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酒をやめたらもっと酔えるようになった

シビアな投薬があり、すっぱり酒をやめた。

飲み屋ではもっぱら湯呑みに入れてもらったあたたかいお茶を飲んでいる。キンキンに冷えたビールと乾杯するのは気がひけるけど、気まずいのは初めの5分だけだ。

実際、飲みの場では誰よりもテンションは高い自信がある。

なんなら、たまたまカウンターで意気投合したおじさんなんか、私がとうもろこし茶を飲んでると全く気づかなかった。30分くらい経ってから私の湯呑みを発見して、「君飲んでなかったの⁉︎素面でそれ⁉︎」とドン引きしてた。うるせえ。

仲間内の飲み会のゆるい、どんなにくだらないことを言っても許される空気が好きだ。

しかし、もともと強い方ではなく、飲むと顔がかゆくなるし、明け方に関節が痛くなるといった辛さがあって、お酒を飲むと調子が悪かった。面白い話を聞いてもうろ覚えなのも嫌だった。

それで、思い切って湯呑みで飲み会で参戦するようになったら、酒を飲むよりもっと酔えるようになった。

頭が回るから面白いことが言えるし、羽目を外しすぎて気まずくもならない。ご飯もたくさんたべられる。いいことしかない。

今思えば、なんで無理して飲んでたんだろうな。いろんな空気、お酒飲めないとお堅い子だと思われて本当の自分が出せないかも、とか、もう飲み会に呼ばれなくなるかも、なんて勝手に空気を読んでいたのかな。

酔う、酔わないの問題ではなく、よくわからない不文律を自分に課すことをやめたから、今の方がお酒の場が楽しくなったのだと思う。

昔は何かができるようになると自分に厚みが加わったようで嬉しかったが、最近はあえて何かを無視してみたり、やめたてみたりすると、羽が生えたような軽さを感じる気がしてる。

#エッセイ #お酒

人の金で食う焼き肉の味ってものを知りたいので何卒施しのほどよろしくお願いします!