授業づくりと学級づくり、どっちが大事?

◯授業づくりに明け暮れる

私が初任だった頃、大先輩からこんな事を言われました。

「授業がうまければ子どもはついてくる。」

 その言葉を信じ、私は授業づくりをとにかくがんばりました。特に力を入れたのは板書の記録です。毎日撮り続けました。
 その甲斐あって、授業力は向上し、研究授業でもほめられるようになりました。
 しかし、授業がうまくなればなるほど・・・

 子ども達は離れていった

のです。子ども達のために授業を磨いていたつもりが、気付いたら自分のために授業磨きをしていました。

◯学級づくりを学ぶ

 毎日が辛い日々でした。私はワラにもすがる思いで、友人(ふるだて )に相談しました。彼は、学級づくりについて学んでいたのです。彼の学級はいつもキラキラ輝いていました。そんな学級を作りたいと、私も思うようになりました。その日から学級づくりについて学び始めました。今まで力を入れていた授業づくりは一旦休む事にして・・・

◯変化が訪れる

 学級づくりを学んで少しずつ成果が現れ始めた時の事です。ある言葉を子どもから言われます。

「先生の授業って、わかりやすいし楽しい!」

 昔と授業は変えていません。それもそのはず、授業づくりを学ぶ時間がとれなかったからです。しかし、子どもの反応は大きく変わりました。
 学級づくりに力を入れる事で、昔磨いた授業の技術が、より一層引き立つようになったのです。ここで、私は1つ結論が出ました。

授業づくりと学級づくり、どっちが大事?
 →「どちらも大事」

 私たちは黒か白かで物事を判断しすぎなのかもしれません。授業づくりも学級づくりも大切にしながら、子どもと一緒に成長する事が大切だと感じました。とはいっても、なかなか同時に学ぶ時間はとれません。少しずつでよいので、両方の学びを大切にしていただけたらと思います。

 私にとって、この事に気づけたのがここ10年間で1番の大きな学びだったように感じます。参考になれば幸いです。

【新作情報】

「学級づくりに自信が持てるちょこっとスキル」
がもうそろそろ発売になります。この本のテーマは、学級を「輝かせる」でも「立て直す」でもありません。あくまでも、「教師が自信を持てる」です。
 ちょこっとスキルを通して、みなさんの学級づくりのお手伝いができたら幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?