見出し画像

ゼロサムゲームを理解しないと、FXでは「勝てない」

ゼロサムゲームとは、ゲームの参加者の得点の合計が常にゼロになることを言います。

ご存知の通り、FXはゼロサムゲームです。

これはつまり、自分のポジションが1万円の利益を生んだ場合、その利益は他のトレーダーがポジションを損切りをして1万円の損失を被ることで生まれます。

これはマーケットに参加している全ての人で成り立つルールです。個人投資家でも機関投資家でもこのゼロサムゲームの原則から逃げることはできません。

しかしここで一つ疑問が発生します。もしマーケットがゼロサムゲームであるのであれば、『トレンド』の存在は少し変ではないでしょうか?

トレンド=皆が勝てる相場ですよね?猫も杓子もトレンドを追いかけます。それはトレンドに従う事が最も勝率の高いからだと誰かから教わったからです。

しかしマーケットにおいて自分が勝つということは誰かが負ける必要があります。この原則を考慮すると、全員が勝てるトレンドっておかしくないですか?つまりどちらかのステートメントが間違えてるのです。「マーケットはゼロサムゲームである」か「トレンドは全員が勝てる」のどちらかが。

最初に述べた通り、マーケットがゼロサムゲームであるのは否定しようもない原則です。つまり、間違えているのは後者です。トレンドは皆が勝つ場所ではありません。

実際に自分の経験を振り返ればわかることだと思います。トレンドを追って勝ったことより、負けたことの方が多いのではないでしょうか?

当然です。FXで勝つことと、トレンド云々は関係ないからです。FXで勝つというのは、単に大勢が負けることを意味してます。

ではトレンドって結局なんなんでしょうか?

これはあくまで僕個人の見方ですが、トレンドは多くの人を負かすための幻想だと考えてます。トレンドと自分が勝つことは相関も因果もありません。自分がこのゲームで勝ちたいなら考えるべきはトレンドかどうかではなく、「ここでポジションを持つことで、どれだけの人が負けてくれるか」だけです。

トレンドだと思ってエントリーした途端に反転して損切り…

それは当然です。銀行や多くの資金を持つトレーダーはこの原則を利用しているからです。トレンドで多くの個人トレーダーを高値で買わせ(あるいは安値で売らせ)自分たちは反対側のポジションを蓄える。あとはトレンド方向に売買するトレーダーがいなくなるまで待てば価格はトレンドと逆行し始め、これにより多くのトレンドフォロートレーダーは損切りを始めます。多くの人が負ける、つまり反対のポジションを蓄えていた機関投資家たちのポジションは利益になります。これにより価格は下がり始め、結果的に下降トレンドが形成されます。トレンドは多くの人が「負ける」ことで形成され、トレンドは多くのトレーダーの負けた形跡、涙の足跡だと思っています。決して希望的なものではないと考えています。(ただし、ダウや一時期の仮想通貨のような例外も存在します。新高値をただただ更新し続ける相場はバブルであり、終わった時に全員が負ける相場です。)

一般的に、トレンドとは単に大量のトレーダーをトラップさせる罠でしかないのです。

どうでしょうか?このゼロサムゲームの理解は腹落ちさせる事が非常に大事でありますが、同時にかなり難しい概念でもあります。自分もきちんと納得するまでかなり多くの時間がかかりました。

前にFXと機関投資家の関係をまとめたので、そちらも読んでみる理解が進むかもしれません。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?