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歴史に名を残す海外スタートアップM&Aトップ10

こんにちは、高校生アソシの虎です。F Venturesでアソシをやってます。
今日は僕が大好きなpodcastのAcquired.fmから許可をいただき、最新のエピソードを翻訳させていただきました!!元のエピソードはこちらから

ACQUIRED.fmとは:シアトルを拠点にWave Capital GP のDavidとBen Gilbertによる、様々な有名スタートアップのストーリーを紹介する人気podcast。

早速行ってみましょう!!!

*このランクは買収額に対してのリターンの絶対値を基に作ってます!ROIxや年単位のリターンでもできたんですが、一番の指標は買収によって企業価値に足された額だと判断したためそちらを使っています。もっと詳しい算出方法に関してはこちらから。

第10位: MARVEL

 買収先:Disney、2009
 買収額:$4.2B
 推定時価総額:$20.5億
 リターンの絶対値:$16.3億

2009年当時、世間のMARVELに対する目は「時代遅れのオタクしか気にしない漫画IP会社」でした。しかし、MCU(マーベルコズミックユニバース)は合計興行収入$22.5B、各作品の平均も$2.2Bを記録するほどの一大コンテンツに成長しました。Disneyは放映作品$1ごと得るごとに、パークと商品で$2の収入を得てます。よってMARVELは$6.75Bの年間収益を上げている試算になります。これはDisney全体の10%の収益にあたるという!!!オタク漫画フランチャイズにしては悪くないですよね笑

第9位: Google Maps (Where2, Keyhole, ZipDash)

 買収先:Google、2004
 買収額:$70M
 推定時価総額:$16.9B
 リターンの絶対値:$16.8B

Morgan StanleyはGoogle Mapsは2019に$2.95Bの収益を上げていると試算しました。Google全体の収益($160B)に比べれば大した数字には見えませんが、時価総額的には$16Bにあたると思われます。Google Mapsはスマホでの使用がほとんどですが、皮肉なことにこの成長は三社の中でも一番小さいZipDashから生まれました!小さな巨人です!

第8位: ESPN

 買収先:ABC、1984
 買収額:$188M
 推定時価総額:$31.2B
 リターンの絶対値:$31.0B

ABCによるESPNの買収は疑うことのない歴代最高のメディア買収でしょう。ケーブル輸送料金による革新的なビジネスモデルにより、ESPNの価値は、驚愕の35年間15%(複利で!)の成長を遂げています。まさにアインシュタインの「複利こそがこの世の八つ目の不思議である」を体現しています!

第7位: PayPal

 買収先:eBay、2002
 買収額:$1.5B
 推定時価総額:$47.1B
 リターンの絶対値:$45.6B

一体誰がBeanie Baby(アメリカの有名なぬいぐるみ)の支払いインフラが儲かるビジネスになると思ったでしょうか笑それはともかく、eBayが2015年7月にPayPalを独立した会社にしたおかげで、今回のリストの中で唯一正確な価値計算できました、感謝。いくらになったかって?eBayが支払った額の31倍ですって、笑っちゃうほどすごいですね。

第6位: Booking.com

 買収先:Priceline Negotiator、2005
 買収額:$135M
 推定時価総額:$49.9B 
 リターンの絶対値:$49.8B

いや、これは正直ちょっと悔しい結果かもですね。Booking Holding (買収先のPricelineは社名を買収後に変えました)の株価がCOVID-19の影響でランキング作成時に~20%も下落してなければもっと上位に食い込んでたかもしれない。。。確かなことが言えないので控えめな試算なんですが、我々が使った数字は$10.8Bの「エージェンシー収益」のみなので、他のセグメントではもっと稼いでいる可能性があります。

第5位: NeXT

 買収先:Apple、1997
 買収額:$429M
 推定時価総額:$63.0B
 リターンの絶対値:$62.6B

NeXTのOSであるNeXTSTEPは現在の全てのApple製品のOSの元となっています。$260BのAppleの収益全てがNeXT(とジョブスによるプロダクトの一新)のおかげでもたらされたと言っても過言ではありません。もちろん買収は必須でしたが、Appleの$1.4Tの時価総額を生み出す要因の一部分と捉え、今回はAppleの時価総額の5%として$63Bの値をつけました。

第4位: Android

 買収先:Google、2005
 買収額:$50M
 推定時価総額:$72B
 リターンの絶対値:$72B

OS買収に関してNeXTは偉大ですが、純粋な価値基準だとAndroidが上回るんですね。Google Play Storeでの収益($7.7B)に加えGoogleがAndroidでのデフォルト検索を所有することで節約できたトラフィック獲得コストを推定した金額($4.8B)を加えた推定年間収益貢献額は$12.5Bになります。また、ランキング内で最大の1400倍という驚愕のROIを誇っています。

第3位: YouTube

 買収先:Google、 2006
 買収額:$1.65B
 推定時価総額:$86.2B
 リターンの絶対値:$84.5B

ここで唐突ですが過去のエピソードでYouTubeの買収をCと格付けしたことをお詫びします(実際のエピソードは下から)。先日Googleが初めてYouTubeの収益($15Bー実にGoogle全体の10%の収益です!!!)を公開したことから、この買収が大成功だったことが明らかになりました。

第2位: DoubleClick

 買収先:Google、2007
 買収額:$3.1B
 推定時価総額:$126.4B
 リターンの絶対値:$123.3B

大穴が2位にランキングされました!!!!世間の注目を他の買収に比べあまり浴びてませんが、DoubleClickの買収はGoogleによって非常に重要だったんです!昨年、DoubleClickとその関連製品は、Googleの広告のリーチを独自のプロパティからインターネット全体に拡大することで、$20Bの収益を生み出しました。インターネット広告サービスにおける競争の本質を考えると、政府や独占禁止法当局がこのような買収を受け入れるとは思えませんけどね笑

エピソードなし

第1位: Instagram

 買収先: Facebook、2012
 買収額:$1B
 推定時価総額:$153B
 リターンの絶対値:$152B

我々は二度と、FacebookによるInstagramの買収のようなあらゆる面において圧倒的なM&Aゲームを見ることはないと思います。Bloombergによると、Instagramは年間$20Bもの収益をFacebookにもたらしています。さらに特筆すべきなのは、YouTubeと違い、Facebookはその$20Bの収益をほぼ独占しているということです!この買収が果たして世界にとって良かったのか悪かったのかはさておき、間違いなく歴史に名を残す買収と言えるでしょう。


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(小さくて申し訳ないのですが、ランキングの全体図になります)

いかがだったでしょうか?個人的にはGoogleが10のうち4つを占め、さらに上位を独占していることが、Techの圧倒的強者としての存在感を放ってるなと思いました。ですが、Facebookの登場によりその流れがまさに変わっていることも実感します。なんたってインスタの買収はそれ以下の9つの買収を合わせた額よりもリターンが大きいのですから笑さらに、ランキングにはカウントしませんでしたが、FacebookにはWhatsAppやOclusなどまだまだ巨大な買収劇があります。

初めての翻訳だったので拙い文章かもしれませんが、最後まで読んでいただきありがとうございます!今後もAcquiredでの記事を翻訳していきますのでよろしくお願いします!