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Spicy Sessions with 夏川りみ(乃木坂46 中西アルノ)

番組も10回を迎えたとのことで誠に目出度いことです。
今回のゲストは夏川りみさんでしたが、もう夏川さんの凄さを思いっきりぶつけられた回だったと思います。そのぶんアルルの歌を聞く機会が(ハモる場面が)少なくて残念だったけれど、そのかわりにソロやセッションで夏川りみさんの歌を聞けたのでとても良い回だったと思います。

夏川りみさんの何がすごいかって、昨今の歌がうまいと界隈で評価されるポイントである「高いキー」「時々ファルセット」「でかい声」っていう要素じゃなくて、「普通に歌う」「さり気なく歌う」「気張らない」っていう余裕さ加減でなおかつ上手いなぁって思わざるを得ない歌唱が素晴らしかったですね。ワシがいつもすごいと思う、アメリカのR&Bやジャズ歌手の、例えばアレサ・フランクリンみたいな太ったおばちゃんが何気なくうたう歌が、これが超絶味があって上手いっていうのと同じ。気負いすぎない、自分が気持ちいいように歌うってことを実践してたのが夏川りみさんでした。これは黒沢さんも敵わないな。

ラストでアルルがシティーポップを代表すると評判の(ワシは杏里の曲のほうがいかにもなシティーポップって感じがするけど)「真夜中のドア〜stay with me」を歌ってて、これはこれでアルルの声に合っててもしかするとオリジナルよりもいいんじゃないかって思ったんだけど、それでも夏川りみさんの歌と比べてしまうとやっぱちょっと物足りない印象でした。
夏川さんの太いっていうか幅が広い歌声と比べると、アルルのはまだまだ細いってか狭い。うまくいえないけれど、雑に例えればネットワークの帯域と同じく一度に色んな情報を余裕をもってまとめて送り届けてくる夏川りみさんの声と、一生懸命にだけどまだまだ最低限の情報だけしか送り込んでこれないアルルの声とでは、アルルはまだまだ正面から勝負できないなあって思いました。とはいっても決してアルルがダメとかヘタとか言うんじゃなくて、アルルはアルルの味があって大好きだけどそこでとどまらず、今後は夏川りみさんのような歌い手になってほしいってことでした。

黒沢さんと夏川さんのセッション打ち合わせのときに、今回はセッションに参加しないアルルに対してバンドメンバーが盛んに「今回はタンバリンで参加しないの?笑」ってアピールしてるのが微笑ましくてとても良かった。それに対してアルルも笑いながらあわてて断ってたりして、約1年近く番組をやってきてすっかりファミリー感っていうかバンドメンバーとしてまとまって来ているんだなぁって思って嬉しくなりましたね。

いわゆる昭和の歌謡曲ってのもいいもんだ
テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」を歌う夏川りみ&アルル
アルルが夏川りみさんに向けた羨望の眼差しが印象的ですよ

ってなことで、また書きますね。

これまでSpicy Sessionsについて第一回からの感想を書いているけど、リンクを貼るのがめんどくさくなってきたので、興味がある人は検索して読んでみてね。

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