記事抜粋199

本文はこちら:記事抜粋199 | LinkedIn


Previously, 記事抜粋198 | LinkedIn


さて、今回の小咄もAGIについて。

その前に、一つ。昔からニューロモルフィックチップって発想は有ったわけですよ。

  1. でも、ハードウェアでこれやってたら「とてもじゃねえが人間の脳に追い付かねえ」ってことで、機能を限定して特定用途に使おうって話になってたんですわ、今もそうだと思うけど。インテルのつくってるのが昆虫の脳に追い付いたとか言ってましたね、そう言えば。

CNN(Convolutional Neural Network)ってのは、Si上で仮想的にこれを構成するので(そのためにDRAMを繰り返し使うのでものすごい電力が必要になるんですが)なんとか巨大化できるんですわ。

  1. ついでだから書いときますが、21世紀初頭に量子コンピュータの話が出た時に、「Si上で仮想Ising Machineをつくれるんならそっちの方が簡単に巨大化できるのでそっちのほうがいいや。」つったことが有るんですけど。まあ、同じようなことですわ。

しかし、人間の脳のスケールってこんなんですよ:ニューロン数が8.6×10^10、接続数が1.5×10^14。しかも、これ以外にグリア細胞の中にはかなり情報処理に貢献していると推測されるものも有りますし(アストロサイトなんてのはもろにそんな感じですし、オリゴデンドロサイトなんてのも接続を調整してますし。他にも有りますけど、こいつらの数ってニューロンの数の50倍有るんですよ。しかも単に50倍すればパラメータ数換算できるっていうほど単純な機能じゃないし、グリア細胞間の情報伝達も有るし。)。

GPT-4のパラメータ数(パラメータ数とは、機械学習モデルが学習中に最適化する必要のある変数の数を指します。・・・例えば、ニューラルネットワークの場合、重み(ウェイト)やバイアス(バイアス)というパラメータがあります。これらのパラメータは、ネットワークの構造によって異なりますが、それぞれのニューロンが持つ重みやバイアスの値が学習によって最適化され、モデルの性能を向上させる役割を果たします。)1.0×10^14ですから、ニューロンがつくる接続だけ見ると一見近づいたようにも見えますけど、まあ、まだ小さいなって感じですよね。人間の脳のように機能が多層化されているわけでなく単層ですし。

もちろん、機械は疲れませんから学習量は多いんですけど、ちっちゃな単純な脳にいろいろ詰め込んだって感じですよね・・・。

この段階で、アルトマンが「そろそろスケールアップは終わり」って言ったときに、俺は「実はAGIを諦めたのかな?」くらいに感じたんですけどね。

  • いや、お金儲けに熱心なのは別にいいんですけど:オープンAIアルトマン氏、不透明な個人投資帝国 (msn.com)

  • そろそろ別のことに関心が向いたんじゃないかと・・・。

  • ところで、アルトマンは「日本人はドラえもんのおかげでAIに好意的」とか言うとるらしい・・・。ドラえもん、有名なんや・・・。

生成AIだけでできることも今たくさん有りますけど(カスタマーサポートとか、プログラムコードの生成とか、イラストの生成とか、音楽の生成とか、そんなとこですね。)、たぶんプロユースには別の機能 -- 従来型AIでも何でもいいですけど -- をplug-inとして使って、生成AIはせいぜいインターフェースってくらいの感じになるんじゃないのかなって思ってます。でも、これだと特定目的の道具にしかなりませんね。とてもじゃないけど「人類の叡智の10倍」の汎用知能になるとは思えません。

ということで、主に株式市場を見たポジショントークとしてAGIを語っている場合が多いと推測しています。もしくは寝言か。

  1. 自動運転の時も、BEVの時もそんな感じでしたわな・・・。

  2. 再エネもそうかな・・・。

ついでですが、百科事典(ただの嫌味です -- そもそも丸暗記すらしていませんから、生成AI。)へのインターフェースとしての生成AIと対話するときにコンテクスト(フィールド・テナー・モード)をプロンプトに入れるってのがコツになってますが、汎用品としてはテナーを入れるのが前提ってのもいいんですが、プロユースように商品化するときは省略できるようにしてもらいたいですわ、クソかったるいので。


テキサスの研究者、AIを使って犬の鳴き声を 「翻訳」 | Watch (msn.com)

  1. すばらしい!これこそAIの得意技!!

  2. テキサスの研究者が、人間と犬の関係を新たなレベルに引き上げようとしている。人工知能を使い、ケニー・ズーは数匹の犬の吠え声をカタログ化し、いつの日か本当のコミュニケーションが可能になることを願っている。

  3. 俺も願ってる♡

  4. ChatGPTにも犬語を学習させてください・・・。


著名投資家アックマン氏、トランプ氏支持を表明 米大統領選 (msn.com)

  1. AIでトランプ勝利って出たのかな?

  2. [13日 ロイター] - 著名ヘッジファンドマネジャーのビル・アックマン氏は13日、米大統領選で共和党のトランプ前大統領を支持すると表明した。トランプ氏は同日、ペンシルベニア州で開いた集会で右耳に銃撃を受けた。アックマン氏はトランプ氏を「正式に支持する」とXに投稿。「慎重かつ合理的に、可能な限り多くの実証的データに基づいて決断した」とした。実業家のイーロン・マスク氏もこの日、トランプ氏への支持を正式に表明した。アックマン氏は2021年1月の連邦議会襲撃事件を受け、トランプ氏は「辞任し、全国民に謝罪すべき」などと述べていた。アックマン氏は13日の投稿で、トランプ氏と最近、数時間を共にしたと明かしたが、支持の理由は説明せず「しばらく前に決断に至った」とした。支持表明では銃撃事件に言及しなかった。

  3. 切り替え速いな。


[4] 今後どうなる? 作った電気がムダになる再エネの「出力制御」 解決策は?:小寺信良のIT大作戦(1/4 ページ) - ITmedia NEWS

  1. 中国同様にメガソーラーにも風力にも出力の5-10%の蓄電池設置を義務付けるんだな。

  2. それ以上は水素でカバーするしか無いだろう。これも結局中国のほうが先に手を付けることになったな。

  3. 加えてFITの全廃、再エネ賦課金の廃止だ。補助金目当てにやるからこういうことになる。

  4. 少なくとも捨てる電力に賦課金払わせるんじゃない。どれだけ国民ナメてんだ?だから駄目なんだ、自民党。一回、野に下って反省してもらわんと。

  5. 今年もまた、再エネでもめる時期が近づいて来た。2023年は、太陽光発電した電力が使い切れず、ソーラー発電事業者に無駄に電気を捨てさせるという「出力制御」が過去最高を記録したのも記憶に新しいところだ。 電力需要の増減に対して発電量を調整はするのだが、それでも下げきれないために太陽光発電を止めることになる。どれを止めるかは順序が決まっており、まず火力をさげ、それでもだめなら他地域へ送電、次いでバイオマスとなり、4番目に太陽光・風力が来る。そうとういろいろやってもダメだったわけだ。 ソーラー発電は事業者もどんどん増えており、それを受け入れるのは系統電力会社になる。これまで出力制御が必要だったのは九州電力だけだったが、22年度から徐々に他の電力会社でも実施されるようになった。特に大きかったのが23年4月と5月で、その半分以上が九州電力となっている。 九州電力では原発もそれほど止めていないのでベースロード電源比率が高いのに加え、天候にも恵まれるのでソーラー発電量が多くなる。ある程度は仕方がないとはいえ、東日本大震災で全国的に電力不安を経験したわれわれからすれば、無駄に電気を捨てるというのは、何のための再エネなのかという思いもある。 世界的に見れば、再エネ比率が増えれば出力制御は増えるので、日本はまだ大したことないとする説もあるが、アイルランドは結構ひどいことになっている一方で、スペインやドイツのように、一定量で押さえられているところもある。 もっともヨーロッパ大陸にある国々は電力網でもつながっているので、各国で連携して融通が効かせられるという面もある。一方アイルランドの電力網はイギリスとはつながってはいるものの、しょせんは両方とも島国なので、ヨーロッパ大陸とはつながっていない。日本も将来的には似たような状況になりかねない。

  6. そんなこと最初からわかってんですけど。なんでこんな状況になってんの?

