楽しい「仮説キャンバス」
この記事は、開発(Develop)を愛する人たちが集うコミュニティ DevLOVEのアドベントカレンダー2022 6日目の記事です。
今年のアドベントカレンダーのテーマは「楽しいXXXX」ということで、自分がどんなことに"楽しさ"を感じているか、改めて考えてみました。
そこで心に浮かび上がってきたものが、仮説キャンバスでした。
私は、プロダクトやサービスにまつわる仮説検証を行なったり、仮説検証を行う人を支援したりすることが多く、その過程では仮説キャンバスを用います。
この仮説キャンバスを使って思考を深めることが楽しいので、今日は、どんなところが楽しいか、をまとめようと思います。
仮説を出すのが楽しい!
仮説キャンバスには、14の問いが用意されています。仮説を整理するための観点がすでに用意されており、この問いにひとつひとつ向き合い、回答することで仮説を出していくことができます。
この問いに答える過程で、「今自分がわかっていることはなにか?」だけでなく「わかっていないことはなにか?」も理解することができる、というのがさらにおもしろいポイントだと思います。
現状の理解、仮説がなにか、がどんどん洗い出せて、それだけで楽しいです!
仮説を広げたり深めたりするのが楽しい!
いったん仮説を出しきったあと、それぞれの仮説をひとりぼっちにせず、全体としてきちんとつながりがある(=整合性がある)かな?という点検をします。ここが、私が一番楽しいと思っているところです。
それぞれの問い(エリア)におかれた仮説同士のつながりを見ていくと、矛盾や不足に気付くことができます。たとえば…
状況と課題がひもづいていない
課題に挙げているものを提案価値で解決していない
提案価値を実現する手段がない
状況は具体化したけど、そういった人たちに出会えるチャネルがない
これらの整合性をひとつひとつ丁寧につないでいき、ときには新たな仮説を起こしたり、捨てたり、まとめたりしながら、仮説キャンバス全体を整えていくことが、プロダクトや事業を成立させる仮説整理の心臓を捉えていると感じるので、本当に楽しいポイントです。
仮説にフィードバックをもらうのが楽しい!
と、ここまでやると、整理できた1枚の仮説キャンバスができるのですが、可視化・言語化すると、他の人とコミュニケーションをとることができるようになります。これが楽しいんです。
自分が整理した仮説に対して、チームメンバーや有識者、業務経験に明るい人など、いろんな視点で意見をもらうための土台にすることができるので、フィードバックをもらいやすくなります。
自分ひとりでは思いつかなかったアイデアをもらうことはもちろん、ちょっと自信がなかったポイントを相談したり、悩んでいる複数案についてアドバイスをもらったりできます。
こうすることで、ひとりで書いた仮説キャンバスが、またどんどんと広がりをもち、深みを増し、色合いが濃くなっていきます。
また、フィードバックする側のときでも、相手の仮説キャンバスがどんどん良くなる様子を見ていても、楽しいです。
最後に
なにかアイデアが浮かんだときに、「まずは仮説キャンバスを書いて整理しよう!それをベースに相談しよう!」とコミュニケーションの軸に置くこともあるくらい、仮説キャンバスでの整理は自分にとって馴染んでいます。
一方で、日々の暮らしの中では、これが楽しいことだ、好きなことだ、という感覚は少し置いてしまっていたのですが、今回のアドカレのテーマのおかげで、改めて感じとることができました。
仮説キャンバスを書くのは、難しいことではありません。ひとりからでも始められます。
みなさんも、ぜひ、なにかアイデアを整理したいときには、書いてみてください。
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