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ひらたい道

道のりはひらたく、行脚は続く。
道はわたしの為だけにあるわけじゃないことを、傍らを走る車の地響きに感じながら、トンネル、カーブ、ストレート、繰り返すリズムに進んでいるのか戻っているのか。よくわからなくなる。

そうだ休憩をしよう。休憩をしたら何をしよう。煩悩、止まらない煩悩。今が今一番精神的にいい時だ。そうだ。次はどこに行くのか。どこだっけわすれてはいないけれど一応グーグルマップで検索しておこうかな。GPSをさ、、おいおい待て待て、
と身体の方に意識を移す。

二時間も足を進めていると地面からのかえりが分かってくる。
行脚装束は、上半身着物に、たっつけを履く(おしりたっぷりの農作業用のズボン)。いっぽいっぽ、ずしんと体に響くたび、軽やかな服装のおかげで、体重がよくわかってくる。

そうやって自分の身体のちょうどいいところを探しながら、つらすぎずここちよすぎない歩みにしていく。

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