  7. 甘やかしすぎたんでしょ、再エネ事業者を。孫の言うこと間に受けて。

  8. 安田陽なんかバックアップは神話とか言うとったからね。再エネの専門家らしいが頭が悪すぎるわな。

  9. そうした傾向をにらんで、日本では22年に電気事業法を改正し、電力系統に直接接続する「系統用蓄電池」を運営する大規模事業者も一種の発電事業と位置付け、発電同様の扱いにして発展を促すことになった。 要は昼間にあまった再エネは系統用蓄電池で吸って、夜に吐き出すというバッファーを多く作れば、無駄にはならないというわけである。 海外では、米国カリフォルニアの電力会社CAISOで、24年4月16日に史上初めて蓄電池からの放電が管内で最大の供給源になった。最大になったのは午後8時で、昼間にためた電力を吐き出した結果である。 またミネソタ州では23年に鉄空気電池を用いたエネルギー貯蔵システムの構築を承認し、電力供給の安定化を図ろうとしている。 こうした巨大蓄電池導入は世界中で急速に拡がっており、特に2023年の中国の伸びはエグいことになっている。30年には23年の6倍に増加すると試算されている。 日本も法整備して力をいれてはいるが、23年は間に合わなかった。おそらく24年もまだ間に合わないだろう。

  10. まあ、始めただけましだ。遅れてもやらないよりはいい。

  11. 系統電力用蓄電池としてすでに実用化されているものには、揚水発電やNAS電池、燃料電池、上記の例もあるように鉄空気電池などがある。これは容量だけでなく、応答速度や入出力量など、性質が違うものを組み合わせて使用する必要がある。 東京電力ホールディングスが開発している貯蔵システムは、電力を水素に変換して特殊合金に貯蔵する仕組みだ。やっていることは水の電気分解である。水の電気分解の逆をやるのが燃料電池で、水素と酸素を結合させて電力を得る。 このシステム内では逆動作は想定しておらず、できた水素は別途燃料電池の材料となるようだ。従って、充放電を1台でやる蓄電池とはちょっと違う。実用化は27年頃という見込みで、まだ3年近くある。 日本発の技術として注目を集めるペロブスカイト太陽電池の実用化は、早くて25年ごろといわれている。これが普及すれば、ますますソーラー発電比率は高くなる。それまでに出力制御問題解決の光明が見いだせなければ、普及は難しくなるだろう。

  12. 都市ガス改質とか言わなくなった分、燃料電池業界もずいぶんましになったわ(笑)。

  13. が、そんなもんでチマチマやっていてもたかが知れているんだな・・・。

  14. 水素火力なんだよ、必要なのは。

  15. 欧米ですでに起こっているのが、いわゆる電力の逆ざやだ。余った電力は電力会社が売るのではなく、むしろお金を払って引き取ってもらうという「ネガティブプライス」である。消費者としては、電気を使うとお金ももらえるというわけだ。 経済産業省の再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会で配布された資料では、ネガティブプライスには一定の効果があると評価しつつも、日本では関連する諸制度との整合性がどうのこうのと書かれており、要するに「それだけはやりたくないんです」という意識が垣間見える。 他方で、電力バッファーを事業者のみに頼るのではなく、家庭でもやれないかという動きもある。もっとも可能性があるのが、DR機能付きのヒートポンプ給湯器だ。早い話が「エコキュート」である。 DRとはDemand Responseの略で、系統電力の需給バランスに応じてエコキュートの稼働を制御する機能である。「上げDR」は電力が余っている時間に稼働させてお湯を沸かす。「下げDR」は電力が足りない時間帯に稼働を抑制する。 現在ヒートポンプ給湯器にはDR化へ向けた目標基準がないため、メーカーや機種によってDR機能があったりなかったりしているところだが、今後はなんらかの制度化が行われるだろう。 エコキュート自体も古いものがたくさんにある。そもそもは深夜電力でお湯を沸かす機器なので、昼間の電力使用量に制限がかかっているものもある。さらには深夜電力も次第に値上がりしており、大半の電力会社では新規加入を停止しているとあって、時代に合わなくなってきている。 だからDR対応の新モデルを、という流れだが、初期投資が高い、既存設備の入れ替えは大掛かりということもあり、助成金を厚めにしないと入れ替えはなかなか起こらないだろう。

  16. 事業者は経済性にシビアなので、考えのぬるーい一般家庭に負担を押し付けようってやり方なんだが?

  17. ちゃんと事業者に競争させろや・・・。

  18. 「家庭用大型蓄電池」が日本の現実解? 個人的にはそうした固定設備ではなく、家庭用大型蓄電池のほうが未来があるのではないかと思っている。2023年には、チリウムイオン電池を用いた蓄電設備の容量増加に対応すべく、消防関連法令が改正された。実質的に消防への届け出が不要な容量が約2倍に緩和された格好だ。

  19. ふざけんじゃねえ!リチウムイオン電池は最も経済性が悪い。小寺信良、お前は馬鹿か?どこの誰に頼まれてそんなこと言うとんや?

  20. まあ、いいか・・・。お前から始めてくれ・・・。

  21. 例えば24年1月に登場したEcoFlowの「DELTA Pro Ultra」は、固定買い取り制度(FIT)が終了した家庭向けのポータブルバッテリーで、エクストラバッテリー5個連結すると、最大容量は30kWhにもなる。改正された関連法令の基準でも消防への届け出が必要な容量だが、実際には届け出は不要である。 なぜならば、「ポータブル」だからだ。上記の届け出が必要は蓄電池設備とは、固定式蓄電池のことなのである。固定式であれば、津波や洪水といった水没事故から逃げられない。だがポータブルなら、外して持って逃げろという話なのである。 なんだかインチキ臭い話のように聞こえるが、例えばEV車のバッテリー容量はだいたい71.4kWhぐらいあり、「DELTA Pro Ultra」の2倍以上ある。だがEV車購入時に消防への届け出がいらないのは、固定されていないからである。一方EV車への急速充電設備は、届け出が必要である。固定されているからだ。 EcoFlowのバッテリーは、BluetoothとWi-Fiに対応しており、スマホアプリから遠隔操作が可能だ。例えば決まった時間に充電・放電するといったスケジュールが決められる。  こうした機能は、系統電力の需給バランスと連動することも可能だろう。すでに電力会社では、需給バランスを平たん化する取り組みとして、余剰電力を使ったとき、電力逼迫(ひっぱく)時に節電したときにポイントがたまるサービスを展開している。 こうした施策は、急に電気を使え、使うなといわれても生活サイクルは変えられないとして、効果を疑問視する声もある。だがバッテリーへの充放電を連動させれば、無理に電気を使ったり節電したりする必要もない。リモートでバッテリーを動かしているだけでポイントがたまるわけである。 現在はまだ、双方のAPIが整備されていないため自動化ができていないが、要するに系統電力の情報とバッテリーの制御系の両方を見比べる仕組みがあれば済む話である。電力会社や企業がやらなくても、消費者側が自分で開発できる。そうした民間のパワーを使った方が、国の施策を待っているより全然早いのではないか。 据え置き型の家庭用蓄電池は100~200万円と高額なので、導入に補助金が出るケースもあるが、審査書類が複雑で、自分で出せる人は少ない。別途行政書士などにお金を払って依頼するケースが多いだろう。また入金までに10カ月前後待たされた例もある。 一方ポータブルバッテリーは、補助金は出ないがそもそも100万円もしない。この5月に発売した中型のEco Flow「DELTA Pro 3」は、単体で約54万円である。 出力制御に対する政府の施策が効果を発揮するまで、まだ数年はかかる。その前に個人でやれることを探してやり始めるのも、1つの解決方法だろう。

