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日本一稼ぐ弁護士の仕事術/福永活也「論理的思考力」と「直感的実行力」を身に付ける方法


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はじめに
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こんにちは。伊藤 航です。
いつも本の紹介をご覧いただき、誠にありがとうございます。

本日は弁護士・実業家・冒険家である福永 活也(ふくなが・かつや) 氏の『 日本一稼ぐ弁護士の仕事術 』をご紹介いたします。

 本書では、私がこれまでいろんな場面で気付き、磨き、実践してきた様々な考え方やエピソードをお話ししていきます。意識を変えるために、その一助になるような言葉や考え方を、本書から一つでも見つけていただければ、著者として嬉しく思います。

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スピードは最強の専門性になる

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 私が弁護士2年目の時に、当時の法律事務所内では圧倒的なスタープレイヤーだと思っていた先輩に何気ない会話の中で言われた言葉です。

「最近の弁護士は、ともかく深い専門性や最先端の知識、特別なスキル、経験を得ようと試行錯誤している。しかし、弁護士業もサービス業であり、誰よりもスピードがある、誰よりも丁寧、誰よりも依頼者と感情を共有するといったことでも、クライアントには十二分な訴求力になる。そして、これらは弁護士1年目からでも追及することができる」

 ちなみにこの先輩は、いつでもすぐに海外出張でさえ行けるように、常に小型のキャリーケースに着替えやパスポートを入れて持ち歩いているような人でした。私はこの話を聞いた時、ビジネスマン人生で過去最大の衝撃が走ったのをはっきりと覚えています。確かに、深い専門性や最先端の知識で勝負しようと思えば、キャリアの長い弁護士には中々勝てません。しかし、スピードであれば勝つことができるかもしれない。

 私は、それまでもスピードを意識していましたが、これ以降一層強く継続的に意識するようになり、一例を挙げれば、基本的に24時間いつでも全てのメールに1時間以内に返信するようになりました。深夜であっても、パソコンに送られてきたメールが携帯に転送されてきたことがわかると、少し目を覚まして内容を確認し、必要によっては起き上がってパソコンを立ち上げて返信していました。クライアントからすると、メールを送り、返答を待っている時間には多かれ少なかれ待つストレスが発生します。こうすることで、それを極力減らすこともできます。

 また、クライアントに対して、本当に24時間起きて仕事しているのではないかというぐらいスピーディーかつパワフルでエネルギッシュな印象を与えることもできます。深夜にメールの対応をするといっても、せいぜい週に1、2回あるかないかであり、その都度5分から15分の時間をかける程度のものです。しかし、私にメールをしてくれた相手からすれば、その1回の連絡に対して即座に返答が来ると、365日24時間体制で活動しているかのように錯覚してしまうのです。これは、小さな手間で大きな評価を得られて、とてもお得です。

 そして、スピードにこだわって仕事をすると、自然と手元に留まっている進行中のタスクは減っていくものです。結果としていつでも余裕をもって機動的に考えて動けるようになり、仕事の質も必ず上がっていきます。

すると、本当に深い専門性や幅広い知識経験がある人の仕事に匹敵するような仕事ができるようになっていきます。

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大志よりも一日一日の積み重ねが大切

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 パナソニック創業者の松下幸之助さんも、未来の大きな大志を抱くことは大切だが、何よりも一日一日の積み重ねが一番大切です、と言っています。

 私が大学生の時、自己啓発書を読むのが好きで、いろんな成功者の本を読み漁っていました。しかし、まさにこの頃は自己啓発書を読んだだけで何かを達成した気になり、そこに出てくる成功者の言葉だけを自分の言葉のように言い回っていました。過去の私のように、何も実現していないのに気持ちだけ満足した気になり、自尊心が高まり、余計に挑戦しなくなってしまっては元も子もありません。

ですから、目の前の不安が一瞬晴れたら、そこで満足して立ち止まるのではなく、必ず一歩前に進んでみる、必ず何かに挑戦してみる、実践してみるということを、セットで意識していきたいです。

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ファーストドラフト感のある仕事をしない

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 「ファーストドラフト感のある仕事をするな」というのは、私が弁護士になって1年目の時にパートナー弁護士から言われた言葉です。ファーストドラフトとは、完成形として世に出せるレベルではなく、この後にさらにブラッシュアップすることが予定されている、第一段階の成果物のことを指しています。つまり、新人であれば、自分が作成した成果物は、必ず先輩がチェックしてくれますが、それを前提に一旦作成してみましたとでも言わんばかりの成果物を上げてはいけないという意味です。

確かに、当時の私は、どうせ先輩が仕上げてくれるだろうという気持ちで、自分ができる100%のことをしていませんでした。すると、何か失敗をした場合も、自分の能力や仕事のやり方に問題があったというよりは、そもそも力を出し切っていない姿勢が問題だったとなりがちです。そうなると単にもっと一生懸命、丁寧にやれよ、となるだけで、次に繋がる本質的な改善を得ることもできません。

しかも、ファーストドラフト感のある仕事をしている時は、実は自分でもいろんな箇所に考察不足の不安があることがわかっていました。そういう箇所は、もしかしたら見逃されるかもと思うものの、必ず先輩からは考察不足だということが見抜かれました。

ミスをした時は、この時に限って不注意だったと思いそうになりますが、実際はミスが発生する原因は常日頃から雑な仕事をしてしまっていることにあります。それがたまたま、この時にミスとなって現実化しただけなのだろうと思います。1つのミスを防ぐためには、雑に仕事をしたけれどもミスにならずに見過ごされていったものも含めて、丸ごとレベルアップさせる必要があります。

また、こんな単純なミスをしてしまったと悔やむことがありますが、ミスとは大抵単純なもので、常日頃の意識によって改善するしかありません。

改めて、仕事には魂を込めて作業をするようにしています。

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おわりに
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 今回ご紹介した本書の要点をまとめると以下のようになります。

❶ スピードは最強の専門性になる
 最近の弁護士は、ともかく深い専門性や最先端の知識、特別なスキル、経験を得ようと試行錯誤している。弁護士業もサービス業であり、誰よりもスピードがある、誰よりも丁寧、誰よりも依頼者と感情を共有するといったことでも、クライアントには十二分な訴求力になる。そして、これらは弁護士1年目からでも追及することができる。
❷ 大志よりも一日一日の積み重ねが大切
 パナソニック創業者の松下幸之助さんは、未来の大きな大志を抱くことは大切だが、何よりも一日一日の積み重ねが一番大切です、と言っている。過去にこれだけやってきたのだという思いは気迫と自信を生み、必ず仕事への熱中度を上げ、クライアント等への説得力を高めてくれ、成果も出やすくなる。
❸ ファーストドラフト感のある仕事をしない
 ファーストドラフトとは、完成形として世に出せるレベルではなく、この後にさらにブラッシュアップすることが予定されている、第一段階の成果物のことを指している。つまり、新人であれば、自分が作成した成果物は、必ず先輩がチェックしてくれるが、それを前提に一旦作成してみましたとでも言わんばかりの成果物を上げてはいけないという意味。

※上記文章は株式会社クロスメディア・パブリッシング『 日本一稼ぐ弁護士の仕事術 』より一部抜粋しています。



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