ともぞ〜。@医療・介護のことをもっと知ってもらいたい

介護支援専門員/理学療法士/主に介護に関する情報を紹介/

ともぞ〜。@医療・介護のことをもっと知ってもらいたい

介護支援専門員/理学療法士/主に介護に関する情報を紹介/

マガジン

最近の記事

介護職員が知っておきたい医療との連携の基礎

医療と介護の連携が大切であることは、一度は聞いたことがあるかと思います。 では、なぜ必要なのか?そして連携のメリットは何なのか?整理していきたいと思います。 連携を知る上では、お互いの視点に立つことが大切です。 そのため、「医療からみる介護の重要性」「介護からみる医療の重要性」のそれぞれを考えていきます。 連携が必要な背景日本では高齢者の増加に伴い、独居の高齢者や高齢者のみで暮らす世帯が増えています。 このような世の流れがある中で、要介護状態になった高齢者は介護を必要

    • 介護職員が知っておきたい医療行為の基礎

      現在は介護職員でも一部の医療行為が認められるようになりましたが、介護福祉士は医療従事者ではないため、明確に禁止されている行為もあります。 その線引きを十分に理解していないと、思わぬ事故や訴訟に繋がる危険性があるため、改めてここで整理をしておきましょう。 医療行為でないもの厚生労働省医政局長通知によって、原則として医療行為ではないと考えられる行為について以下のような記載があります。 ①水銀体温計、電子体温計により、腋下で体温を測定すること、及び耳式電子体温計により外耳道で

      • 介護職員が知っておきたい高齢者心理の基礎

        私たち介護職員は、利用者に寄り添うことが大切とよく言われます。 ですが、その寄り添うというのが多くの意味を含んでおり、何が寄り添うということなのかよく分からない人も多いのではないでしょうか。 利用者の気持ちを考える上で、「加齢に伴って生じる心の変化」を理解しておく必要があります。 今回は、その変化について紹介をしていきます。 1.老いを”自覚する”ということ年齢を重ねていくと、徐々に自分の人生経験や周りの環境の変化から、自分が老いてきたことを自覚するようになります。老いを

        • 介護職員が知っておきたい介護の基礎

          介護という言葉は、今や当たり前のように使われている言葉ですが、その意味や目的について学ぶ機会は少ないと思います。 「学校で習ったような気がするけど、忘れてしまった」 そんな方のために、復習の意味を込めて介護の基礎を紹介します。 1.介護という言葉介護という言葉は、介護用品メーカーである「フットマーク」の社長(当時)磯部成文氏が「介助」と「看護」を組み合わせて作った造語であり、1984年に商標登録されたようです。 介護=介助+看護 ※ただし介護という言葉自体は、1892

        介護職員が知っておきたい医療との連携の基礎

        マガジン

        • 介護支援専門員関連
          15本

        記事

          介護職員が知っておきたい低栄養の基礎

          高齢者に栄養不足の人が多いことは、何となく耳にしたことがあるかと思います。 ではなぜ低栄養が多いのか、そして私たち介護職員は何を考えればいいのかについて、紹介をしていきます。 1.低栄養に陥る理由高齢者が低栄養に陥る理由は多岐に渡りますが、身体機能面だけでも以下のような理由が挙げられます。 運動量の低下  咀嚼力の低下  味覚の低下   消化、吸収能の低下  味覚の低下 摂取量の低下 など 歯が抜け落ちたり、咀嚼する筋肉が衰えることで、噛むことがうまくできなくなって

          介護職員が知っておきたい内服時の注意点

          ケアマネジャーは、利用者の基本情報として服薬状況を把握します。 例えばデイサービスやショートステイなどの利用時には、内服薬の種類や頻度を漏れなく情報提供しておかないと、思わぬ事故を招く可能性があります。 また、高齢者の特性を理解した上で、服薬管理をしていくことも重要となります。 今回は、薬が作用するメカニズムと高齢者の機能低下に着目し、薬の基礎を整理していきます。 1.薬が作用するメカニズム飲み薬の場合を考えると、まず消化管から吸収され、血液の流れによって体内を循環しな

          介護職員が知っておきたい内服時の注意点

          ケアマネに必要な自己覚知

          どうも、ともぞ〜。です ケアマネは相談援助職として、あらゆる人と関わる仕事をしています。 ケアマネは「利用者の選択の尊重」が求められるため、そのあらゆる人が何を考え何を選択するのか知らなければなりません。 そのような時に、自分のことを知る「自己覚知」の意識を持つことがとても重要になってくるのです。 自己覚知ができないと自己覚知が不十分、あるいは個人の価値観の影響力に無自覚な場合、相談援助職としての心構えができず個人の価値観に基づいて実践してしまうことがあります。 例え

          認知症の理解〜⑤関わり方〜

           こんにちは、ともぞ〜です。  これまで認知症の各型について紹介してきましたが、今回は実際の関わり方についてです。これまでお伝えしたように、認知症の症状は多岐に渡り画一的な対応はありませんが、私が経験の中で意識してきたことを整理していきます。 1.認知症と診断された人という側面 認知症の方と関わる上で、「認知症と診断された人でもある」ことを理解することが大切である。よく「認知症の人も、一人の人として関わるように」と言われる。確かにそれは大事なことで、その方が誰かを不快な思い