  22. はいはい。まあ、災害時にも安心かもしれんしな。

  23. 再エネ関連の記事見るとまだ脱力感ハンパ無いわ(笑)。

  24. 車両電動化は少ししゃきっとしてきたけどな、課題が顕在化して。最初からわかり切った課題だったけど。

[5] INPEX、豪で再エネ開発2000億円 太陽光や風力 30年までに、グリーン水素輸出拠点 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

  1. まあ、オーストラリアでつくったほうが輸送してもなお安いのかもしれんけど、日本でつくるより・・・。

  2. オーストラリアは褐炭改質水素(日本の天然ガス使用量に換算すると何百年分だ?200年分以上有るだろ・・・。)がメインだろうよ・・・。

  3. まあ、いいや、燃料多様化ってことで。

  4. 日本の再エネ電力余ったときに捨ててんですけど・・・。

  5. INPEXは2030年までに再生可能エネルギー開発に2000億円以上を投じる。オーストラリアで太陽光や陸上風力発電所を稼働し、天然ガス採掘に必要な電力を賄い二酸化炭素(CO2)排出を減らす。将来は再生エネ電力で「グリーン水素」をつくり、日本への輸出拠点とする。ガス開発の温暖化対策を進めつつ脱炭素で稼ぐモデルへ転換する。イタリア電力大手エネルとの現地合弁会社のエネル・グリーン・パワー・オーストラ...

  6. 再エネ関連の記事見るとまだ脱力感ハンパ無いわ(笑)。

  7. 車両電動化は少ししゃきっとしてきたけどな、課題が顕在化して。最初からわかり切った課題だったけど。

[6] (フロントライン 経済)激臭アンモニア、石炭と混ぜて燃やして発電 CO2減る?:朝日新聞デジタル (asahi.com)

  1. また朝日新聞かよ・・・。

  2. アンモニアは長期備蓄できるからいいの。同じく長期備蓄できる石炭の代わりになるの。

  3. 天然ガスも日本じゃLNGしかない。3週間しか備蓄できないの。液体水素の備蓄はもっと難しいの。水素吸蔵合金なんかじゃスケールアップもたかが知れてんの。

  4. ちょっとは賢くなってよ、アカヒ・・・じゃなかった朝日新聞・・・。

  5. 強烈なにおいのアンモニアを石炭に混ぜて火力発電所で燃やせば、二酸化炭素(CO2)を減らせる――。そんな構想に向けて、電力業界が本格的に動き出した。石炭火力への厳しい視線を意識した取り組みだが、政府による巨額の支援が前提だ。環境団体からは、脱炭素の効果も疑わしいと批判が出ている。

  6. グリーン水素からグリーンアンモニアつくるのが大前提ですが、なにか?

  7. 環境団体ってなんでそんなに頭悪いの?

  8. いや、化石燃料からもたぶんつくるよ、特に天然ガスから・・・。高くなるからアホくさいんだけど、長期備蓄対応ってことでいいや・・・。

  9. 再エネ関連の記事見るとまだ脱力感ハンパ無いわ(笑)。

  10. 車両電動化は少ししゃきっとしてきたけどな、課題が顕在化して。最初からわかり切った課題だったけど。

[7] 「再エネはエネルギー、経済の安全保障の基盤」特使が語るドイツの今:朝日新聞デジタル (asahi.com)

  1. ドイツは昨年、脱原発を達成し、再生可能エネルギーが電源比率の5割を超えた。ところが日本では、ドイツについて、ウクライナ戦争などの影響で電力価格が高騰したため、気候変動政策が失速し、原発回帰を検討しているといった言説が絶えない。6月に来日したジェニファー・モーガン外務事務次官兼国際気候政策担当特使に実態を聞いた。 私たちは、加速する気候危機の中にいる。同時にウクライナなど各地で戦争が起きている。この間にドイツは、エネルギーシステムの大きな変化を経験した。 ロシアに55%を頼る天然ガスを10カ月で削減するのは大きな挑戦だったが、政府は3月にエネルギーシステムの危機を脱したと宣言した。エネルギー価格は以前の水準に戻っている。 電力の再エネの割合は58%で、電力システムは非常に安定している。2030年までに再エネ80%をめざしており、再エネはエネルギーと経済の安全保障の基盤となっている。

  2. お前らが少なくとも間接的には電力を融通し合ってるスペインがロシアからLNGを買ってるから何とかなってんだよ!安いパイプラインから高いLNGに置き換わっただけ。お気の毒に・・・。

  3. 再エネ関連の記事見るとまだ脱力感ハンパ無いわ(笑)。

  4. 車両電動化は少ししゃきっとしてきたけどな、課題が顕在化して。最初からわかり切った課題だったけど。

  5. はよグリーン水素つくれや・・・。

[8] 常温/常圧で進行するアンモニアの連続電解合成で世界最高性能を達成:研究開発の最前線 - MONOist (itmedia.co.jp)

  1. えらいぞ、出光!

  2. コストどれくらいかかるか知らんが、グリーン水素経由するよりは安くなるやろ。

  3. グリーン水素も海水から直接つくれるようになるかもしれんけどな・・・。

  4. アンモニアもそうなるといいけど・・・。

  5. 出光興産、東京大学、大阪大学、産業技術総合研究所(産総研)は2024年7月4日、共同で実施している研究開発において、空気中に多量に存在する窒素と水から常温/常圧で進行するアンモニアの連続電解合成で世界最高性能(同社調べ)を達成したと発表した。 アンモニアの連続電解合成とは、プラスとマイナスの電極とこれらを分ける隔膜で構成される電解セルと呼ばれる装置に通電することで、触媒の存在下、窒素と水から連続的にアンモニアを合成することを指す。太陽光、風力などの再生可能なエネルギー由来の電気を用いることで、アンモニア製造工程のカーボンフリーが実現可能となる。

  6. アンモニア生成速度が従来技術より約20倍向上 燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、水素を液体や水素を含む化合物に転換し輸送/貯蔵する水素キャリアや発電/工業ボイラー用の新燃料として注目されている。 しかし、現在のアンモニアの主な製造方法である「ハーバーボッシュ法」は、水素と窒素を高温/高圧下で反応させるためCO2排出が避けられない。また、原料の水素を石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料から取り出すため、原料由来のCO2排出も課題となっている。 今回の研究では、常温/常圧下の窒素、水、電気(再生可能エネルギー由来を想定)でアンモニアを連続的に製造できることをラボスケールで実証した。実証した技術は、ハーバーボッシュ法に替わり、アンモニア製造工程におけるカーボンフリーの実現に貢献する技術となっている。 研究開発では、東京大学大学院工学系研究科 教授の西林仁昭氏らが開発したモリブデン触媒を応用している。加えて、モリブデン原子を取り囲むように配位子と呼ばれる分子などが結合したモリブデン触媒に適した電解合成技術の開発により、電解合成に使用する電極の単位面積当たりのアンモニア生成速度が従来技術より約20倍向上し、世界最高性能を達成した。

  7. 今後は、コスト競争力の高い量産化技術の確立を目指し着実に開発を進め、研究成果を発展させていく。 なお、今回の研究開発は、出光興産を幹事会社とし、新エネルギー・産業技術総合開発機構のグリーンイノベーション基金事業の委託業務として実施している。

  8. はよスケールアップしてくれ・・・。

[10] もうメンタルが崩壊しそう…最高月収60万円だった「65歳・元大手金融のサラリーマン」、定年後のハローワークで受けた屈辱 (msn.com)

  1. 嬉しそうだな、THE GOLD ONLINE(笑)。

  2. 昔からそのきらいは有るが、「暗いルサンチマン爆発」の国になっちゃったね、日本。

  3. 理由は人それぞれですが、長寿化が進むなか、働く高齢者が増えています。できれば長いキャリアの中で培ってきた経験を生かしたものですが、なかには、プライドもズタボロになるケースもあるようです。

