僕的スタートアップ=社会実験のススメ方
起業の科学やリーンスタートアップといった書籍や、インターネットにあふれる数多のブログたちのおかげで起業はかなり始めやすくなってると思うのですが、まだまだ上手くできないという相談が絶えず。皆さんフリースタイルで話を持ってくるので、僕的社会実験の方法をまとめます。
自己紹介
榎本友幸と申します。エンジニアをバックグラウンドにかつては、ソーシャルゲームを作ったりしてましたが、現在はスタートアップのプロダクト開発のサポートを行っており、プロダクトオーナ (=創業者)のやりたいことを実現する手段を考え、開発、アライアンスなど領域横断で実行まで行っています。関わったプロダクトは、みてね、ペコッターなどなど。新規事業をつくるのが得意です。この内容は個人の発言です。
起業の進め方
シンプルに考えると課題を抱えている人に課題を解決するプロダクトを提供する。または、ニーズのある人に欲しがるプロダクトを提供するという、2つの変数を探すだけです。資金調達など起業相談ではこの2つの変数をいかにまことしやかにPRするかが重要です(笑)。
仮説・検証という考え方
起業家は課題を抱えてる人/ニーズのある人と課題を解決するプロダクト/欲しがるプロダクトという2つの変数に対しておそらくこうだろうという仮説を立案します。この時点で仮説はあくまで仮説にしか過ぎないので、検証していく必要があります。
検証の方法は大きく別けてユーザインタビューなどプロダクトを使わない方法とプロダクトを使う場合に別れますが、一番大きい1つの課題を解決するミニマムなプロダクトを用意して使ってもらうのが一番確実で速いです。
ユーザインタビューする場合、ユーザ自身は課題を認識しておらず、課題感を聞き出すのにはコツが必要で、解決策もあったら良いのか、毎日使ってくれるのかよくわからないことが多いです。
ミニマムなプロダクトで検証する場合、実際継続利用したユーザ数がひと目で分かるため、検証結果が得られやすいです。
どの課題を検証するのか?
スタートアップではどの課題(=ニーズ)を解決するのかが重要です。このときのやり方は誰のどういう課題をどうやって解決するのかですが、課題が実際に存在するのかが重要になってきます。そこで実際に困ってるシーンから考えると課題が実在するのかがわかりやすくなります。
次にそのシチュエーションで、既存の解決策が解決策の良し悪しはあるにしろ必ずあるはずなので、その解決策を比較対象として書き出します。
さらにその解決策に対しての課題を書き出すことで、より精度の高い課題を洗い出すことができるようになり、起業家の思い込みによる誤爆リスクを下げることができます。スタートアップの死因の大半は存在しない敵を誤爆したことによるキャッシュアウトです。
解決策を1つに絞る方法
起業する場合1つのシチュエーションの課題に取り組むというよりは、この業界の課題のように広めのテーマから選ぶことが多いと思います。テーマの中で困っているシチュエーション、既存の解決策、課題を洗い出した後、発生頻度を調査します。
発生頻度の高い課題はプロダクトはその課題が発生したときにサービスを第1想起してもらいやすく、継続率が高くなりますが、発生頻度の低い課題は、課題が発生したときに思い出してもらえるかという変数が増えるため難易度があがります。
発生頻度を書き出しだしたら、各課題に対する自分なりのソリューションを書いていきます。解決策のフォーマットはどういう課題をどういうUXで解決するかになります。ここでいうUXは、チャット、検索など世の中にあるソリューションです。発明はゼロから生み出すものではなく、既存のパーツの掛け合わせで成り立つため、既存のUXの研究は重要です。最近では中華アプリが世界のアプリのUXを牽引していますので、中華アプリを研究し解決策をトレースするのがおススメです。
UXの洗い出しが終わったら、最も多くの頻度を解決できるUXを1つ選びます。こうすることで1つの解決を使って複数の課題にトライするとができるため効率的に仮説を検証することができます。
プロトタイプで検証しよう
エンジニアの場合、ここでいきなり実際に動くプロダクトを作成できますが、非エンジニアの場合つくれません。UXによって検証方法は違いますが、チャットの場合LINEを使って、最初は人力で返信して検証し、あとで裏側を置き換えるのが良いでしょう。
AdobeXDを使うと、パワポ感覚でモックを公開できるので、画面で解決するものはXDを使うと簡単に検証できます。
また簡単なプロトタイプレベルでしたら副業エンジニアに依頼するのもおすすめです。最近では、マッチングサービスも多くでており、スタートアップで働いている副業エンジニアの場合、コミュニケーションに長けている事が多いので、サクッとモックを作ってくれるかと思います。
各テーマを掘り下げた記事を今後も出していきます。
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この取り組む課題を探す部分を自動化するツールを開発しているのですが、事例が少なくまだまだよい解決UXが見つけれていません。起業したいと思ってる人は是非相談お待ちしています。
toenomoto@gmail.com/ twitter @sarukun99
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