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オンライン観光-既に始まっている未来

元教員でも生きていけます。僕がその証明になります。

今の自分の属性の一つが、オンライン体験の運営。

オンライン体験、オンライン観光。その可能性の広がりに一人で楽しくなった今朝。

今と地続きの未来、既に始まっています。

自治体の方、地域おこしに関心のある方、これは可能性の宝庫ですよ…!

シロウトなりに一生懸命に書いてみます。今時点での僕の思考の置き石、セーブポイントとして。


オンライン観光、その一例

3月に教員を退職、声をかけてもらってオンライン体験フェスの運営に関わってきました。

子どもの日に開催した第一回はこちら。


ここから話が広がって、7月25日には四国オンライン体験フェス


さらに仲間が運営に関わった、オンライン青森夏まつりと続いてきました。

オンライン体験、オンライン観光。つまりオンラインを使った地方の活性化。それは既に始まっています。


オンラインで観光するとはどういうことか

以下、四国オンライン体験フェス(以下「四国フェス」)を例にとって話を展開します。

四国4県、高校から企業まで多種多様な出展者が出そろい、ZOOMを使って参加者に講座をしたり、双方向体験を提供したりしたこの一日。

四国フェスの事前申し込みが1000人超、延べ参加が3000人超として、これをどう見るか。


まず、この数にリーチする広告を従来の方法で打つとしたら、特に地方自治体にとってそのお金や手間は相当なはず。効果も見えづらいですし。

オンラインというツールを使うことで、極端に言えばかかる費用はZOOMの有料アカウント代だけになるとも言える…!
(実際には、四国フェスではコンサル代やZOOMサポート代などもいただきました)

ましてこの1000人(3000人)は何かしら進んで四国フェスに参加してくれたと言えるわけで、その意味でもこれまでの広告営業とは一線を画すはずです。


さらに。四国フェスでは町長自ら、あるいは現地の農家さんや町の人自ら出展者になったことで、ZOOMを介して参加者と直接やり取りをしました。

その場で質問に答えたり、「○○が見たい」という要望に合わせて現地を紹介したり。そうしたことで「名前と顔を知る○○さん」として参加者と繋がったわけです。

これが、何よりものすごいことだと思いませんか。


例えば僕が愛媛県に旅行に行ったとします。そこで町長さんや農家さんと知り合う可能性はとても低いわけです。でもオンラインを通したからこそ、僕はあの町長さんに近しい感情を抱いている。

東京に住む僕にとって、大阪よりも四国の方が近いという状態。距離を飛び越えた状態は、オンライン体験がもたらした現象です。

後述しますが、こうした「心の近さ」が、何より大切な成果。これまで様々な取り組みを通して実現したいと願ってきた、その本来のものではないでしょうか。


申し込みが必要かつ双方向の体験に参加したということは、従来の宣伝とは絶対的に違う意味をもつこと。

参加者が受け身に情報を受信するだけではなく、アクティブな参加を要求するものであって、だからこそ距離も近くなりやすい。心の中に確かに根付く場所になりやすい。

大都市よりも、地方が近い。行ったことがないのに、どこか懐かしい。「田舎」という言葉から、連想する場所になる。


きっとすぐに結果が出るものではないですし、来場者数のようなハッキリとした数というよりは「なんだかHPに東京からのアクセスが増えた」とか「四国に旅行してみようという声がTwitterで増えた」とかそういった形で影響が出るものなのでしょうが…


観光におけるリアルとオンラインのハイブリッドとは

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上に書いた「心の近さ」が、オンラインとリアルとを繋ぐカギになると考えます。


ひょっとしたら、僕が愛媛県へ実際に伺うことは無いのかもしれません。

それでも心に残る場所であることで、何かの折に思い返し、離れていても出来ること(ふるさと納税など)があれば優先的に選ぼうと思う、ニュースで名前が出れば気に留める、いつか行きたい場所の候補であり続ける…。

オンライン体験がもたらす「リアル」とは、きっとこれだけバリエーションがあるものなのだと思います。

ですから四国フェスの「結果」は、単に訪れた人の数だけではなく、まして経済効果ではなく、「四国の地が人が心の中に根付いた人の数」で測りたい。それは数値で測りにくいものではありますが。


そんな風に「確かな位置を占める」ことこそが、これまでと全く違う効果であると思います。

実際に行ったって、魅力を実感できずに通り過ぎていってしまう場所、ありますもん。


そして、四国フェスのような機会が定期的にある状態を想像してみる。

オンラインで魅力を知る、リアルで気に留める、またオンラインでそれが広がる。そんな繰り返し…。

僕は今、「リアルとオンラインのハイブリッド」を、こういうことだと捉えています。


オンラインだから可能性は爆発的に広がる

これまでなされてきた地域活性化の取り組みに「オンライン」を掛け合わせてみます。

オンライン地域おこし協力隊、オンライン観光大使、オンラインUターン、オンラインIターン…

離れた場所に暮らしていても、昔住んだ場所、少し詳しい場所、好きな場所をPRできる。

子どもがいても、転勤があっても、自分が選んだ地域と人生の一部をともにできる。

その人に触れて、実際に行ったことがあったり無かったりしながらも、四国に心惹かれる人が増える。

そうして北海道に沖縄にアメリカに中国に、「四国」を近しく感じる人が居続ける…


オンライン観光の黎明期である今。大切なのはきっと、こんな「あり得ること」の妄想をすることだと思っています。

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今後、以下のようなことについてノウハウが蓄積されていくはずですから、オンライン観光はますます当たり前のことになっていくでしょう。

①出展者・情報提供者をどのように集めるか(見つけ方、その発想の仕方、声かけの仕方…)
→外からの目、中からの目、そうしたものが掛け合わされることで今思いつく以上の可能性が広がっていくはず。

②オンライン体験や、ひょっとしたら誰かに伝える経験自体が初めての出展者さんが、内容の質を担保するために必要な手立ては何か。

③伝えるプロではなくシロウトだから出せる味は何か
→四国フェスでのオンラインお遍路の感動は、プロではないから出せたもの。案外そうした味こそが大事なはず。
https://www.youtube.com/watch?v=bODoQoxR4Qc&t=5s

④単純な数字でない「オンライン観光」の効果の測り方は何か。
→長い目、あるいは本来の目、または未来を見る目。大げさに言えば我々の成熟度を一段階上げる時が来ているのでしょう。


この記事の要約

・オンライン観光、その一例
・オンラインで観光するとはどういうことか
・観光におけるリアルとオンラインのハイブリッドとは
・オンラインだから可能性は爆発的に広がる



今大切なのはきっと、あり得ることの妄想をすること。

今と地続きの未来、既に始まっています。

オンライン観光にご興味もっていただければ、是非お声かけください。いっしょに考えていきましょう。

お読みいただき有難うございました。

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