映画問題【邦画編】
問題一覧
どうも、こんにちわ、ぼくを取り巻く種々の問題について、よりよい未来のために研究します。
邦画はぼーっと見てられるのがいいですね。ぼくは日本語しか喋れないので、セリフやらが入って来やすい。「全裸監督」みたいな、え?映画なの?っていうのも含めて記録してみます。ややネタバレっぽい記述があることはご容赦ください。映画について以前はmixiやらフィルマークスやらで記録しておりました。これまでの人生で400本くらいは観ているはず。大凡800時間とすると、日数換算で33日。ぼくの人生の0.21%程度が映画に注がれているようです。5,000日くらい寝ていたことに比べると誤差。映画が実り多き人生の肥料になるかどうかはわかりませんが、もう少し割合を増やしてみようと思います。
洋画編は→こちら
001【全裸監督】出演・山田孝之
話題作。素晴らしいですね。エクセレントと言わざるを得ないのでは無いでしょうか。山田孝之さん、いい役者になってきましたね。大変失礼ながら、小汚い感というか、その点、とても優れているように思えます。凶悪の記者役なんかもよかったですね。
この作品の難点は家族とは一緒に見づらい、というあたりでしょうか。映画「三つ数えろ」の原作で、富豪が「男には自分の人生を自由に生きる権利がある」とある人に伝えます。村西とおるさんを見ると、自由とは何か、ということを改めて考えてしまいます。
002【万引き家族】出演・リリーフランキー
見ろ、と言われたので見てみました。概ね素晴らしい出来だと思います。途中の演出やプロット、例えば松岡茉優さんのアルバイトのシーンの一部とか「これ必要あるのかな?」という箇所も散見されますが、そうしたプロットが心地よい不協和音となって残響するような感覚があります。
いつの頃からか、主演のリリーフランキーさんに似てきてしまったようで、鑑賞中、何度もドッペルゲンガーを見たように思えます。
003【告白】出演・松たかこ
Amazonプライムにレコメンドされたので見てみました。オチと申しますか、合理的であるとは思う物の、なんていうか「え?そうなの?」的な印象。見なくてもよかったかな。
004【八日目の蝉】出演・井上真央、永作博美
角田光代さんの原作。子供が生まれる前に読んで、「ふーん。。。」と思いました。いい本です。こちらはもっと良かった。といっても原作の方、半分くらいまでしか覚えてませんけれど。。。子供がいる人、夫婦の不仲に悩む人なんかは考えを深める材料になるのではないかと思います。
時間作って観た方がいいレベル感。永作博美さんは引っ張れる役者さんですね。
005【紙の月】出演・宮沢りえ
銀行員が転落していく、実際にあったような話。実際あるんだろうけれど。転落のきっかけの部分、ちょっと端折りすぎな気がしてなりません。宮沢りえさんの派手さで引っ張りますが、「えー。。。」ってそこかしこで思ってしまいます。この違和感は、なんだろうか、リアリティのなさなのだろうか。ちぐはぐな設定というか、小道具のチョイスの仕方がいまひとつ腑に落ち無い感じ。おヒマならご覧になってください。
006【嫌われ松子の一生】出演・中谷美紀
これ、昔見たな、確か。。。やっちまった感。ナチュラルボーンキラーズを彷彿とさせるアニメ感とか、監督誰だろ?と思ったら中島哲也さん。なるほど。
007【三度目の殺人】出演・福山雅治
人知れず選別される命、とか、象を触る話とか印象深い。
これまでこういう法廷物、というか事件物でいいのを見たことはありませんでしたが、冒頭の小道具の使い方、暴かれ続ける疑惑とそれに付随してると思しき事実等々、緻密に作り込まれています。事実さえも不確かではある不条理というか、人の意識の曖昧さも考えられさせます。
原作なしで、是枝さんクラスの人が全部作ると、映画としての出来はよくなるような印象を受けました。
008【それでもボクはやってない】出演・加瀬亮
加瀬亮さん、江口洋介さんに少し似てますね。不条理や地雷は至る所で出くわしたり踏んだりしてしまいます。それに遭遇しないように生きるのが知恵なのでしょうね。以前、近所のスーパーで痴漢扱いしてきた変なおばさんがいましたけれど、それ以来おっかなくて、知らない人とはなるべく接触しないようにしております、わたし。
009【羊の木】出演・錦戸亮
Amazonプライムでレコされたので観てみました。仮釈放の6人が地方で暮らし始める話。いいんじゃないですか、これは、途中までは。ただ、消化不良感はアリアリ。6人も居なくて良かった気がします。
松田龍平さん、こういう役をやらせるととてもいいですね。
