タイトル3

おひとりさま散歩

散歩に出よう。そう思った30度を超えるムン…っとした部屋の中
部屋着から着替えるだけで、また着替えなきゃならないぐらい汗をかいて終わりのないイタチごっこみたい。
これを続けてたらきっと明日の洗濯物は竿をもう一本増やさなきゃならないだろう。
どうせ汗で落ちちゃうけれど日焼け止めを塗って支度は完了。出発進行だ。


外を一歩進むたびに蜃気楼からドロドロの水飴を丸呑みされているみたいな息苦しさを感じる。
散歩を独りで歩くのはちょっと心細くて、目的がないとなかなか外に居られない私はカメラを持って夏の風景を撮影することにしていた。
んー…でもやっぱり、独りは寂しいかな。

そんなこんなで結局一枚も撮らずにさっさと撤収しようとした時、一本の木が目に入った。もくもくと葉が生い茂ってる。
あの木陰涼しそうだな、でも虫が居るかな。
なんでこんな時に黄色いブラウス着ちゃったかな…と自分のTPOにガッカリ
でも、少しだけ涼ませてもらおう。ベンチもあるし。虫が来たらささっと帰ろう。

座っていると老人が通ったり、老人が車いす押してたり、老人が大音量のラジオを鳴らしながら通り過ぎたり。
この街が老人ばっかだなぁ。でもこんな暑さにウォーキングなんて私より元気かもしれない。

心のなかで老人との体力のなさを張り合ってると
日傘を持った親子がやって来たので、平日の昼間に働かない人がいるって思われるのが怖いので即撤収することに。こういう時、改めて世界中に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。


家に帰ったら蚊に8箇所刺されてた。爪で十字のバッテン付けたら更に痒くなった。掻きすぎてムヒ塗ったらイタタタ…
クーラーの効いた部屋で昼寝しないと夜までには私の電池が切れそうだ。

その日は気温が34度まで上がった猛暑だったらしい。
もうちょっと涼しい日にまた散歩に出てみようかな。

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