  4. ところで、株式会社幻冬舎ゴールドオンラインは設立2015年、従業員数40名、平均年齢32.0歳(笑)。

  5. 50代までは順調だった…片道切符を渡された「金融マン」の辿り着く先 サラリーマンの給与。高卒・大卒・院卒という「学歴」、正社員・非正規社員という「雇用形態」、大企業・中企業・小企業といった「企業規模」と、個人や勤務先によって給与水準は大きく変わります。同じく、業種によっても大きく変わるのは、誰もが実感するところ。厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、全業種平均(平均年齢44.6歳)は月収で35.0万円、年収で569.8万円。業種別にみていくと、最も平均が高いのは「金融業・保険業」で、39.3万円(平均年齢43.7歳)。一方で最も平均が低いのは「宿泊、飲食サービス業」で25.9万円(平均年齢43.0歳)。「金融・保険」は平均勤続年数が14.3年、一方、「宿泊・飲食」は9.9年と、4年強の差があることも多少関係しているかもしれませんが、そもそも業界の給与水準が違うことが考えられます。そんな勝ち組といえる「金融業」に身をおいていたとしても格差は大きいようです。――50代手前までは順調にいっていた そう投稿したのは、大手金融にいたという60歳のサラリーマン。順調にキャリアを重ねても、40~50代で出向対象となる人とそうでない人に分けられます。出向は片道切符といわれ、戻ってこられないケースのほうが多いといわれています。出向先で今までのキャリアを活かして活躍できればいいのですが、たいてい、出向先の企業のニーズと一致していないことが多く、「出向してきたXXさん、ほんと、役に立たない」とささやかれ、単なるお飾りになるのがお決まりのパターンだといわれています。 ――私もきっと役立たずの烙印を押されていたでしょうね 男性の場合、1年ほどは出向社員として働いたものの、出向先企業に転籍。出向前の月収は60万円で、そこから給与は3割減。転職という選択肢も考えましたが、50代でそんなリスクを犯したくないと、結局、60歳の定年までしがみついたといいます。60歳の定年を機に、関連会社で再雇用。65歳まで非正規社員として勤務し退職となったといいます。

  6. そんな投稿、本当に有ったのかな?有りそうな話ではあるが・・・。わざわざそんな告白しますかね・・・。

  7. 幻冬舎ゴールドオンラインの願望だったりして(笑)。

  8. あ、幻冬舎はAIに記事書かせるようにしたらいいと思うわ。人件費節約できるし(笑)。

  9. 「キャリア」と「企業のニーズ」が一致しない…働きたい高齢者の実情 65歳。年金をもらえるタイミングなので、ここで多くのサラリーマンは、さらに働くか、それとも年金生活に入るかの二択に迫られます。昨今は、将来不安も大きく、「元気なうちは働きたい」 「生活費の足しにしたい」などと、年金をもらいながら働くケースも増えているようです。男性も「家にいても邪魔者扱いされるだけなんで」と、再就職をのぞんでいるといいます。65歳、仕事をやめる直近の月収は35万円ほど。「ここまで稼げなくてもいいから」と、だいぶ条件を下げて職探しをスタート。まずはシニア向けの人材紹介サイトを通して仕事を探してみましたが、なかなか書類選考を通らず。通ったとしても面接を突破できない日々が続いたといいます。インターネットで仕事を探していては再就職ではダメかもしれないと、ハローワークへ。「ここなら何かしら仕事が見つかるだろ」と高をくくっていたといいます。デスクワークを希望していた男性(というよりも、それ以外経験がない)。しかしハローワークで言われたのは、――厳しいですね ――交通整理とか、工場のラインとか……色々と申し込んでみませんか?

  10. まず、そういうことは言わんだろうな、ハローワークでも・・・。「うちに有るのはこんな仕事くらいですけど・・・」くらいな感じで言うんじゃないか?日本人だし・・・。

  11. 高齢者のデスクワークがないわけではない、ただ競争率が高過ぎる、だからもっと選択肢を増やしましょう、ということのよう。ただ元金融マンで、最高月収は60万円、世の中でいうエリート街道を歩いていたというプライドもあり、「何でもいいから仕事を……」とは言えません。 ――銀行でも「お前は役に立たないから」と出向させられ、出向先でも「役に立たない」と烙印を押され、定年後はそのまま再就職はできず関連会社に飛ばされ、さらにハローワークでも……もうメンタルが崩壊しそうです。

  12. だから、そんな投稿するんかな?(笑)。

  13. 来年から65歳までの雇用確保は義務化となり、さらに70歳まで働ける環境整備が進んでいます。しかし高齢者の働きたいというニーズと企業側の思いが一致しているとは限らず、多くの人が希望するデスクワークの競争率はかなりの高倍率となっています。――せっかくのキャリアを活かすことができない働く高齢者が増えるなか、ニーズと実情をいかに一致させていくか、難しい問題です。

  14. 嬉しそうだな、株式会社幻冬舎ゴールドオンライン:設立2015年、従業員数40名、平均年齢32.0歳(笑)。

[17] LinkedInで話が出たので:10分でわかるノーベル賞2011~生理学医学賞~ | 科学コミュニケーターブログ (jst.go.jp)

  1. 2011年のノーベル賞生理学医学賞は、残念ながら、日本人は受賞できませんでしたが、ブルース・ボイトラー博士とジュールズ・ホフマン博士のお二人が「自然免疫の活性化に関わる発見」により、ラルフ・スタインマン博士が「獲得免疫における樹状細胞の役割の解明」により受賞されました!

  2. 審良静男さんが次点だったんだね。

  3. まあ、俺はこの人からはまだ何か出るかもしれないと思って期待してますが。

  4. だいたいいつもいいところにいるのよ、この人。

  5. そもそも免疫って? 私たちの体を病原体から守るしくみ=免疫は二度なしの現象と言われます。一度、かかった病気にはかからなかったり、症状が軽く済むからです。二度なしのしくみは、病原体をやっつけた攻撃部隊の一部(メモリー細胞)が体の中に残り、再び、同じ病原体に感染したときに武装化し、速やかに排除するためです。すなわち、その病原体に対して耐性を獲得したということで、獲得免疫と呼ばれます。しかし、攻撃部隊は最初から武器をバッチリ持っていて、準備万端というわけではないので、今まで感染したことのない病原体に遭遇したときは、武装化するまでに時間がかかります。新兵を鍛え上げなければいけないんですね。

  6. なんか楽しそうな話でしょ(笑)。

  7. ま、ここいじるのはすごく慎重にやらなきゃならないんですけど。人類もまだ副作用なしには利用できていない。

  8. クイックスターターの自然免疫→スロースターターの獲得免疫 では、獲得免疫が立ち上がるまで、病原体たちはやりたい放題なのでしょうか?そこで活躍するのが自然免疫。さきほどの、獲得免疫で活躍する攻撃部隊は、自分と自分以外を区別し、自分以外の者に攻撃をしかけます。例えば、病原体に感染したときは、ウイルスや細菌の一部(タンパク質)を目印とし、「あっ!自分じゃないヤツが体の中にいる!」と認識すると、攻撃部隊が感染細胞や病原体をやっつけます。しかし、獲得免疫が区別するのは、あくまで自己か非自己かです。臓器移植の際、他人の臓器が拒絶されてしまうことがあるのは、病原体のように悪さをするか否かではなく、自己か非自己かで免疫が見極めているからです。ところが、自然免疫は、大きな意味で自己と非自己を区別する点では同じなのですが、タンパク質のような細かいレベルではなく、自分の体の成分か否かで見極めます。ヒトは持っていないけど、細菌やウイルスは持っている独自の成分を見つけたら、「あっ!ヒトじゃないヤツが体の中にいる!」と認識し、排除します。そして、先ほどの獲得免疫を開始するためにも自然免疫の反応が必要です。クイックスターターで、病原体を軽くやっつけ、次の本格的な攻撃につなぐ先発部隊が自然免疫。スロースターターだけど強力な武装をし、排除する部隊が獲得免疫のイメージです。

