区児相始動~取り組みと課題を追う(3)/一元化/同じ組織の利点出せるか

 「残念ながら10年前、2010年に区内の小学校1年生の男の子が両親からの虐待によって死亡する悲しい事件がありました」。3月17日に行われた江戸川区児童相談所の内覧会で、木村浩之児童相談所開設準備担当課長(現区子ども家庭部相談課長)はこう述べた。
 10年4月、区内の小学校に入学した男児がその直後から医療機関を度々受診。男児の顔のあざについて、教員が「パパにぶたれた」と聞いていたにもかかわらず、区立子ども家庭支援センター(子家セン)と都児童相談所(児相)の連携が機能せず、結果的に死に至らしめてしまった。
 江戸川区が子家センの機能を持ち合わせた児相を開設する大きな理由だ。

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