010【ケイゾク 映画 Beautiful Dreamer】出演・中谷美紀、渡部篤郎
20年前くらいにやってたドラマのシメの映画、ですね。これを観るためには予習が必要で、ドラマの方、11話+特別編を観てから観戦。
ドラマの方、ラスト3話くらいに向けて前半から真山中心に伏線が張り巡らされています。チープなトリックの謎解きは多分、結構どうでもよくって、真山と朝倉との対決、その前哨戦というか露払いとして壺阪の話のあたりはとても起伏に富んだ素晴らしいレーシングコース、的な趣があります、ドラマ。なんせ20年も前なので、「あれ、最後こんなだっけか?」って感じでした、ドラマ。
とはいえ、11話+特別編で10時間を超えるわけでして、できれば2時間でやって欲しいのですよね。だがしかし、10時間あるから表現できる話もあるのだと思うと、帯に短しな気も少しはします、ドラマ。
で、この映画の後に、TRICKになんとなく続くみたいですが、過去に疵のある公安刑事とサイコパスとの対決、よくあるモチーフなのかもしれませんが、よくできていると思います、ドラマ。
つまり、ドラマのシメとして観るのならいいんじゃないですかね、これは。いずれにしろ、渡部篤郎さんの演技、素晴らしいですね。マイルドな松田優作さんというか、渇いた暴力性、とでも言うのでしょうか、朝倉の相手役とされていますが、どっちもどっちな感じがしてしまい、ブリリアントです。
011【LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標】
本作、というか、ぼくが一番見たのがテレビシリーズpart2の赤いジャケットの時代のもの。全編通して、コミカルではあるものの、シリアスにやっていた感じでしたが、こちらはコミカルさゼロでシリアスさもあまり伝わってきません。守破離、って言葉がありますが、何を守ってるんでしょうかね。ちょいネタバレなんですが、そもそも次元って、イタリアのブランドのスーツって着てましたっけか?
偉大な先輩を超えていくことはどんな分野であれば難しいのでしょうね。とりあず、石川五右衛門編も見てはみます。
012【LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門】
次元大介編を遥かに凌駕する暴走。歴史に残る駄作というか、原作への冒涜といってもいいんじゃないですかね、これ。ただ、ショートボブな峰不二子は歴史に残る可愛らしさ。
013【勝手にふるえてろ】松岡茉優
primeになぜかレコされたので拝見。原作が綿矢りささんの小説?みなさん不器用ながら若き日を生きるお話。思ったのが、ぼくはとても楽チンな人生を生きてきたのだなぁ、と。やりたいことだけやって、時にしんどいことはあったとしても、本質的には苦労はしない、と。今更仕方がない。
作中、古風ながら適切な罵詈雑言が数回出てきます。松岡茉優さん、上手いこと演じているなぁ、と感心しました。
014【愛なき森で叫べ】監督・園子温、出演・椎名桔平
北九州で起きた監禁殺人事件がモデル?ですよね。ウシジマくんなんかでもフィーチャーされていた猟奇事件。
園子温さんの映像自体が猟奇的ではあると思いますが、熱帯魚のやつとか同様、グロいです。張られていた伏線が最後に炸裂しますので、カタストロフというか観た感は結構あるのですが、つながりが少々不自然というか、消化不良な部分も散見されます。ていうか、でんでんさん、役柄間違えると結構酷い。
015【74歳のペリカンはパンを売る】監督・内田俊太郎
浅草の老舗パン屋さんのドキュメンタリーです。俄かに食パンブームがきてしまったため、緊急視聴。
77年(2020年現在)の歴史を誇る「ペリカン」。元々は卸専門だったようですが、小売もいい感じみたいです、行ったことないのでわかりませんが、ていうか近々行く。
ドキュメンタリーとしては、悪く言えば「まぁこんなもんか」と言ったところかと。終始淡々としてて、わかり易い「ものづくりへの情熱」とかそういうエッセンスは薄め。薄めではあるものの、自分達が何をしていて、これから何をしていくべきか、という信念は随所に出てきております。
ブランドビジネスをやっている人、エンドプロダクトを作っている人、食パン大好きな人は見ておいていいと思います。
ただ、登場人物、スタイリストかなんかしている人が出てくるのですが、結構太っていて、見ると分厚く切ったトーストにバター、ジャム、チョコクリームを塗ったくって食べてました。そりゃ太ると思うよ。
それにしても評価低いですね、映画.com
016【虎狼の血LEVEL2】監督・白石和彌