  9. 以下、本題です。

  10. ジュールズ・ホフマン博士は、ショウジョウバエにおいて背中とお腹の向きを決めるToll遺伝子が壊れていると、カビに対する防御力が下がることを発見し、Toll遺伝子は感染防御にも働いていることを明らかにしました。ブルース・ボイトラー博士は、正常マウスでは細菌の細胞壁の成分・リポ多糖(LPS)を大量投与されると死んでしまうのに対し、LPS投与で死なないマウスでは、ショウジョウバエのToll遺伝子によく似た遺伝子・Toll様受容体(TLR)に変異が起きていることを発見しました。この発見は哺乳類における自然免疫の解明のさきがけとなりました。

  11. 以下、ラルフ・スタインマン氏の研究分野のちょっとした紹介。

  12. しかし、目立つ攻撃部隊だけが病原体の排除に大切というわけではありません。自分じゃない者の侵入を伝える役、伝令部隊も大事な役です。自分と自分以外を区別する人相書きは抗原と呼ばれるため、この伝令部隊は抗原提示細胞と呼ばれます。伝令部隊は、病原体やその一部を細胞の中に取り込み、消化したタンパク質(抗原)を細胞の外に出して、攻撃部隊(細胞傷害性T細胞、抗体産生細胞)や、攻撃部隊をサポートする応援部隊(ヘルパーT細胞)に伝えます。その伝令部隊のひとつが樹状細胞です。樹状細胞は人相書きを伝える役でもあるのですが、ただの伝令役ではなく、新兵を鍛え、病原体をちゃんとやっつけられるように武装化させる“教官”役も兼ねているため、プロフェッショナル抗原提示細胞と呼ばれます。現在は、樹状細胞を患者から取り出し、試験管で培養&抗原を食べさせ、患者の体に戻してあげるワクチンもあるほど、免疫応答で樹状細胞は重要な役割を担っています。

  13. これのことね:樹状細胞ワクチン療法 - Wikipedia

  14. 「自然免疫」と「獲得免疫」のしくみは、一見、私たちの生活には関係なさそうですが、この2つの研究が進めば、病気の解明やワクチンへの応用につながり、多くの人が救われるでしょう。この記事は、自然免疫、獲得免疫、樹状細胞など、様様な役者がでてきて複雑でしたが、私たち人間にも同じことが言えるのではないでしょうか。個性を持つ様様な人がいる複雑な社会の中、お互いに協力すれば、不幸を少しでも減らし、豊かな世界を築くことができるかもしれません。捕捉:10月2日に未来館で私が実演した受賞者予想では、京都大学・iPS細胞の山中先生、大阪大学・自然免疫の審良先生、そして、白血病の薬を開発したBrian Druker先生を紹介し、社内の勉強会で挙げた樹状細胞のラルフ・スタインマン先生は時間の都合でみなさんに紹介しませんでした・・・。あのとき言っていれば、今ごろ、みなさまから尊敬のまなざしをば。。。追記(10/4):スタインマン博士は残念ながら9月30日に逝去されていたとのことです。ご冥福をお祈り申し上げます。

最後のところに関して:2011年のノーベル賞受賞で日本人研究者は「次点」に泣いた - 発明通信社 (hatsumei.co.jp)

  1. 今年のノーベル賞受賞者の発表で、日本人意研究者が「次点」で泣いたような結果に終わり、何とも惜しいことをしたという感じがした。受賞してもよかった日本人研究者が、紙一重で「次点」に泣いたという意味である。生理学医学賞の受賞者は10月3日、日本時間の午後7時過ぎに発表になった。米スクリプス研究所のブルース・ボイトラー教授(53)、仏ストラスブール大 のジュール・ホフマン教授(70)、米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授と発表された。受賞理由は、ボイトラー、ホフマン教授が「自然免疫の活 性化に関する発見」、スタインマン教授が「樹状細胞と、獲得免疫におけるその役割の発見」だった。

  2. 人間の免疫機構は、外から侵入してきたウイルスや病原細菌などから守るようにできている。外敵を白血球のT細胞が認識し、同じ白血球のB細胞に抗体を作成 させている。抗体とは病原細菌やウイルスを殺してくれる武器である。この抗体、つまり武器を作って病原体を排除しておりこれが獲得免疫の機構とされてきた。B細胞は、同じ武器をいつでも製造できるように記憶している。T細胞はこの獲得免疫の司令塔の役割をしており、外敵が入り込んだら武器を製造して生体を守るとされてきた。

  3. ところがカナダ生まれの生理学者のラルフ・スタインマンは、樹状細胞という新しい細胞を発見して自然免疫と呼ばれる新しい機構の確立に発展させた。獲得免疫とは違った機構で生体の免疫機構ができているという新しい学説である。

  4. 樹状細胞を詳しく研究したボイトラーらは、この細胞が皮膚など全身に存在していることを発見した。そして樹状細胞が細菌やウイルスが侵入してくるとこれをいち早く探知して仲間を呼び集め、細菌・ウイルスを攻撃することを突き止めた。ボイトラーは、ヒトやマウスの樹状細胞にも同様の遺伝子があり、それをもとに作成されるたんぱく質が病原体を探知するセンサーの役割をしていることも発見 した。さらに獲得免疫機構でも、T細胞に抗体作成の指令を出しているのは、T細胞ではなく樹状細胞であることも発見した。

  5. 免疫のメカニズムを解明し、治療や予防方法の基本的な原理を根本的に変革させた画期的な業績であった。ところが騒ぎは発表直後から始まった。受賞した米ロックフェラー大のラルフ・スタインマン教授がノーベル賞受賞者発表の前の9月30日に68歳で死去していたのである。「ノーベル賞受賞者は生 存者に限られる」というルールは、ノーベル財団の規約にある。つまり亡くなった人にはノーベル賞は出さない決まりになっている。それが発表直前であろうと 10年前の死亡であろうと条件は同じになる。とするとスタイマン教授は、受賞取り消しとなるのではないか。しかしノーベル財団はそうはしなかった。受賞発表の時点で、生理学医学賞の選考委員会である カロリンスカ研究所ノーベル賞委員会が知らなかったので、生存と同じであるという屁理屈を言って押し通してしまったのである。これは権威あるノーベル賞の110年の歴史の中でも最大の不祥事であろう。もしも事前に分かっていたら、もちろん受賞者には加えなかった。生存しているか どうかそれだけ重い意味があるのなら、受賞を決定し発表する前の段階で念のために生死を確認するのが当たり前である。その手続きを怠ったのである。これは 単純ミスでは済まされない。というのは、ノーベル賞は1分野3人までという規約があるので、もしスタイマン教授が死亡と分かっていたら、もう一人受賞する人がいたかもしれないからだ。そうなると業績から見ても大阪大学の審良(あきら)静男教授(58)が最も有力は研究者だったと言われている。審良教授は、「トル様受容体(TLR)」というメカニズムを、特定の遺伝子の働きを止めたマウスを使った実験で次々に解明した。この研究の論文の引用回数 の合計は、2005年から4年連続で世界のトップ10になっている。うち2回はトップだった。ノーベル賞受賞者にふさわしい実績を残していた。スタイマン教授の業績は燦然と輝くものであることに変わりはないが、受賞者3人という枠を考えると、もしも・・・という考えになってしまうのである。

  6. 一方、化学賞でも「次点」の悲劇があった。受賞者はイスラエル生まれの化学者でイスラエル工科大で特別教授を務めるダン・シュヒトマン教授である。同教授 は、1982年にアルミニウムとマンガンを急冷して合金を作製し、エックス線を使って原子構造を調べる研究に取り組んでいた。電子顕微鏡で撮影した像を見ると中心から原子が五角形に広がっていた。固体を構成する原子の並びは、三角形、四角形、六角形などの形状ですき間なく結晶を 形成し、原子同士の距離や角度が整然と決まっている。あるいは原子が乱雑に散らばっている非晶質(アモルファス)の状態のどちらかである。シュヒトマン教授の発見した像は、この2つとは全く別のものであり、当時は何かの間違いではないかと言われていた。しかしその後の研究から、同じような個体が次々と発見され、結晶に準じる構造という意味から「準結晶」と名付けられた。準結晶は、熱や電気を伝えにくく、ものがくっつきにくい性質がある。フライパンやカミソリの刃などに応用されている。この分野では、東北大学多元物質科学 研究所の蔡安邦教授が大きな貢献をしている。準結晶は数百種類が発見されてきたが、その90パーセントは蔡教授が発見したものである。とすると蔡教授も受賞してもおかしくなかったのである。なぜ、外れたのか。ここからは推測でしか言えないが、多分、シュヒトマン教授の発見後の貢献では、 甲乙つけがたいと選考委員会は結論付けたのではないか。しかしそれにしても、最初の発見者とその後の貢献度の最大の研究者を組み合わせて授与するというこ とがあってもよかったように思う。そのような例は、これまでもよくあったからだ。蔡教授は間違いなく、次点に泣いたと言えるだろう。

