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【読書感想】うつくしヶ丘の不幸の家


あらすじ

海を見下ろす住宅地『うつくしが丘』に建つ、築 21 年の三階建て一軒家を購入した美保理と譲。一階を念願の美容室に改装したその家で、夫婦の新しい日々が始まるはずだった。だが開店二日前、偶然通りがかった住民から「ここが『不幸の家』って呼ばれているのを知っていて買われたの?」と言われてしまい……。わたしが不幸かどうかを決めるのは、家でも他人でもない。わたしたち、この家で暮らして本当によかった──。「不幸の家」で自らのしあわせについて考えることになった五つの家族の物語。本屋大賞受賞作家による、心温まる傑作小説。



心に残った文章5選


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悪いことが起きると、永遠にこんな思いするんじゃないかって感じてしまいますよね。でも実際は、そんなことなくて。

「悪いこと」って、「いいこと」の前兆なんです。悪い噂を聞いても、そんなの時間が解決してくれる。そう、ゆっくりだけど、確実に、悪いが流れから「いい流れ」に変化していくんですよね✨



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「かわいい子には、旅をさせよ」って言いますよね。どんなに愛おしくて仕方ない我が子だからこそ、親元を離れさせることも大切だと思うんです。親が、安全な道は示さなければいけないけれど、子供がやりたいことを、親が口出しする権利はない。だって、それは、子供が決めることだから。

子供にしてあげることって、すごく限られたことしかないのかもしれませんね。



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夢を叶えたいって、すごく素敵なことだけど、自分が夢を叶えることで、嫌な思いをする人がいるんですよね。

一度しかない人生だから、自分のやりたいことは、挑戦した方が良いと思うけど、いい意味で「諦める」ってことも大切なんだろうなと思いました。



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幸せになりたいー皆が願っていること。

でも、幸せになりたいと強く思うほど、上手くいかなくて、もがいてしまう。

なぜだろう。そこまで多くの幸せを望んでるわけではないのに。なぜこんな上手くいかない人生なんだろう。

私もそんな風に考えてしまうことあります。でも、きっと、今自分が持ってる幸せを見つけることが、幸せになる一番の近道なのかもしれません。



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人との縁って、難しい。数ヶ月まで普通に話してた友達と、連絡つかなくなったりすることもあると思います。あんなに仲良かったはずなのになあって思ってしまいますよね。

でも、人と人との繋がりは、絶対にある。今まで関係が切れてしまった人は、繋がりの糸が、細かったたけ。また、別の人と、太い糸を組み上げながら、新しい関係を築いて行けばいいだけ。


感想

短編小説が好きな方は、読みやすいお話が多いので、ぜひ読んでほしい一冊です。

それぞれの家族が抱えている問題があって、幸せについて考える物語です。

「不幸の家」と呼ばれている家でも、それは周りから見た評価に過ぎない。真実は、その家に住んでいた家族にしか分からないんです。

家族の繋がりが、温かくて、「家族っていいなあ」って思いました。



まとめ

幸せそうに見える家族でも、実際は分からないことが多いですよね。

特に、今はSNSが流行っていて、幸せマウントみたいな風潮がありますよね。

あの人はいいなあ、と他人を羨んで、その羨望が自分のモチベーションに繋がればいいけれど、そうじゃないなら、「本当にその人は、幸せなのかな」と少し考えてみることも、大切なのかなと改めて思いましたね。

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