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レベルの高い高校へ行く意味

私は都内で塾講師をやっている。
受験生やその保護者と志望校の話をしていると、必ずと言っていいほど話題となるのが「頑張って上のレベルの高校に行くべきか、自分の身に合った高校にすべきか」

今回は、これに対する私の回答をお話しする。

◆上を目指せ

これが結論。
迷ったら上を目指すべき。

中学受験や大学受験では、不思議とこの話題を聞かない。
中学受験で2校に合格した場合、たいていは上のレベルの学校を選ぶだろう。

国立大学受験なら「より受かりやすいから」という理由でレベルを下げることはある。
しかし、上のレベルのA大学と下のレベルのB大学、どちらも100%受かるとしたらどうだろう。全員がA大学を受けるはずだ。

ではなぜ高校受験では戸惑うのだろうか。
そこで出てくる一番の理由(=不安)は、高校の勉強についていけるか。

普通科高校に進むなら、たいていは大学進学を考えている。
それなのにクラスで下の方にいたら大学には行けない。だったら高校のレベルを1つ下げて、クラスの上位にいた方が大学入学では有利なのではと考えるのだろう。
そういうケースもなくはないが、一般的には上のレベルの高校に行った方がいい。

最大の理由は「レベルの高い子が常に周りにいる」ことだ。
高校生は周りに影響を受けやすい。
その周りが「予習は当たり前」「国立大に進むのが当たり前」「授業を100%理解しようとするのが当たり前」という行動をとっていれば、必ず影響される。
ラクな方への誘惑が少ないのは、大きなメリットと言える。

偏差値2~3くらいの差なら高校入学前、3月の一か月間で充分に追いつける。

また、学力が低いのに間違って受かることなど、定員割れしない限りまずない。
心配せずに上を目指してほしい。

◆上の高校に行く子がレベルを下げてたら

中には「この子、本来ならもう1~2ランク上の高校に行けるだろう」なんて同級生も高校には少しはいるだろう。家が近いとか部活目当てで高校を決めるような子だ。

そんな同級生であってもバケモノのようにハイレベルな子ではない。
むしろそういう子には近づいて、いい影響を受ければいいだけだ。
(向こうから、レベルの低いキミに愛想をつかすことはある。その場合はあきらめよう)

超天才児、麒麟児は都立高校にはそういない。
彼らの大半は中学受験をし、筑駒や開成や桜蔭中学校に通っているからだ。
都立高校トップの日比谷高校であってもそれは言える。日比谷から東大理科Ⅲ類(定員100名、日本最難関)に合格したのは平成以降では1人だけ。2014年度の前は1977年度らしい。
優秀な子はたくさんいるが、超人はほとんどいない。  
(東京以外で、私立中受験が一般的ではない地域なら公立高校にもスゴいやつはいる)

くり返すが、勉強についていけるかどうかなど考える必要はない。
その高校に合格するということは、そこの勉強についていけるという資格を得たということだ。

安心して上を目指そう。
そうして憧れの高校に入る資格を手に入れてほしい。

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