[18] LinkedInで話が出ていたので:【医師監修】骨粗鬆症の治療薬、抗RANKLモノクローナル抗体とは? | 医師が作る医療情報メディア【medicommi】

  1. 抗RANKLモノクローナル抗体とは 「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」とは、骨密度の低下や骨質の劣化によって骨の強度が低下する病気です。発症すると、骨を壊す細胞(破骨細胞)と作る細胞(骨芽細胞)のバランスが崩れて骨がもろくなり、転倒などによる骨折の危険性が高くなります。モノクローナル抗体とは、特定の物質に結合する抗体として造られた薬のことです。「抗RANKLモノクローナル抗体」は、破骨細胞を作ったりその機能を促進する体内物質「RANKリガンド」(RANKL)に結合してその働きを阻害します。RANKLは骨芽細胞から生まれるもので、何らかの原因により過剰につくられると破骨細胞によって骨を壊していきます。抗RANKLモノクローナル抗体は、これを抑制することで骨密度を高めて骨粗鬆症を改善するほか、関節リウマチにおける骨びらんの進展や関節の骨破壊を抑えたり、多発性骨髄腫や骨巨細胞腫の治療に用いられることもあります。

  2. 抗RANKLモノクローナル抗体の治療薬は? 抗RANKLモノクローナル抗体の治療薬として「デノスマブ製剤(商品名:プラリア®)」があり、骨粗鬆症や関節リウマチの骨びらんの進行の抑制に使われています。骨粗鬆症の治療薬として使用する場合、通常、本剤の成分であるデノスマブ60mgを6カ月に1回皮下投与(注射)します。ただし、この薬の投与により低カルシウム血症があらわれる場合があるため、カルシウムおよびビタミンD製剤(デノタス®チュアブル配合錠)を併用します。ただし、過敏症の方や妊産婦には使用できないほか、男性への使用には注意が必要です。また、化学療法や血管新生阻害薬治療、副腎皮質ホルモン剤による治療を行っている場合には顎骨壊死や顎骨骨髄炎をおこす可能性があり、薬剤との相互作用にも注意が必要です。

  3. 服用時に起こり得る副作用や、服用時の注意点は? 背中の痛みやγ-GTPの上昇、高血圧、関節痛などのほか、消化器症状として口内炎、口腔ヘルペス、上腹部痛などが、皮膚症状として湿疹があらわれる場合があり、まれに蜂巣炎などの重大な皮膚感染症が出ることもあります。発赤、腫脹、疼痛、発熱などの症状が出た場合は放置せずに医師や薬剤師に連絡しましょう。また、まれにQT延長(特徴的な多型性心室頻拍をおこすことがある)、痙攣、テタニー(強直)、しびれなどを伴う重大な低カルシウム血症があらわれる場合があります。非常にまれですが顎骨壊死や顎骨骨髄炎などがあらわれる場合もあり、歯肉の痛みや腫れ、炎症、歯のぐらつき、顎のしびれなどがあれば医師や薬剤師への連絡が必要です。また、この薬による治療の中止後に多発性椎体骨折(背骨の骨折)があらわれる場合があります。疑わしい症状があれば、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

  4. おわりに:破骨細胞を活性化させる体内物質に結合してその働きを阻害し、骨密度を高めます 抗RANKLモノクローナル抗体は、破骨細胞を作ったりその機能を促進する体内物質RANKリガンド(RANKL)に結合してその働きを阻害し、骨密度の低下を抑え骨粗鬆症を改善します。主な治療薬として「デノスマブ製剤(商品名:プラリア®)」があり、低カルシウム血症があらわれるのを避けるために、通常、カルシウムおよびビタミンD製剤(デノタス®チュアブル配合錠)が併用されます。

  5. 免疫いじると、思わぬところに影響が出るってこと。まだまだこれから研究が必要な分野ってことです。


そう言えば、2015年だったか、ブラジルに移住して医学部を目指している浪人生の女の子をスカイプ英会話の練習相手に選んでフリートークをしていた時に「このままじゃいつか人間はバクテリアやウイルスに負ける(抗生物質や抗ウイルス剤がトークのお題だったのね)」って話が出てきて、俺は「じゃあ、遺伝子いじって免疫増強せないかんね。」って言ったんだが・・・。まあ、冗談だったんですけど・・・。ホントにそうなるかもしれんね、将来は・・・。

2018年末の記事だが」今こそ知っておきたい「ゲノム編集」の大きな可能性 「ゲノム編集ベビー」発表が私たちに突きつけた課題(前篇)(1/5) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

  1. 最近またこの話題がニュースになってたからな。近況報告みたいな感じで。

  2. 世界中を驚愕させた、中国での「ゲノム編集による子どもの誕生」のニュース。今回の出来事は、技術の進歩とともに直面するさまざまな問題を、早くも社会に突きつけることになった。ゲノム編集にはどのような可能性と問題点があるのか、そして今後の議論はどこに向かうのか。サイエンスライターの島田祥輔氏が2回にわたり解説する。(JBpress)

  3. 11月26日、「ゲノム編集」という方法で受精卵の遺伝子を人為的に変えた赤ちゃんが誕生した、というニュースが世界中を駆け巡った。 これが事実かどうか現時点では不明だが、秘密裏に行われたこと、技術的・医学的・倫理的問題が多く含まれていることから、多くの批判が寄せられている。 ただ、これを機に「ゲノム編集とは何か?」「ヒト受精卵へのゲノム編集は何が問題なのか?」について考えるのは、意味のあることだろう。 そこで前篇となる本記事では、ゲノム編集とはどのような技術なのか、簡単な原理と応用研究を紹介する。後篇では、ヒトの受精卵にゲノム編集を施すことの何が問題なのか、整理する。

  4. そもそも、このニュースは本当なのか? 本題に入る前に断っておきたいのが、今回報道されたことが本当なのか不明であることだ。 本来、ヒトを対象にした試験は、所属機関である大学や医療機関の倫理委員会の承認を受け、結果がある程度そろったら(よい結果だったかどうかに関係なく)学術誌に論文を投稿し、掲載されたら正式に発表するのが通常のフローだ。 ところが今回は、『MIT Technology Review』の特ダネから噂が広がり、直後にAP通信の独占インタビューで明らかにされたという経緯になっている。研究者が所属する大学ですら事前に報告を受けておらず、独立委員会を立ち上げて調査に乗り出すと声明を出した。倫理委員会に申請すらしていなかったのだろう。

  5. 報道の2日後には、第2回ヒトゲノム編集国際会議にHe氏が登壇し、関連するデータを示した。その様子はアーカイブ(Session 3の1:15:30あたりから)ですべて見ることができる。ただ、本稿執筆時点では論文は発表されておらず、第三者が検証するために必要な生データも公表されていない。 つまり、壮大なフェイクの可能性も残されている。 仮に本当だったとしても、技術的・医学的・倫理的な問題が多く指摘されている。このうち、技術的問題を理解するためには、ゲノム編集という技術について簡単に知っておく必要がある。 筆者はこれまで、ゲノム編集に関する記事をいくつか書いてきて、トークイベントなどにも参加してきた。改めて、ゲノム編集という技術がもつ可能性を探っていこう。

