りです

1. ファッションEコマース　
- ZOZOTOWN（本店・PayPayモール店）
- ZOZOCHINA（中国）
キャンペーンはスキーム検討とLPの景表法対応が中心です。前澤さん期はそのカルチャーゆえに景表法の定番争点、比較広告（ZOZOHEAT・ヒートテック）もしました。中国は現地プラットフォームを使わず自前で進出しているので、それ用の現地法務対応をしています。

2. ZOZOTOWN関連事業
- ブランドの自社EC運用支援（Fulfillment by ZOZO＝ZOZO物流倉庫を使用）
- ZOZOを媒体主とする広告事業
- MSP（マルチサイズ）事業
当社は実はEコマース専業ではないので、法務部はBtoBの業務委託、アドテク、製造業法務にも対応しています。

3. M&A・TOB
- 海外案件、国内案件がそれぞれ複数件
- Yahoo! Japan（Zホールディングス）からTOBを受け、資本業務提携契約
英語圏・中華圏の両方とも実例あり。インセンティブプランとしてストックオプションを発行したこともあります。

4. 新規事業
- プライベートブランド（”ZOZO"）の立上げ
- ZOZOSUIT
- ZOZOMAT
- D2Cプラットフォーム事業
計測＝データ収集、なのでGDPRなど各国プライバシー規制法の対応が必要になります。新規事業は許認可や景表法の対応が中心ですが、事業の打出し方はローンチ直前まで修正・変更があり、タイムリーに対応します。

5. ガバナンス　
- 株主総会（定時・臨時）・取締役会
- 指名報酬諮問委員会
- コンプライアンス委員会
会社法・社内の決裁基準の運用工夫など、法務部の基礎・基本です。オーナー企業からZホールディングスという親会社がいる会社に代わり、あるべき形に変化しています（親子上場ではありますが）。

6. エンターテインメント・PR
- 男子プロゴルフ（ZOZO Championship）
- 現代アート（バスキア展）
ゴルフは昨年、大雨で急きょ無観客試合となり、その対応も生じました。バスキア展の期間中はZOZOTOWN購入者様へ作品画像を使用した段ボール箱で商品をお届けしました。法務的には、オーソドックスなライセンス契約交渉＋不可抗力条項の適用などイレギュラー対応、その他諸々です。

7. 一般企業法務
もちろん、通常の法務部同様、契約書レビュー、法律相談、社内研修、信用調査など法務部の基本業務も数多くあります。特に個人データ周りは要注意で、プライバシーポリシーや利用規約は常時検討しています。

以上、法務的観点で見ていただければ必要な法的スキルのイメージは大体つかめるはずです。

どんな働き方か

コロナ禍のため、法務部全メンバーが原則在宅勤務ですが、Webミーティングで毎日顔を合わせています。今後は在宅と出社を組み合わせた形になりそうです。

どんな人と働きたいか

法務部メンバーには十分な裁量をもって主体的に案件に取組み、関係者をリードして、解決策を見つけることを期待しています。
基本的な法的思考ができ、事業を積極的に理解・推測すればスワリの良い方向性は見えてきます。
後は（会社員として）誠実な対応ができ、周囲を引っ張る力が多少あれば、気持ち良く仕事ができる環境です。

どんなポジションを探しているのか（改めて、採用のお知らせです）

今回は、事業法務セクションに、リーダーと実務担当者を迎えたいと思います。法務の基礎があり難しい案件にも先陣を切って飛び込める（飛び込んでみたい）人、「ファッション×インターネット×上場企業」の未来を信じられる人、今後インハウス・法務部でやって行きたい人は、是非ご連絡下さい。

- 事業法務セクションリーダー
（→2020年9月時点では募集停止、現在は実務担当者のみ募集しています）
- 事業法務セクション実務担当者

興味を持った方は、是非ご連絡下さい！ ―― 沢山の方との出会いを期待しています。