Appleが5G対応のiPhoneを発表した。

それにより、これまで国内のキャリアが宣伝してきた5Gもさらに現実的に感じられるようになったように思える。3GPPで策定された5Gの仕様において現状の携帯キャリアではまだ全てが整ってきていない。

5Gは始まったばかりである。

では5G対応端末とは何だろうか。

ひとつはアンテナである。携帯電話は電波を使って通信を行う。日本では電波を総務省が管理している。その電波の周波数帯はどのように決められるのか。それは、ITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)にて決定される。その決定に従って携帯電話は製造されるため日本国内で購入した携帯電話を海外に持っていっても電波を受信出来るのである。もしも国際的な取り決めが無ければ、仕様がバラバラで海外に出ると使えない地域が出てくることになる。そう、新しいiPhoneには5Gで使用される周波数帯の通信可能なアンテナが組み込まれている。

ふたつめは、データ化する装置が5Gに対応している。コンピュータで聞いたことがあるように、データのやり取りは最終的には0と1での通信となる。これは無線通信でも同じである。簡単に言えば5Gでは一度に受信する0と1の情報量を大量にデータ化することの出来る装置が備わっている。LTEに比べて大量のデータを処理出来るようにするためだ。この2点が主な端末側の特徴である。

5Gがこれからどうなっていくのかについては基地局工事とコア施設の更新がどのように進んでいくかである。基地局とは端末と通信をする施設である。今、携帯キャリアは重要なところから5G用の基地局の工事を実施している。

カバレッジが国内の8割を超えるのはいつごろになるのかは、新型コロナウイルスの影響もあるためよくわからない。恐らく2022年には9割を超えるカバレッジにはなっていると思われる。

コア施設に関しては、LTEの施設を使用しつつ5Gへと移行するロードマップとなっている。そのため、5Gで出来ることにある、「映画1本分のデータが数秒でダウンロード」はコア側の施設状況にも左右する。

そのため、どういったタイミングで切り替わっていくのかは、各キャリアが記者会見とか無ければユーザからは、なんか早くなったとしか感じないのではないかと思う。まずは、新iPhone発表によって多くの人が5Gを意識することになったと思う。

でも5Gは始まったばかりである。

これからまだまだ進化するはずなのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?