  6. どうして遺伝子が体の特徴を決めるのか? 最初は勉強タイムになるが、イラストを見ながら読み進んでほしい。 まず、ゲノム編集という言葉にある「ゲノム」とは、「ある生物がもつすべて遺伝子」という意味だ。ヒトなら、2万2000種類あるとされる遺伝子すべてを指す。 遺伝子は「DNA」という物質からできている。遺伝子にある情報をもとにしてタンパク質が作られ、そのタンパク質が体内でさまざまなはたらきをする。異なる遺伝子からは、異なるタンパク質が作られる。 大まかな言い方をすれば、「遺伝子をもとに、体を特徴づけるタンパク質が作られる」となる。胎児の段階で心臓を作るという重要なことだけでなく、お酒に強いかどうかというちょっとした個人差の中にも、遺伝子が関係するものがある。

  7. イラストで分かるゲノム編集 ゲノム編集は、遺伝子の一部を書き換える技術だ。いくつかの方法があるが、2013年に開発された「CRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)」という方法は簡便かつ安価で、一気に世界中の生命科学の研究室に広まった。 CRISPR-Cas9では、DNAを切断する「Cas9」と、切りたい場所を探す「ガイド役」が1組となって細胞内に入ると、狙ったところのみのDNAを切断する。細胞内では、切断を修復する機能が備わっているが、そこで修復ミスが起きてしまう。このミスを利用して、「遺伝子の機能をなくす」のがゲノム編集だ。 ゲノム編集ができるのは、機能をなくすだけではない。修復するとき、あらかじめ別のDNAの断片を入れておくことで、その断片を「組み込む」こともできる。 遺伝子が変われば、できあがるタンパク質も変わり、体の特徴が変わるという仕組みだ。 似たような方法に「遺伝子組換え」があるが、遺伝子組換えの成功率は1%以下であるのに対し、ゲノム編集の成功率は数十%ともいわれる。ゲノム編集のほうが安価かつスピーディーだ。

  8. 農業問題を解決、エイズやがんを治療できるかも 基礎研究では、病気となるように遺伝子を変えたマウスで、病気の原因解明や治療法発見などのために使われている。

  9. ちなみに前述の審良静男さんはここが上手でな。

  10. また、農作物、水産物、畜産物など食品分野への応用も進んでいる。 医療においても、海外で臨床試験がいくつか行われている。いわゆる「遺伝子治療」と呼ばれるものだ。 例えば、エイズを発症したHIV(ヒト免疫不全ウイルス)患者から、免疫に関わる「T細胞」を採取し、HIV感染の目印となるタンパク質を作る遺伝子を壊して患者に戻せば、HIVは感染する手立てがなくなるため、エイズを治療できる可能性がある。アメリカではすでに臨床試験が行われ、HIVの検出量が下がったと報告されている(Tebas et al., N Engl J Med, 2014)。 同様の方法で、がん細胞に攻撃できるようにT細胞をゲノム編集する「CAR-T療法」も研究されている。 ただし、この方法を悪用することで「遺伝子ドーピング」という問題が浮上するのは知っておいていいだろう。例えば、血液で酸素を運ぶ赤血球を多く作らせるように遺伝子を改変すれば、酸素を多く運べるようになり、持久力が勝負となる長距離競技で有利になるかもしれない。この問題に対しては、世界アンチ・ドーピング機構は先手を打ち、2018年1月に発効した禁止リストでは「遺伝子編集(ゲノム編集)物質の使用禁止」が盛り込まれた。

  11. 話を元に戻そう。治療目的で遺伝子を変えることへの懸念はあるが、患者がメリットもリスクも受け入れて同意のもと、治療効果や副作用を丁寧に追跡するという点では、新しい医療機器や治療薬を使うのと大きく変わらない。遺伝子が変わるのは一部の細胞のみで、そこから精子や卵子が作られることはまずないため、変化した遺伝子が子孫に伝わることはない。

  12. 問題のレベルがまったく違う、受精卵へのゲノム編集 ところが今回は、“受精卵”にゲノム編集を行ったという。これは、患者の一部の細胞でゲノム編集を行うこととは意味合いがまったく異なる。ここまで述べた例とは、完全に切り離して考える必要がある。 受精卵からは、胎盤を含め、人体を構成するすべての細胞が作られる。受精卵の遺伝子を変えるということは、体のすべての細胞に含まれる遺伝子を変えるということだ。当然、そこには精子や卵子も含まれるため、その変化は次の世代以降にも引き継がれる。 遺伝子を変えたことによるメリットとリスクを、まだ生まれてもいない子どもと子孫が負うことになる。当然、本人の同意はない。 今回の場合、前述したHIV感染に関わる遺伝子の機能を失わせ、HIVに感染しにくくしたとされている。では、リスクには何があるのだろうか。 後篇では、技術的、医学的、倫理的観点から問題をまとめ、今回の騒動の本質に迫る。

遺伝子操作の双子誕生、誰も言わない問題の本質とは 「ゲノム編集ベビー」発表が私たちに突きつけた課題(後篇)(1/5) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)

  1. 技術的問題――本当に狙った遺伝子「だけ」変わったのか ゲノム編集は決して「完成された技術」ではない。大きな問題は、狙った遺伝子以外の場所も書き換えてしまう「オフターゲット効果」だ。もし、別の遺伝子が書き換わったとしたら、新たな病気を引き起こす可能性がある。 また、細胞が1個のときではゲノム編集が起きず、細胞が2個に分裂した後で、片方だけゲノム編集が起き、もう片方では起きないことも想定される。「モザイク」という現象で、最終的には、ゲノム編集された細胞とそうでない細胞が混ざった状態で体が構成される。どのような影響があるのか、ないのか、未知数だ。賀氏は、生まれた双子の細胞を調べたところ、オフターゲット効果は確認できなかったと主張したが、それを第三者が検証するためのデータが公開されていないことも問題である。モザイクについても、どの程度検証されたのか不明だ。

  2. 野心家だが、やることが雑だったってもっぱらの評価だ。

  3. ただ、自動運転やBEVや再エネやAGIなんてので、金融機関が「個性を隠して」世論形成を企むより俺は「人間的」と思うがね。

  4. 医学的問題――すでにHIV感染を防ぐ方法がある 今回については、医学的なリスクも多く指摘されている。 賀氏は、エイズを発症させるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染に関わる遺伝子「CCR5」の機能を失わせ、生涯にわたってHIVに感染しにくくしたと主張している。 確かに、CCR5遺伝子が機能しない人は欧米の白人で見つかっており、HIVに感染しにくいことが分かっている(Dean et al., Science, 1996)。しかし、一方で「西ナイルウイルス」という別のウイルスに感染しやすいという報告がある(Glass et al., J Exp Med, 2006)。また、インフルエンザウイルスに感染した時の死亡率が上昇するデータもある(Falcon et al., J Gen Virol, 2015)。 つまり、単純に感染しにくくなったという「底上げ」になっていないのだ。なお、このデータは欧米の白人のもので、アジア人でどうかは不明である。 また、現代ではHIVに感染しても、薬を適切に飲むことでエイズの症状をかなり抑えることができる。また、親から子どもへのHIV感染を防ぐ方法も確立されており(体外受精や帝王切開など)、実際に賀氏も、父親からの感染を防いだ状態で受精卵を作った。 これらの背景から、HIV感染を予防するためのゲノム編集は、医学的な必要性がまったくないという批判が多く寄せられている。技術的課題で述べたオフターゲット効果も考えると、得られる(かもしれない)メリットより、予想もできないリスクがあまりにも大きすぎると言わざるを得ない。

  5. 人体実験する前に動物実験しとけばよかったんでしょうけど。

  6. まあ、患者を助けるのが仕事の医者だからなのか野心家だったからなのか、そこはすっとばしたと。

  7. 倫理的問題――治療か強化か、線引きできるのか オフターゲット効果などによる悪影響は、今回生まれた子どもだけでなく、孫以降も被ることになる。もし、孫が生まれた後で重大な悪影響が分かったとしたら、取り返しがつかないかもしれない。 また、受精卵へのゲノム編集については、生まれてくる子どもは意思を表明できない。つまり、本人の同意なしで行われる。生まれた直後で意思表明ができない赤ちゃんが病気のとき、親が代理となって「治してほしい」とお願いするシチュエーションに似ているように思えるが、今回のように「通常の人間と同じくらいHIVに感染しやすい」を病気と見なしてよいのだろうか。