          認知症の理解〜④前頭側頭型認知症〜

           こんにちは、ともぞ〜。です。  さて、今回は前頭側頭型認知症について紹介します。前頭葉の機能と側頭葉の機能を理解すれば、どのような症状が出るのか分かりやすくなるため、脳機能を整理しながらお伝えします。 前頭側頭型認知症 1.前頭側頭型認知症とは 前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉や側頭葉を中心に神経変性をきたすことで生じる。前頭葉は理性を司るところで、いわゆる「天使と悪魔のささやき」のような「やりたい」「やってはいけない」をコントロールしてくれる。一方、側頭葉は記憶や言語理

          認知症の理解〜③レビー小体型認知症〜

           今回は、レビー小体型認知症について整理をしていきます。レビー小体ってなんぞや?と何だかイメージしづらい名称ですが、見出し画像にあるような神経細胞を見つけたのがレビー博士という方なので、レビー小体と名付けられたようです。 レビー小体型認知症 1.レビー小体型認知症とは レビー小体型認知症とは、認知機能障害だけでなく運動機能や自律神経症状といった、パーキンソン症状を呈することが特徴。αシヌクレインというたんぱく質が大脳だけではなく、脳幹部や末梢自律神経にまで広く異常沈着する

          認知症の理解〜②血管性認知症〜

           前回はアルツハイマー型認知症について紹介しましたが、今回は血管性認知症についてです。 血管性認知症 1.血管性認知症とは 血管性認知症は、脳梗塞や脳出血など脳血管障害によって発症する認知症。脳血管障害では運動麻痺や感覚障害、高次脳機能障害を呈することが多く、認知症と言われてもあまりピンとこないかもしれないし、複雑に症状が絡み合っているため、これが認知症の症状だ!とは一概に言えないところもある。しかし、脳血管障害によっても認知症が起こりうることを知っているだけでも、その人

          認知症の理解〜①アルツハイマー型認知症〜

           先日NHKスペシャルで、「認知症の第一人者が認知症になった」をみた。認知症治療の第一人者である、長谷川和夫さんの発言や行動には考えさせられることは多かった。私たちは利用者と関わるときに、「何をしたいか」を意識しがちであるが、「何をしたくないか」を把握、理解することも必要だと感じた。「やりたくない」「嫌だ」というのは、記憶と根深くて扁桃体レベルでの意思表示であるから、その人の人生の背景を知るきっかけにもなる。  ということで、今回はこの番組に刺激を受けたため、改めて認知症って

          認知症の理解〜①アルツハイマー型認知症〜

          ケアマネジャーになった訳

           ケアマネに対してどのようなイメージを持っているか聞くと、大抵の人からは「忙しそう」「大変そう」「自分にはできない」などと返事が返ってきます。なんだか負のイメージがすごく先行しているように感じますが、それが世間一般の印象なんでしょうね…。私はケアマネになってまだ日は浅いので偉そうなことは言えませんが、ケアマネとは常に成長できる職業だと思っています。仕事をキャリアと考えた場合、成長できる仕事というのはすごく魅力的なのではないでしょうか。  今回は、私がケアマネを目指した理由と、

          訪問介護の将来

           訪問介護とは、ヘルパーや介護福祉士が利用者の住居を訪問して、身体介護や生活援助などを行うサービスです。身体介護や生活援助の内訳は今回紹介しませんが、訪問介護は介護サービスの中でも、特に重要であると個人的には考えております。  今回は訪問介護の魅力を紹介しつつも、その現状は厳しいものがあるという点にも触れていきたいと思います。 1.訪問介護の素晴らしさ 地域包括ケアシステムの構築が推進される中、住み慣れた地域で生活を続けたいというニーズは、今後も増えるかもしれません。平成2

          介護保険制度の3つの基本理念

           理念というのは「軸」になりますので、理念が定まっていないとブレブレの考え方になってしまいます。ブレブレの考えで働いてしまうと、市場価値の評価はされず、淘汰されてしまうことでしょう。介護保険制度には3つの基本的な理念があり、それを軸とすることで介護従事者の職能団体としての機能を果たしております。  では、その3つの基本理念は何か、整理していきましょう。 1.利用者本位  介護サービスをする側の、価値観を押しつけてはいけないということ。解釈を間違えると、利用者本位は「利用者の

          今日から新しい試み

          初めまして、ともぞー。と言います。今日から徐々に、noteで記事を書いていこうと思います。 noteを始める目的は「自分の考えを整理するため」「文章力を身に付けるため」の主に2つです。 日々忙しく生活している中でいい刺激に出会えたとしても、どうインプットしてどのようにアウトプットしていくかが定まっていないと、ただ過ぎ去っていくだけかと思います。 今までも「いいな」と思ったことはありましたが、何も形にならず過ぎてしまったことが何度もあります。新年明けて早々というのは良いタイミ