見出し画像

003 プロジェクト・仕事の流儀

プロジェクトを進める場合、内部で行う作業と外部に委託する仕事があります。しかし仕事という言葉、様々な意味と解釈がありますが今回は「仕事を投げる側」と「仕事を受ける側」といった視点で見てみましょう。
大企業と中小企業、簡単に言うと「仕事を投げる側」と「仕事を受ける側」を共に経験した立場から、そこには異なるスキルや覚悟が必要とされます。プロジェクトリーダーが何を考えているか?を理解できると「仕事を受ける側」のコツがつかめるかもしれません。

1.プロジェクトには必ずゴールがある

プロジェクトには目に見えるゴールがあり、その結果で判断されるという厳しい世界であります。プロジェクトリーダーは内製・外製含めプロジェクト全体の成果を意識しなくてはなりません。その為の手法は?今回は目に見えるKPIやゴール設定なんていうテクニカルな事はさておき、最も大事な事はコミットと熱い信念です。これを言うと『根性論ですか?』と言われますが(笑)。

2.依頼する側の覚悟

もちろん、成功するためには色々な要素が必要になりますが、経験値から言わせて頂くと、プロジェクトの成功において最も重要なファクターは「依頼する側」がその仕事をどれだけ「自分事」として捉えているかによって、成功するかしないかが決まると感じています。特に委託先に対しては「俺はこの仕事の結果として何を得たいのか」「目に見えない部分で何を進化させたいのか」といった要件定義では見えない「何か」をしっかりと伝えきること。

プロダクトを造るうえで、スタート時には「依頼する側」と「受ける側」の肌感覚や解像度は明らかに違います。それを乗り越え依頼する側&受ける側のパッションが燃え上がりシンクロした時、お互いのコミットメントは最高気温になります。(笑)それが出来るか否かで成否が決まると思っています。だから営業と話をしてこれらが理解してもらえないと直接製作者にコンタクトすることは多々ありました。逆に言うとその一体感を築けなかった場合、プロジェクトは完結したとしても、進化が無かったと言えます。

3.受ける側の覚悟

クライアントのビジョンやミッションを実現するところに入り込んで、同じ目線に立って伴走しながらコミットしていけるかどうか?これが大事な要素です。殆どのケースは受ける側は依頼元よりも規模が小さい中小企業やフリーランスであることが多いでしょう。限られたリソースと厳しい制限時間の中で依頼された作業をする。これは仕方のない現実ですが、これだけではクライアントの心を掴むことは出来ません。何故なら、出来る貴方に任せたから出来て当然だと思っているからです。

クライアント側のリーダーはプロジェクト全体の完遂が最大の関心事であると同時に、頭の中には「次はどうするか?」「見えない成果や新たな発見は何か?」を常に考えているのです。時と場合によってはこちらの方が大事であることもあるのです。大企業の場合、成功したプロジェクトリーダーは更に大きな、高難度のプロジェクトに投入されます、と同時に出世していくわけで、そこには次に繋がる「何か」がとても重要な要素を占めています。成果物に対する厳しい判定もある一方、「次回一緒にやるかどうか?」「その価値はあるか?」は成果とは全く別の座標にあるのです。もしここでクライアントの隠れた期待というかツボを得られると「次も一緒にやりたい!」となり、でなければ他社に鞍替えされる可能性は十分にあります。

4.見えない成果や新たな発見を見抜け

特に営業担当はこのクライアントの隠れた期待「見えない成果や新たな発見」をどこまで見抜き、共有、シンクロ、サポートできるかの手腕が問われますね。技術担当は成果だけでなく、その発展性や応用性、意味を含めアピールすることが求められます。営業担当と技術担当という役割分担が存在するならここを押さえましょう。営業も技術も一人でやらざるを得ない小規模やフリーランスの方であれば両方をこなすしかありません。しかし、そこには大きなメリットがあります。クライアントとシンクロした貴方自身が製作者になるからです。クライアントにとってこれほど信用できるダイレクトな関係はありません。チャンスは十分にあります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?