  8. だから、動物実験しとけばよかったんでしょうけど。

  9. ただし、筋ジストロフィーやハンチントン病など、重篤な遺伝性疾患の場合は意見が分かれるだろう。実際、ある遺伝性疾患をもつ方で、受精卵にゲノム編集を使って「病気の連鎖をここでおしまいにしたい」という意見を聞いたことがある。このような強い意思を無視することはできない。 ゲノム編集に限らず、すべての医療行為に「絶対」はなく、少なからずリスクは存在する。ゲノム編集の正確性がさらに増し、オフターゲット効果をかなり抑えられるようになれば、ある段階から多くの人が受け入れる将来がやってくるかもしれない。 しかし、治療できるということは、強化できるということでもある。受精卵へのゲノム編集は、どこからが治療または予防で、どこからが強化なのだろうか。その線引きは、誰がどう決めるのだろうか。

  10. 「中国だから」は関係ない、問題の本質 今回、中国の研究者が行ったということで、中国全体を批判するコメントをいくつも見聞きした。筆者は、あるテレビ局から今回のことについて電話取材を受けたが、そのときも中国批判につなげる意図が垣間見られた(説得した結果、放送ではそうならなかったが)。 しかしそれでは、問題の本質を見失うことになる。 今回の問題の本質は、「個人または少数のチームでできてしまった」ことであると、筆者は考えている。それだけ、ゲノム編集は簡単に、安価にできる。不妊治療クリニックで顕微受精(卵子に直接精子を注入する方法)ができる設備があれば十分なくらいだ。必要な材料も、研究目的と称すれば比較的簡単に入手できる。2015年にNHKで放送されたドラマ『デザイナーベイビー』では、この問題が描かれた。 日本は体外受精の実施件数が世界一(浅田義正、河合蘭 著『不妊治療を考えたら読む本』講談社より)であることを考えれば、受精卵を集めやすい日本こそ、受精卵へのゲノム編集が行われる環境が整っていると見なすこともできてしまう。 不妊治療クリニックの医師のもとに、「どうしてもゲノム編集をやってほしい、あなたの面倒は一生見る」というパトロンが現れたと想像しよう。オフターゲット効果などの懸念事項を十分に検証せず、大きなリスクを背負った子どもが日本の不妊治療クリニックから誕生する余地は十分にある。

  11. 日本の規制は世界的に見ると緩い では、受精卵の遺伝子を改変することに対して、各国で規制はどうなっているのか。 フランスやドイツでは法的に禁止しているが、アメリカでは連邦予算を使うことを禁止しているだけであって、民間団体からの研究費で実施することまでは規制していない。イギリスは基礎研究に限定し、当局に事前申請して承認された場合のみ実施できる。中国は、研究指針で禁止しているが、法的拘束力はなく、罰則はない。 日本は中国と同じで、指針レベルの規制にとどまっている。厚生労働省の「遺伝子治療等臨床研究に関する指針」第一章第七に「人の生殖細胞又は胚の遺伝的改変をもたらすおそれのある遺伝子治療等臨床研究は、行ってはならない」とある。 しかし、この指針における「遺伝子治療等」は、「遺伝子又は遺伝子を導入した細胞を人の体内に投与すること」と定義されており(イラストの一番右)、今回のゲノム編集のように「遺伝子を導入せず、一部を変えるだけ」という事態(イラストの真ん中)は想定されていない。 つまり、現行の指針を厳密に解釈するなら、今回の実験は、日本では違反にすらならないことになってしまう。 この「抜け穴」は以前から指摘されており、文部科学省の生命倫理・安全部会は現在、新たな指針を作っている。ゲノム編集で子どもを誕生させることは禁止する一方で、基礎研究では認める方向で調整が進んでいる。ただし、これも法的拘束力はない。

  12. 政治家が決めたルールの影響を受けるのは若者 繰り返すが、ゲノム編集を施した受精卵から子どもを作ることは、子どもへのリスクがあまりにも大きすぎる。 学術団体の総意として、技術的・医学的・倫理的問題から「受精卵にゲノム編集を行って子どもを誕生させることは現状では無責任」という趣旨の声明が出ている。 しかし、「現状では」という注意書きであり、永久的な禁止ではない。ゲノム編集技術の進歩に伴って継続的に議論するとしており、将来的な可能性を完全に捨てていない。 なぜなら、技術的問題がある程度解消され、医学的必要性が認められるようになれば、社会が受け入れるかもしれないからだ。 ヒト受精卵や精子、卵子へのゲノム編集にまつわる問題には、どのようなリスクがあり、そのリスクがどれくらい小さくなったときに何を受け入れるかどうか、すぐに答えられるものは少ない。 しかし、一人ひとりがしっかり考えて周りの人と議論し、専門家がその声を国に届けるという、市民レベルから国レベルまで関係者が協働して連続的な議論をすることで、社会全体としての合意形成ができるだろう。 第2回ヒトゲノム編集国際会議国際会議で賀氏が登壇した翌日、受精卵へのゲノム編集問題の一般向けアプローチについて、日本科学未来館(東京都)の取り組みが紹介された(アーカイブのSession 3の36:00から、筆者もいくつかの取り組みに協力した)。高校で実施したワークショップで、ある高校生から次のような感想が寄せられた。「この問題を考えて、とても疲れた。でも、もし私たちが議論しなかったら、政治家がルールを決めてしまう。その影響を受けるのは政治家ではなく、私たちだ」 この技術を使う可能性がある若い人たちにこそ、ぜひ議論に参加してほしい。そのための仕掛けを作ることが、最も大切なことだろう。

  13. 無知では何もできんから、勉強してもらうことやね。若い人に期待しましょ。

  14. 実験は簡単っちゃー簡単だが、確かめなければならないことがムチャクチャに多くてめんどくさい分野だ。

  15. ところで、米国もITとメディカルくらいしか残ってない感が有る。日本も製造業縮小が進む一方だ。米国のようにITとメディカルくらいしか残らないって予想もまんざら捨てたものではないかもしれない。


by T. H.


LinkedIn Post

[1] Materials/Electronics

  1. Fermi Level (2018/02).

  2. Vacuum Polarization, and Polariton (2018/02).

  3. Current Status on ReRAM & FTJ (2023/03).

  4. Fermi Level 2 (2023/11).

  5. Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton 2 (2023/11).

[2] Electrochemistry/Transportation/Stationery Storage

  1. Electrochemical Impedance Analysis for Li-ion Batteries (2018/02).

  2. Electrochemical Impedance Analysis for Fuel Cell (2020/01).

  3. Progresses on Sulfide-Based All Solid-State Li-ion Batteries (2023/05).

  4. 国内電池関連学会動向 (2023/05).

  5. Electrochemical Impedance Analysis for Li-ion Batteries 2 (2023/12).

[3] Power Generation/Consumption

  1. Electric-Power Generation, Power Consumption, and Thermal Control (2020/07).

  2. H2 & NH3 Combustion Technologies (2020/12).

  3. Electric-Power Generation, Power Consumption, and Thermal Control 2 (2023/12).

  4. H2 & NH3 Combustion Technologies 2 (2023/12).

[4] Life

  1. Home Appliances I (2021/06).

  2. Home Appliances II (2021/09).

  3. Home Appliances III (2023/12).

[5] Life Ver. 2

  1. Human Augmentation (2021/11).

  2. Vehicle Electrification & Renewable Energy Shift I-LXXXI (2022/01-2022/12).

  3. Human Augmentation II (2023/12).

[6] 経済/民主主義

  1. 経済/民主主義 I-LIX (2022/12-2023/05).

  2. 記事抜粋1-198 (2023/05-2024/XX).

Published Articles' List (2004-2005, 2008-2011, 2015)

  1. researchgate

  2. Google Scholar

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?