前作を観てたのと、友人が激推しだったので映画館で観戦。大好物な広島弁とやくざの映画です。
鈴木亮平さんが鬼気迫る演技を見せてくれております。2,3日はずっしりとした底知れぬ恐怖感が拭えず、拭えないものの架空であることは明確な恐怖、うまいこと「暴力」を描き切ってる感じです。おすすめ。
017【虎狼の血】監督・白石和彌
そんで前作です。番宣ポスターの「警察じゃけえ、なにをしてもええんじゃ」という破天荒なキャッチが気になり映画館で観戦。
これ、一回目は「ふーん」って感じだったのですが、LEVEL2を観てから再観戦するととてもいいですね。特に主役の役所広司さん、最近(?)こういうサイコパス的な暴力キャラを演じるのが多い(わけでもないか。。。)気がするのですが、時折見せる哀しさ、後戻りできないところまで来てしまった哀しさと、それが例え惰性であろうと前進せざるを得ない心情を吐露するシーンは必見かと思います。
その後、原作も気になり読んでみましたがこれがまた面白い。虎狼の血、狂犬の眼、暴虎の牙、の三作品があります(LEVEL2のノベライズというのもありますが。。。)
寝食を忘れ、というかご飯食べてる場合じゃなくらいに淡々と淀みなく進行します。正直、映画よりも原作の方が出来はいいと思うくらい。警察xヤクザの小説の金字塔といえば新宿鮫が白眉であると思うのですが、遜色ないと思います。
蛇足ながら、新宿鮫シリーズは毒猿、無間人形、風化水脈あたりが好きなのですが、原作の「虎狼の血」「狂犬の眼」は二本合わせて毒猿級、「暴虎の牙」は新宿鮫とは違う地軸で面白いです。新宿鮫フリークには相当おすすめ。
018【全裸監督2】
村西とおるさんの絶頂期から斜陽編。栄枯盛衰、ですね。前作同様の雰囲気ですので、前作が好きな人は見ておいていいんじゃないですかね。
019【アウトサイダー】出演:ジャレッドレト、浅野忠信、他
Netflix企画、らしいです。二つばかり問題があって、まずこれは「映画」なのか?映画館で上映されていないので(たぶん)映画じゃないかもしれないのと、日本人が出ているだけで実は洋画なんじゃないか?という問題は残りますが、まぁ、そこはだね、邦画でお願いしましょうか。
イースタンプロミス感あるジャケットというかサムネイルですね。当然気になります、キャストも良いし。ただ、これは邦画なのか洋画なのかどうなのか。監督と主役は外国の方、主要キャストは日本人、と逆輸入車と考えればいいのでしょうか。
そうした出自のせいなのか、映像がとても綺麗です。舞台、相撲等、日本的なものを耽美的に描いております。が、そこまでで、内容が薄っぺらいのなんのって。。。
やくざを美化しないという点ではアリなのかもしれませんけれど、ストーリー性が希薄で、なんかもったいない感じでしたね。
020【ヤクザと家族】監督・藤井道人
アウトサイダーがヌキどころのないAVみたいな感じでしたので、口直しに見てみました。これは大当たり。
舘ひろしさんがクサい感じですが、綾野剛さんって素晴らしい俳優ですね。他、尾野真千子さんに20代前半の女性を演じさせるなど、少々無理もある感じはありましたが、映像、ストーリー、キャストともにかなり良い出来だと思います。おすすめ。
021【日本で一番悪い奴ら】監督・白石和彌
観たのは二回目です。原作がノンフィクションで、北海道警の不祥事の話。なので話自体はつまらないわけがなく、かといって凡庸な撮り手であればうんこみたいな仕上がりになるのでしょうけれど白石監督にかかれば間違いない感じ。シンプルに面白いですよ。おすすめ。
022【新聞記者】監督・藤井道人
これはなかなかいい映画です。主演の二人、一人は新聞記者、もう一人はキャリア官僚なのですが、ブン屋の方は父への、官僚の方は上司への、それぞれの思いと職業意識が丁寧に縒り合わされ、話が進行していきます。
いい加減に作られた映画ですと、そこかしこに解れが目立つものですが、たぶん皆無。エンディングもよろしい感じです。
023【ゼニガタ】
まぁなんていうか、フツーですね。時が経てばその印象が薄れてしまう感じのフツーさです。
024【外事警察】
これはなかなか面白い映画でした。渡部篤郎さんはこういうダークな役柄によくマッチしますよね。
元々、NHKのドラマだったようで、お時間ある方はドラマもどうぞ。長いけど。
025【天空の蜂】
東野圭吾さんの小説が原作らしいですね。トリックや展開に違和感なく、それなりに楽しめます。
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