もしドラ

第2話「教師の資質」

2.0 マネジャーの資質

 本編では、主人公のみなみが、ドラッカーのマネジメントに書かれている、マネジャーの資質について考えます。経営者としてのマネジャーと、野球部としてのマネージャーを照らし合わせて考え、自分なりの答えを探します。
 では、主人公と同じように、教師としての「資質」について考えます。

2.1 教師の資質

 大辞林(第3版)によると、資質とは、

生まれつきの性質や才能

と、記されています。教師としての「資質」はあるのか?このように書かれると、少し嫌な気持ちになりますよね。私自身そうです。
 しかし、少し離れて考えてみると、言葉の感覚だけで「資質」という言葉を使っていないかなぁと思いました。何を持って、「資質」なのか考える必要があります。ドラッカーのマネジメントには、次のように記されています

人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶ事はできる。管理体制、昇進制度、報奨精度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。真摯さである。(一三〇頁)

 ここでのキーワードは「真摯さ」といっていいでしょう。真摯とは、大辞林(第3版)によると

真面目でひたむきなこと。事を一心に行うさま

と、記されています。「資質」が「真摯さ」であるならば、話は変わってきます。なぜなら、例え今、私に資質がでなかったとしても私の考え方や行動を変えれば、それが「資質」となるからです。「真摯さ」について追及すれば、今からでも教師としての「資質」を持つ事ができるのです。

2.2 私たちにとって真摯さとは?

 では一体、どんな事に対して真摯さを追求すればよいのでしょうか?これは、人によって変わってくると思います。私の考える真摯さとは、
 子どもを幸せな未来に導く事
です。今すぐ幸せにつながればベストだと思いますが、そうでなくても幸せな未来につながっている事が大切です。
 今回は特に、次の3つに対する真摯さについて考えます。
◯1つ目 子どもに対して
 真摯さに対する考えが甘いと、どうしても周りからの目が気になったり、自己顕示欲のために子どもを指導したりしてしまいます。そこで、「ちょっと待てよ?これって子どもの幸せな未来につながっているのかな?」と、一呼吸を置いて考える事が大切だと考えます。
◯2つ目 親に対して
 教師の親に対する真摯さの前に、1人の親として、子供に対する真摯さについて考えてみます。親も、子どもを幸せな未来に導く事が真摯さではないでしょうか? 
 そう考えると、協力して子供を幸せに導くパートナーになるはずです。とは言っても、すぐにパートナーになる事はできません。協力して子どもを幸せに導くためにも、よい関係づくりをする事も意識しています。
 とはいっても、どうしても協力できない場合もあるかも知れません。その時は一人で抱え込まずに、周りにヘルプを出す事も重要です。
◯3つ目 同じ学校の仲間に対して
 子どもとの関係がうまくいかなくても、仲間同士の関係がよければなんとか乗り越えられます。それほどまでに、同じ学校の仲間は大切にしたいものです。子どもを幸せな未来に導くために、私が大切にしている事は、次の2つです。
 ①相手のよいところを見つけ、尊敬する事
 ②素直になる事

  ①については、日頃のコミュニケーションで、相手のよいところを見つけて伝えるようにしています。また、感謝の言葉を伝える事も大切です。よい関係をつくれるよう、まずは自分から行動しています。②は、なかなか難しいものです。相手から意見をいただくと、どうしてもムキになってしまう事があります。しかし、一旦落ち着いて考えると、私のためを思って言っている事もあるはずです。素直に受け取る事を大切にしています。
 しかし、仲間関係で時には辛くなる事がある事も事実です。その場合は逃げてしまっても構わないと思います。ご自分の心や身体を第1に考えてください。

 今回は、「真摯さ」をキーワードに私の考えをまとめてみました。みなさんの考える「真摯さ」とはなんでしょう?コメントをいただいて、一緒に考えて行けたら嬉しいです。

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 経営で重要となってくる組織の定義づけ!
 言葉だけ聞くと、とっても難しい!なんだか眠くなっちゃう・・・
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